仁科佐和子

面白きことのなき世を面白く？この世は面白いことはいっぱいあるぞ。ただ、面白くないこともいっぱいあるだけだ。

遠い昔。とある地方で、毎年、桜が散る頃になると発生する、謎の病が蔓延していた。悪くすると死に至る災厄で、村人が大勢亡くなった。 村外れの桜の大木に宿るという、万能の守り神に厄を祓…

真夜中に掛かってきた電話は、旧い友人からだった。 その内容は僕の想像通り、楽しいものではなかった……。

傷跡は治すものじゃなくて馴染ませるもの

もし現代にシンデレラがいたら、王子様との出会いはどうなるのか？ みなさんが子どもの頃、お母さんに読んでもらった昔話を現代で再現したらどうなるのかショートストーリーを書きました。…

「なあハイデガー君、質問がある」 憧れの先輩がハイデガー君こと僕にある相談をしてきた。 僕は得意の哲学を駆使してああでもないこうでもないと考えるがそれはただの相談ではなく・・・

古来より黒スク派と白スク派はバチバチに争い続けていた。 反対派閥を滅ぼす勢いで！！だがそれでは世界は平和にならない！！

あれは中学一年の秋だった。明日は遠足の日だ。隣県の名勝地をバスでめぐるという日帰り旅行である。その明日をひかえ、私は早めに寝床に就いた。しかし、その夜、死んだ祖母の声が枕元で聞こ…

生命体の死に絶えた地球、そこに生きる最後の人類がいた――自称『スカベンジャー』。 彼はどこへ行くのか？　その目的とは？　そして、孤独な男が目にするものとは一体――？

帝都に戻ったハルキとニッタ。今夜はセントレイスデイ前日のイブ。帝都広場には大きなツリーが飾られ街は賑わいを見せている。 そんな中、ニッタはツリーに本物のゴーストが出るという噂を聞…

明治●年 ワテの名は新吉。 大阪は堂島の人力車引き。 最近、フラリとあらわれた。 羽振りの良いダンさんに「ひいき」にされています。 「進藤進」いうらしい。 相場師なのか。…

無くなりかけのチューブを振る度に、 空っぽのはずだった中からは、今日も綺麗な色の歯磨き粉が現れる。 どうしてだろう。 なんでだろう。 これは無限を感じることのできる、一瞬の出来…

大好きなあまりにストーカーになってしまった女の子と、三次元の女性が苦手なアニメオタクの男の子の、恋のお話。

　年に一度の祭りの夜。 　仲良しの幼いあやかしたちは、人間を真似て、あやかしなりの「肝試し」をすることになりました。 【夏祭り企画】 （2015初稿・2022改稿）

いち夫は五人兄弟の長男に生まれた。 貧乏でひもじい思いをしながらも強くたくましく生きている。 夢は歌手になること、そんな夢を追い求め希望を胸に邁進しているところ、母の死の一報を聞…

リニア新幹線で399キロの彼方、遠い町。僕は彼女と離れてこの町で働いている。でもクリスマスには会おうと、ちゃんと約束していたんだ。

　西暦二〇三七年。かつて夢物語だった生命維持睡眠技術――俗に言う「冷凍睡眠」が現実のものとなり、関連ビジネスは日本国内においても着実に普及しつつあった。だが、「冷凍睡眠」の認可に…

“一週間だけ、貸してあげる” 目覚める直前に、そんな言葉を耳元で囁かれて始まった俺の一週間。 だけど、なんだろう、この違和感は。 腹の底が、ゾワゾワして堪らない。 クラスメイト…

きっと１００年後も同じようなことしてますよ？ 未来から見たら今の苦境も笑えるかもしれません。

自主企画「双葉屋クソ小説三国志」に寄せて書きました。 ちんちんチームに参加します！！！ 怪文書です。

自由恋愛が認められた21世紀を生きる、日本の恋人達。そんな彼らを外因的に引き離したのは、遠距離でも、死別でも、家庭や経済的な理由でも無い。時代……“時世”だった。 苦学生の龍彦と…

　西暦二五××年。 　父親の元に届いたタイムカプセル。 　三十年後の大人になった自分に「あのこと」を確かめてもらいたくてと送った少年時代を懐かしむ。 　少年時代に書いた作文は事…

きっと笑える７編の漫才。時にシュール、時にベタ。 笑いの世界で日頃のストレスを発散してください。 「コンプライアンス」「脳内変換」「真っ赤な嘘」「副業を探そう」「東京ジャンキー」…

