「掌編 学校」を含む小説

学校帰り、小学生のぽぽろは、紅葉色の小さな龍を拾った。 亡くなったおばあちゃんの雰囲気を纏う不思議な女性・さらさんと一緒に、 龍のお世話をすることに。 しかし、この龍には大切な…

これからのことを初めて考える、小学生の「私」の話。

勇気を出して告白した。一体何がダメだったんだろう。 夏祭り。花火。夏休み明けの学校。そして受験。 それぞれが重なり合い、主人公と共にあった。 主人公が最後に下す決断とは？ …

前橋の人生は下流の中であっても人並みではあった。 何事もなく学校を卒業したものの勤め先がなく日銭を稼ぐ日々を過ごし、ようやく正規雇用で雇われた会社で面白みなく働き、会社の人間と…

先輩が世界終末論を証明したので。 「まず手始めに、学校を爆破させましょうか」 「――……」 　ふたりで世界を壊す話。

奇妙な夢を立て続けに見た私は、友人にそのことを相談した。すると、記録として夢日記を付けることを勧められる。 　夢日記を付けると発狂するという都市伝説を警戒しながら、私は夢日記をつ…

親友同士であるＡとＢは、とある日、Ｂが話があると言うので、学校帰りにファミレスに寄った。

私には熱心なストーカーがいる。 私のことをずっと見ていた隣のクラスの木山──彼がついに私の筆箱を盗んだ。 怖いはずなのに。

女のクラスメイトが、暴漢に酷いことをされて死んだ。 名前も覚えていないような関係値の人間である。別段思うところはなかったが、悲しいふりをして、痛哭する演技をした。クラスの連中も…

５分で読めるエッセイ集。（各話読み切りです。） 樅木 霊（もみのき れい）の随筆文。心にゆとりを持って、毎日を見つめれば些細な彩りが見えてくる。 少し不満で、少し退屈。生きづら…

ある日を境に、僕は「いないもの」として扱われる。呼んでも応えはなく、名前も呼ばれない。教室と夕焼けの校庭で積み上がる違和感の行き着く先は――。

いつものように小石を蹴って家に帰ろう。あれ？　声を掛けられたんだけど？

教室から一番近いトイレが神様の怒りで使用禁止になった。 入ろうとする者は放水され、びしょ濡れで逃げ帰るしかない。 みんな諦めたが、それが逆に俺に火をつけた。 絶対にあのトイレを…

氏名　大塚 湊 年齢　17歳 身長　171cm 体重　58kg 備考　20××年5月11日、東京都立●●高等学校より、岩手県立■■高等学校へ転校 ※1分で読める創…

　俺、有田京星（きょうせい）は高2の夏休みの思い出にと学校屋上の天体観測に幼馴染の機谷（はたや）琴乃を誘った。 　『キョーちゃん、見て見て！星座』想像では琴乃はこんな風に喜んでい…

　学祭での私の役は、木だった。 　なんでベタなと思わず吹き出してしまったが、やはり悲しいものだ。高校最後の文化祭が木。大道具扱いでいいのに、人を入れる理由など微塵もないのに、あえ…

ほぼ毎日、夢を見ている。 顔の知らない友達と遊んだり 魔法学校の生徒だったり 夫婦で商店街を歩いていたり すべて私の脳が記憶を拾って集めて作った幻。 万華鏡のように一瞬だけ象った…

人間が嫌いだった僕に、たったひとりだけ好きな人間がいた。 同じクラスのAくん。 何も特別なことなんてない、小さな学校。 ただ、あの日僕たちは、ひとつだけ約束を交わした。 ――…

河の向こうではもうずいぶん前からずっと戦争をしている。 ある日彼女は言った。「戦争が始まるよ」と。「学校で戦争が始まる」と言った。 僕と彼女は河の向こうへ戦争を見に行き、そこで一…

彼は暗い人間だった。 いつも自分の机に齧り付いて本を読んだりノートになにか描いたりしているのが常で、誰とも話したがらず、こちらが挨拶をしても軽く頷く程度で決して声を発しない、陰気…