神無月そぞろ

来年受験生の僕。 境内にある”思いのまま”の名のある梅の木の前に立った。 木が僕に話かける。 お前は赤かそれとも白か。

爽やかで、ちょっぴり怖い、一夏の不思議な体験。

大分県大分市鶴崎地区。 夏祭りをテーマにホラーテイストで書きました。

　人里離れた別荘で、国語学者の鵜飼（うかい）空（くう）が殺された。 　容疑者は、犯行時に別荘にいた以下の五人。 　同僚の大隈（おおぐま）猫斗（ねこと）。友人の向坂（むけさか）康二…

ＪＫだった頃の私が漏らした話。

今時珍しい和風モダンの建物だった。 土間で履物を脱いだ男は、腰を引くして部屋の中を案内する。 家具は昭和を思わせるような物が多く、特に和たんすは、着物や和服を収納する衣裳盆のつ…

オーコーネルが、衛星の通信障害の復旧を行い、帰ろうとすると、宇宙服に不思議な物体がくっ付いていた。

神鷹 命。二十九歳。 表の職業:OL。裏の職業（ボランティア）：魔法少女。 好きなもの：酒、煙草、当たった馬券 嫌いなもの：無償奉仕、胡散臭い卵形の妖精 上記女性が、魔法少女と…

※下品な表現があります。注意。 冬の寂れた喫茶店で語られる、親子三代にわたる呪いの物語。 その謎が解き明かされるとき、少年の日々は終わりを告げ、時を超えた物語が動き出す。 フォ…

古びた村の片隅にある奇妙な店「真実の交差点」と、その店の経営者である老練な商人・五郎兵衛を中心に展開される物語です。物質的な価値観と心の価値を対比させ、人間の内面と欲望、そして真…

　時は明治。 　廃刀令により衰退しつつある剣術道場、心刀雪花（しんとうせっか）流道場の一人娘、雪村清瀬（ゆきむらきよせ）は、道場の跡取りになるべく、男として育てられてきた。密かに…

『たった四行の学園生活なんて自堕落すぎる！』に続く、「たった四行」シリーズ第二弾。今回の舞台は、サラリーマンの日常生活。入社一年目の社員が遭遇する様々な体験を、アホらしいギャグと…

のちに「民芸運動」で知られることになる柳宗悦は、京都に居を移した。これまでの人生において、人の死というものにとらわれていた宗悦。 一方で宗悦は、京都の朝市に詣で、下手物という雑器…

科学倫理、自然との共生、愛情などをテーマとした物語です

　読み切りの作品です！ 　作品に出てくる架空の町名は、私が住んでいる岐阜県の西濃《せいのう》地域からお借りしました。 　神主の息子である小学生の男の子を中心に、お話が進みます。…

七子ちゃんは不幸な女の子、化け猫に呪われて毎日毎日小さな不幸に見舞われる。 KAC2023 ～カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2023～ 第6回お題「アンラッ…

女の子の家に貰われてきた黒い子犬。 愛くるしい一家のアイドルも、その想いは複雑で、、。

学生時代東京で体験した実話怪談です。よろしくお願い致しますm(_ _)m🍀

ある日、大学の教授をしている「私」は学生から糸魚川の翡翠拾いに纏わる「面白い話」を聞く。 学生によると翡翠を探し求める者の前に現れる「浮き潮」という現象があるらしい。早速「浮き潮…

終電を逃して転がり込んだ先輩の家で、安い缶酒をお供に口下手な先輩の昔語りを聞いた夜の話。

東京都民のゴローは、兄でエリート東京都民のイチロー、従妹でありイチローの秘書・モモとともに四十七都道府県を巡る旅に。しかし、東京都から一歩でも外に出ればそこは人跡未踏の魔境である…

フィクションです。 葛飾北斎やラヴクラフトを作者の妄想で無理やり繋げた物です。

母から言われた「友達100人作りなさい」。 だからわたしは作った――。

北斗は森の奥の洋館に住む葵と友達になる。 図書館を凌ぐ蔵書をすべて読んだという葵。彼の背中に執着する父。北斗は彼らの歪んだ関係を垣間見る。 冬休みに再会した葵は衰弱しきってきた。

にーちゃんはブラコンだ。 ブラコンすぎて中学生になっても友だちがいない。 中学校から帰ってきて一番最初にするのはぼくを探すこと。 へんなにーちゃん。 でもね、ぼく、僕、ぼく、僕、…

公衆電話から電話が掛かってくる。声の主は10年後の私だった。最後の電話は13回目のベルで途切れた……10年後に私に起こった結末は……

創作フェス第二弾 お題は危機一髪ということで書いてみました。よろしくお願いします。

とある線路のすぐ脇に、何故か解体されずに残り続ける廃屋があると言う。 そこには女の霊が出るとの噂があった。 一昔前のその線路周辺は整備が行き届いておらず、線路上に転がっていた石を…