身支度を整え、あなたはふと電話のボタンを押した。 一人で暮らすには広すぎるあなたの部屋に残された5件の留守番電話のメッセージ。それらは全て共通の番号からかけられている。 その登録…

ひょんな切っ掛けで猫を飼ったのだか…

　クロノヒョウさんの自主企画 『第2回「1000文字以内でミッション全てクリアせよ」』に書き下ろしました。 　ミッション ・タイトルは「壊れたオルゴール」であること 　(追記や…

スーパーのパンコーナーに時々売られている ”変な味のパン”を買ってくるおかんと それを渡される娘のまるでコントのような日常ストーリー 全話読み切り

おさよは亭主の仙吉を思いやる、良くできた女房だった。 ※キセルの羅宇 (らう)とは、たばこを詰める火皿の雁首 (がんくび)と吸い口を繋ぐ部分のことで、羅宇屋は、その羅宇の掃除や…

あらすじ－ 俺は梨穂子が好きだった。 多分幼馴染で、小さい頃からずっと一緒にいた。でも親しくはしていなかった。だから、俺は梨穂子が俺を好きになることはないとずっと思っていて。だか…

主人公及び、内容が異なる話を会話文で書いています。一話完結のコメディ集。

【コメディです】クリスマスの夜、恋人ではなく幼馴染と過ごすことにした。その幼馴染がサンタがねだられて困ったものについてのレポートを私に発表するという。

短編です。ふとんが吹っ飛べば、もうちょっと面白くなると思います。

「鳩」「マスク」「筋肉」の三題噺 小学生たちは登山をした。そこで起きたことある問題も多数決で解決するのだ。 しかし、多数決によって実現される正義とは何か。

　不思議かもしれないけど、そうとも言い切れない――そんな体験をした方は多いのでは？　これはそんなお話。 　一話完結。すぐに読める短編集です。 　ちょっとした空き時間に暇つぶしにで…

ある日"私"は五十年連れ添った最愛の人を亡くした。悲しいはずなのに、胸が張り裂けそうなのに、それでも、涙は出なかった。 それからというもの、孫娘のひかりは事あるごとに私の家に来…

万が一に備えてみました。

シャープペンシルがつなぐ私と彼。 私が拾って、彼が受け取って……。 そこからふたりは一緒に大人になっていく。一緒の高校になり、同じクラスに進んだ。 話すことは少なくなっても、同…

7,000文字強の短編ですので〈あらすじ〉っていうほどでもないというか、登場人物の名前は覚える必要もないんじゃないかな。でも一応序破急３話構成なので１話を読んで合わないなぁと思っ…

こちとら人間の手足に寄生する（笑）ペンダコとかスポーツダコでござ～い。酢蛸が食卓にのぼる地域もあるお正月を前に、タコならではの思いの丈、たっぷり聞いてもらいやしょう。

SNSで知り合った「こばると」さんに会うため、僕は四国の南にある小さな島へとやってきた。明るい青色の海に囲まれた島、その港の桟橋に姿を現した彼女は意外な事実を僕に告げた。

ナンセンスな話を書いてみたかったです

とある事故により、眠りについた主人公。目覚めると途方もない未来。普通の男児から銀髪白眼の女の子へ性別も姿も大きく変わってしまった自分がいたのは、文明が破壊され、リセットされた世界…

おばちゃんから受け継いだこたつの話

僕はもう彼女を失うわけにはいかない。彼女の黒髪は乱れ、肌は赤黒く変色し、唇も真っ青だ。焼けただれていく彼女。 「――爆破しました」と無常に告げる大型街頭テレビ。 僕は彼女を守れな…

　今より遥か先、遠い未来──。人類の進歩が更なる次元に到達しようとする時、ある一つの書物が発掘される。 　それはあまりの衝撃で人々の歩みを止めてしまうほどの代物だった──！

透明人間の存在を信じつづけ、ついに"透明人間を見ることができる薬品"を開発した科学者。薬品を飲んだあと、彼が放ったセリフとは……？

その街には、灰が降り注いでいた。 街灯も、自動車やテレビも、この街の全ての動力は、灰によって賄われている。 灰は金になる。 男は今日も、灰を掻き集めていた。 彼には、幼…

待ちに待った小学校の夏休み。僕と妹は、宿題である自由研究の題材を探している真っ最中だった。そんな中で妹が題材に選んだのは、なんと空から降ってきた一匹のおたまじゃくし。妹は、嬉しそ…

住宅地のフツーの川から鬼が現れた！ 追いかけて一寸法師もやって来た！ 彼氏いない歴＝年齢の19歳大学生女子、一寸法師とともに鬼と戦う！ ※「女子大生」じゃないよ、キラキラしてな…