このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（250文字）

パーティの実力は、勇者の強さで決まるんじゃない。言い訳だらけの戦士でも、愛する人のために必死なんだ。グランの言い訳の理由を知ったとき、パーティは最強になる！

　一言で言えば、「あるある」と思わせてくれる恋愛的な話がこの話の一番の魅力です。いや、ですね。男の「のろけ」というモノは「男同士」には伝わっても、「男と女」の間では伝わらないものなんですよね、ほんと。

　それがうまく表現されていて、本当にいい味を出しています。やっぱり「男」も「女」みたいに「素直」に言っておけばいいですよ。男女の喧嘩の原因って、だいたいコレなんですから。

　って、今、「コレ」の部分知りたくなったでしょ？じゃあ、この物語を読んでみてください。短編なのですぐに読めますから、楽しんでくださいね！

冒険者パーティの人間関係を主軸にした人情喜劇。
キャラクターが立っており、前半では笑わせながら、さいごにはホロリとさせてくれる。
書く側からの視点になってしまうが、序破急がしっかりしていて短編の鏡のような作品。
この少ない文字数でしっかり登場人物を掘り下げ、続きがどうなるのかとハラハラさせ、最後は大団円に持って行く――見事な手腕でした。

数十分で読み終わるのに、劇場でオペラブッファでも一本見終わったかのような満足感。とても良かったです！

（レビュータイトル先頭の○は、お気に入り作品付けている自分用メモです）

異世界ファンタジーにおける、パーティー内のいじられ役、みたいなキャラにスポットを当てた短編。彼の口癖が様々なトラブルを引き起こしてしまうという、憎めないキャラのお話。
本編に書いていないけれど、コイツが酒場のシーンでいじられたり、移動シーンでいい味出してるんだろうなあ、なんて思わず想像しちゃうお話でした。