概要
恋人に会えない。触れられない。禁じたのは “世界” だった。
自由恋愛が認められた21世紀を生きる、日本の恋人達。そんな彼らを外因的に引き離したのは、遠距離でも、死別でも、家庭や経済的な理由でも無い。時代……“時世”だった。
苦学生の龍彦とフリーターの詩織が、交際半年を迎えた初春。突然、嵐のように始まった、新型の感染症。それまでの日常は一変し、触れることも会うことも許されなくなった、若い二人の試練と決断は………
※フィクションです。実在する名称、土地、出来事とは関係ありません。
※ほのめかし程度のPG12性表現があります。
★以前投稿した短編に加筆改稿しました。
苦学生の龍彦とフリーターの詩織が、交際半年を迎えた初春。突然、嵐のように始まった、新型の感染症。それまでの日常は一変し、触れることも会うことも許されなくなった、若い二人の試練と決断は………
※フィクションです。実在する名称、土地、出来事とは関係ありません。
※ほのめかし程度のPG12性表現があります。
★以前投稿した短編に加筆改稿しました。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!あの期間を正面から書き記した青春小説。
2020年代初頭に世界中の個人を分断させたあの疫病。それに強く翻弄されたのは、さまざまなターンのとば口に立つ若い世代だった。
本作は、実にシンプルに焦点を絞って、物理的に会うことのできない恋人同士の苦悩を本人たちの視点のみで語っている。
感情移入しやすく、はらはらもさせられ、そしてちゃんとエモい。なによりも、過不足無く綺麗にまとまっている。読み始めるなら、一気に完読されることを強くお奨めする。
(以下、ネタバレ含む)
作品のつくりはとても勉強になった。
同じように現実世界を舞台に書くことが多い身としては、いろいろなことを盛り込まない(盛り込みすぎない)という潔さを強く感じられた。
敢えて(…続きを読む