大滝のぐれ

テストで赤点を連発した敷島の教育係に任命された生徒会長の佐原は、教室で補習授業を行なっていた。 その補習授業には佐原にもどうやら事情があるようで…。

※実在する病気に関する記述があります。 死んでしまったカブトムシの幼虫、卵、いなくなったパパの話。

怖い話を書きたくて作りました。思いついたら不定期に更新します。

自主企画「#父親の死体を棄てにいく」に寄せて書きました。 他者への性的欲求がないノンセクシャルの女と、他者への恋愛感情がないアロマンティックの女が、死んだ夫（パパ活相手）の骨をレ…

『┌┘墓└┐ 』 配信アプリ「プレイモ」を視聴している最中に流れたコメント。 奇妙なコメントを残した謎のユーザーをその後何度も見かけながら気に留めなかった私だったが……。 『壺…

誰よりもその才能を信じていた小説家志望の友人が病死し、彼の遺された作品を世に広めるべく、主人公はある手段に出る。

　立国宣言をすれば誰でも立国できるようになったので、わたしと彼と彼女はこの部屋に国をつくることにした。とてつもなく面倒な書類が七十八枚も必要だったけれど、わたしたちは力を合わせて…

　あっそうだ聞いてください、ほんと最悪なんですよ。今年の誕生日は日曜で、まあもちろん仕事なんですけど、一番最後の指名客が元彼で「終わったらごはん行こう」って誘ってきたんです。二ヶ…

「祖父によれば鶏の世話くらいたしなみとのことだったが、ようするにひまな男たちのひまつぶしだった」 今より少しだけ未来の日本。女たちは出稼ぎに行き、残された男たちは闘鶏くらいしか…

ドアをあけたら、女がコンビニ弁当を食っていた。

数年ぶりに実家へ帰ってきた佐伯は、隣町の銭湯で高校の同級生である「尾張」と再会する。

先輩、と呼べるのは大陽だけだった。本当は野村太陽で「'」のつく太い方の太陽だけど「俺は太い男じゃなくて大きい男になりたいんだよ」と言っていたし、いつも名前を書くときは「大陽」だっ…

大学に着て行くための「正しい服」がわからず、引きこもりになった麻衣。十年経ったらヒマになったのでバイトと婚活を始めたが、なかなかうまくいかない。そんなとき、バイト先でオシャレなイ…

　『ミルナの怪』＝2022年に某匿名掲示板の「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない？」というスレッドに投稿された話——いわゆる洒落怖。 　これは、その『ミルナの怪』がとある…

2023年11月、X（旧Twitter）の「#novel首塚」企画参加作品です。 任意の写真からバーチャル生首を生成できるウェブサイト「帝王の首塚ドットコム」で、憧れのあの子の…

死んだ祖父をピザにして弔う話。 祖父は、自分が死んだらピザになることを選んだ。 「切り分け」には参加しないと言い張った中学生の私は、手違いで参加することになってしまう。 ピザと…

第一回きつね童貞文学大賞参加作。 恋愛。セックス。 童貞。 他者との断絶。 明日はない。 日常はある。

　オカルト研究部の紅一点・重松は誘拐婚をする落武者の亡霊に見初められ命の危機に瀕していた。 　それはさておき、オカルト研究部は部員不足を理由に明日までに部員を集めなければ廃部にす…

がんばってがんばって貯金して始めた念願の一人暮らし。 おれだけのお城にいてほしいのは素敵なお姫様……じゃなくて、ばかでかわいくてだらしない犬っころ。 大学生の大輔くんはおれのこと…

近畿地方のある場所にまつわる怪談を集めるうちに、恐ろしい事実が浮かび上がってきました。

夏祭りの夜、雑木林で私は彼に追いかけられている。 必死に走る私と、悠々と追いかける彼を、花火が照らす。 私はクラスでいじめられていて、彼は私をいじめている張本人だ。 だけど、本当…

マツさんとのコラボ本『Girick』（2020年10月刊）に収録した小説です。

加治屋女子高等学校2年4組は、修学旅行で目的地に向かうバスに乗っていたはずが、目を覚ますと見知らぬ孤島に拉致されていた。 いかにもなピエロの仮面をかぶった黒服が言う。 『皆さんに…

プラントメンテナンスの工事会社に勤務する赤坂は、同僚の水野にドローンの操作方法を教えている。長らく総務だった水野が、現場監督に転身することになったからだ。ドローンを飛ばしながら交…

　仁子（じんこ）がアルバイトから戻ってみると、同じ研究室の同級生杏樹（あんじゅ）がゼミの発表の準備に苦しんでいた。仁子がその準備を手伝っていると、杏樹は大きな謎を提示する。 　「…

　彼を待つ私と父を待つ彼女、待つ人と待つことをやめた人のはなし。

主人公は普段はアウトローな仕事してるお兄さんだという裏設定があります。

多目的トイレで暮らしています。

緑山。そこは年に一度はじまる筋肉の祭典、SASUKEの開催地である。 SASUKE新世代において最も完全制覇に近い男、田原総一朗は、朝まで生テレビのスタジオ内にSASUKEセット…

性癖選手権参加作です　よろしくお願いいたします 性癖:情報量が少なくて淡々としている意味がわかると嫌な気分になる話（短ければ短いほどいい）

失業保険で糊口をしのぐ俺の家に、アルマンコブハサミムシが妹の薬代を得るため強盗にやってくる。アルマンコブハサミムシに同情した俺は助力を申し出て、ツナ缶工場の襲撃を決めたのであった…

崖端マサヲは小学四年生。ある日己の人生に疑問を覚えたマサヲは、善信おじさんに相談し、その結果ギターの道に目覚める。凄腕ギタリストとしての一面を持つ善信おじさんのもと、マサヲは究極…

数の子という男がいた。 彼は、戦闘機乗りだった。 彼は、敵機を撃墜するはずだった。 僕がいたから、できなかったのだ。 KAC20223　お題「第六感」

比較的無趣味な久坂弓枝は、大学からの友人である一條美加から、最近人気のアイドルグループprofondum（プロフォンドゥム）を勧められる。 弓枝は勧められるままに曲を聴き、ライブ…

salvationとは、救出、救済を意味する。 俺は患者を救えなかった。故に患者を救えてしまう。 そして、俺はきっとそのことに救われてしまっている。

近未来、3人でレストランでご飯食べる話。 培養の肉が勤務先のレストランで売られるようになるので、試食したり将来を考えたりするけど、なんか色々あって裁判沙汰になった話。 作中に…

#Twitter300字ss　2022/2/5開催「祈り」に参加させていただきます。

僕はただ、「悲しいこと」が好きな彼女を喜ばせたいだけだった……。

秋に中途採用で入社してきた澤井のせいで、優香は残業ばかりの日々を送っていた。心身ともに疲れ果てていた彼女は、唯一のストレス解消法である煙草を吸いながら帰るのだが……

　全ての事象に意味を求めがちな主人公・山田は、意味の無いことを追求する西塔の行動が理解できなかった。 　理解できないというのは控えめな表現で、もっと言ってしまえば理解する気がそも…

友人の茜音沙耶さんの写真に寄せた小説です。 写真付き→http://kurage3310x.blog.fc2.com/blog-entry-258.html

#Twitter300字ss　2021/9/4開催「残る」に参加させていただきます。

平凡な人生を過ごしていた加藤啓司は、ある夜突然、神による異能ガチャをひき、その結果レアリティUR（ウルトラレア）の異能を手に入れる。しかし、手に入れた異能【粒あんエクスチェンジ】…

第1回noteショートショートフェスティバル（2016）に応募した作品です。