優しさが選んだ結末と、その後を生きる覚悟を静かに描いた短編でした。
何かを失うことで何かに気づく。気づいた時には遅いかもしれないし、やはり失わないと気づかないのかもしれない。 待つことと行くことの狭間で、夜風は今日も吹く。 それは想いを乗せ、夜を満たす。 情景を余韻で味合うタイプの掌編です。そしてその余韻のためにこそ、前後編というべき話数分割がとても有効に機能しています。 あなたは、この夜風に吹かれてみたいですか? それとも……。
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