A子
「今回紹介するのは、「欠落した満月と冷酷な太陽」だ!
Bくん
「意味深なタイトルですね。どういうお話なんですか?」
A子
「簡単に説明すると、主人公は深い眠りにつき遥か未来で目を覚まし、その世界の謎を追っていく。というものだね」
Bくん
「へー、SFっぽいですね」
A子
「あぁそうとも言えるんだけど、世界観的には魔法やモンスターなどが存在し、ハイファンタジーに近い」
Bくん
「だいぶ世界が変化してるんですね」
A子
「そうなんだよ。主人公は世界について興味津々なんだけど、まずはその世界の学校に通って行動していく。
そんな感じのストーリーが一人称で進んでいくんだけど、かなり台詞が少ない。
特に序盤はね」
Bくん
「台詞が少ないって、読みにくくないですが?」
A子
「活字に慣れているかにもよるだろうけど、個人的には問題なかった。
それどころか、その文章、というより主人公の語りが読んでいて、なんだか心地よくてね。
ジャンル的にはかなりファンタジーなんだけれど、文体は純文学的に近い」
Bくん
「純文学ですか……。僕、あんまし読まないんすよね」
A子
「きっと大丈夫さ。台詞こそ少ないものの、設定や世界観はライトノベルに寄っている」
Bくん
「例えば?」
A子
「彼はまず、水人間なんだ」
Bくん
「み、水人間!? 人間じゃないんですか??」
A子
「ベースは人らしいけど、体の中にある不思議なキューブというもので動いているらしく、あとはほぼ水らしい」
Bくん
「めっちゃヤバい体じゃないっすか」
A子
「それでいて皮膚を硬化できるらしく、魔法や攻撃は効かないらしい」
Bくん
「む、無敵なんすか!?」
A子
「そう、あと男の子だったんだけど、今は女性らしい」
Bくん
「T、TS要素まで! あれ、そういえば舞台って学園なんですよね。
確かにラノベの要素を抑えてますね」
A子
「そう。けれどそれは設定の一部でしかなく、主題ではない。
だからか、読んでいきながら自然と受け入れられるんだ」
Bくん
「純文学チックなのに、ラノベっぽいって、ちょっと興味湧いてきました」
A子
「でしょ? 登場人物もどこか不器用な感じがあるんだけど、そこが愛着を持てて好印象だね。
何話か読んでみると、きっと文章や主人公に魅力を感じるはずだ。
ボリュームもあるから、読んでみるといいよ。
きっと勉強になる。
これを読んで、少しは文章力を磨くんだね」
Bくん
「は、はぁ。(あれ、最後ディスられた??」
おわり