【仕事×ホラー】あらゆるものは可視化できない。この世界は確実に破滅へと向かっている―― 突然とも思える人事により、内部監査に異動した秋山は、先輩監査人である高城小雪とともに、様…

【完結済】不思議な「たまご」が三つの世界を繋げます♪ 主人公・理音とピアニストの兄がいる、「パイプオルガンがない世界」。 楽器を研究する女性・ミラマリアがいる「楽器が一つもない…

＊証言集 ①「これは、□□だ」 ②「これは△△△△よ」 ③「これは〇〇〇〇だろう」 ④「これは××だ。少なくても××＃＃だ」 ＊一人の老婆が死んだ。 　老婆の息…

テレビ局の女性ディレクター加賀美は、夏の特番に向けてある企画を提案していた。 それは完全な百物語を現代に再現するという壮大なものであった。 日時、場所、怪談、出演者……様々な課題…

メリーゴーランドに乗るとカップルは別れる、そんなうわさ話を聞きますか？ どんな理由でなのでしょう、なにかその場所であったのでしょうか。

何もかも嫌になった冬の日に辿り着いた『そういう家』の話です。

時は平安初期。神泉苑で花見をしていた嵯峨天皇は、誰もいないのに揺れる鞦韆（ゆさはり）を見て疑問を抱いていた。 あやかしが見えるという文章生の青年、小野篁は高僧・空海の力を借りて、…

西暦が破棄されて六十余年。人類が宇宙に出てからで数えると二百五十年が経った時代。 僕らは「家族」というものを捨てていた。 遺伝情報は生まれた時に保存・登録され、十八歳になった時点…

【あらすじ】 幕末、そして戊辰戦争──東北・北越の諸藩は、維新という荒波に抗うべく、奥羽越列藩同盟を結成。 その同盟の中に、八戸藩という小藩があった。藩主の名は南部信順（なんぶの…

いつもの場所で、いつものように、いつもの【おにぎり】を食べる僕。ただ一つ、違っているのは……ポエム風味の短編でーす！

あらすじ　 　舞台は古代の日本。都が栄えた時代に怨霊を退治する者たちがいた。華やかで雅な皇族、貴族たちだが、彼らは常に政権を争い、命を奪い合っている。そのため、恨みや憎しみが生ま…

―田岡の者は死んだら一部をお山に返す。 古い慣習を嗤い、全ての物を古臭いと切って捨てた父は山の祠の前で息絶えていた。 一族の古い慣習を託された娘は父の骨を胸に、山へと分け入る。…

今日も殺人は行われている。 私の見えない所で、私の知らない所で。 そう思っていたのに……。

元より廃墟好きだった私は、同志のブログに興味を惹かれ、廃村集落となった無人島へと足を踏み入れた。未だ生活感の残る島を気ままに探索していると、砂浜にポツンと放置された古めかしい缶の…

1000字以内で読める怪談を、毎回テーマを変えて5話セットでお届けいたします。 第2弾となる今回のテーマは「カメラ」、写真や映像にうつった怪異に焦点を当てています。 カメラは霊…

【あらすじ】 織田信忠は、本能寺の変の前夜、父・信長を訪れていた。そして信長から、織田家の――信忠の今後と、明智光秀の今後についての考えを聞く。それを知った光秀は……。

「この街のどこかに『人の人生を本にして売っている本屋』がある」という噂話を聞いた松木冬治。 そんな本屋で店主の三堂柊哉と出会った冬治は母の本を探すことにする。 幼い頃に冬治を残…

酔っぱらって偶然入った店。 そこは老夫婦の営む居酒屋だった。 わたしは、その店でとあるゲームを持ちかけられる。 本作品は、クロノヒョウさんの自主企画 『第48回「2000文字以…

　童話かつ現代ドラマのような、読み切りの作品です！ 　家の近くで不思議なサルに出逢った、小学生の男の子を中心にお話が進みます。 　神道に関する話題が入っています。 　ちなみに、…

戦後間もない時期。 15歳の美代は祭りの手伝いに駆り出されて、網元の屋敷を訪れる。 由来も縁も分からぬ。 そんな祭りの間に美代に任されたのは「ほこらさま」のお世話だった。 …

最後の闇祓い〈エクソシスト〉である俺は、教皇庁の命により、とある町に赴いた。 そこでは、この数ヶ月の間に十三名もの行方不明者が発生していた。 その中でも、三人の被害者を出している…

《カクヨム・ディストピアジャーナル》は混沌とした創作界隈をサバイブするために有益な情報を、検閲を受けることなく報道する独立系メディアである。 だが、ここは創作界隈を陰から牛耳る世…