概要
ドアの裏には……
深夜の交番に鳴り響く電話。
――――カクヨムコンテスト11【短編】、お題フェス第一回「未知」に挑戦。
――――カクヨムコンテスト11【短編】、お題フェス第一回「未知」に挑戦。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!観測されるまで終わらない、静かなる思考実験の衝撃
交番に鳴り響く電話。
「事件ですか? 事故ですか?」
そんなありふれた問いかけから始まる本作は、読み手の予想を鮮やかに裏切り、静かな狂気へと誘う秀逸な短編ホラーミステリーです。
物語の入り口は、どこにでもある「親子の悩み」に見えます。部屋に引きこもる息子を案じる母親と、それを淡々と捌こうとする警察官。
しかし、会話の節々に忍び込む小さな「違和感」が、読者の足元を少しずつ、確実に狂わせていきます。
「部屋を開けなければ、可能性は無限大なんです」
劇中で語られる「シュレディンガーの猫」という比喩。それが単なる知的な装飾ではなく、物語の根幹を揺るがす恐ろしい仕掛けへと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!シュレディンガー・テレフォン
よくよく考えてみれば、電話というのはなかなかに怖いものです。
電話の向こう側の風景はわからず、ただ音声情報だけが聞こえてくるわけですから。
人間は五感から情報をえて物事を認識し、判断します。
その内の聴覚以外の情報がないのです。
情報の5分の4が死んでるわけです。
未知の領域に消し飛んでしまっているわけです。
そう考えると、途端に電話の向こう側の光景が謎に満ちた不気味な空間に感じられます。
電話の主は、良くも悪くもポジティブ思考、エキセントリックな雰囲気のお母さん。
しかし、その後にかかってきたまた別の電話により、状況は一転。
良いですね、この信じていた前提が一気に崩れ去る瞬間、実にホラー…続きを読む