「審査員」を含む小説

空がどんよりと曇る。 雨が降る前の匂いが、土の匂いが、地面から浮かび上がってくる。 君は今どこで何をしている？ ねぇ、教えてよ。

長身黒髪のクールビューティー、東堂紫苑。 しかしその中身は、幼馴染の西園寺あかりを崇拝する「限界オタク」だった！ 「あかりの可愛さを全人類に布教したい！」 そんな野望を抱き、保護…

　　　🌸　　🌸　　🌸　　🌸　　🌸 桜の舞う公園で出逢ったのは、死んでしまったあの人でした。 音楽と桜が彩る―――恋愛ファンタジー ―――想いを伝えるって、難しい…けれど尊いね…

赤ずきんの展開皆さんご存知だと思います。 私は読んで思いました。 狼、別のキャラに置き換えられないかと。 いっそのこと女性に置き換えて襲う人の意味での狼にして百合展開にしてしまお…

モールの手芸店で買ったオレンジの毛糸。 家庭科の課題として始めたはずのマフラーは、いつの間にか「彼」に向けた想いを編んでいた。 一方、彼――野崎は体の不調を隠しながら、毎日同じメ…

心も財布も時間も、「推し」に全てを捧げてきた私。 なのに。推しが……いなくなった。 空っぽになった灰色の私。 迷い込んだ霧の洋館で待っていたのは、二人の美しい人形メイドだった。…

同じクラスの一ノ瀬くんは誰もが認める美少年。 けれど彼は『ざんねんな一ノ瀬くん』と影で皆に呼ばれている。なぜなら、彼は身長が一五五センチしかない上に毒舌で――。 毒舌美少年と、…

学校の生徒から相談に乗り、一緒に考える相談支援部。 何もかも肯定する澄香に加え、二年生の貞彦と一年生の素直。 さあて今日の相談は「彼女に別れたいって言われて」 なぜか恋のお悩み…

「これは政略結婚だ。君を愛するつもりはない」 どこぞの大衆娯楽小説で読んだ様な、オリジナリティの欠片も無い台詞から始まった結婚生活。 アナスタシアは傷付いて俯……かなかった。 …

　主人公の僕は、好きな子に告白して三カ月が経った。 　そろそろ、すっきりさせたいなと感じていたが、毎日の行動パターンにモヤモヤする。これは両想いなのかどうなのか。落ち着かない。 …

【完結保証・四話構成】 月詠野町にある古びた洋館――茨ヶ島（いばらがしま）邸。そこは幽霊屋敷だという噂があった。 小学二年生の藍沢タカフミは、町中を探し回ってその屋敷を見つけ…

　高校生の『高橋』は『先輩』のもとへお見舞いに訪れた、とある秋の午後のやりとりが印象に残っている。 　学生審査員コンテスト Students Judge Award 20…

やる気出したじいさんが肉を食う話です。人間である以上みんなが抱えているであろう苦しみを、豚肉と一緒に咀嚼して胃の中に流し込めるような作品であれたら幸いです。 裕里さんの肉フェ…

森川樹生は生来の虚弱体質で、幼い頃から入退院を繰り返してきた。 そのうえ家族の手厚いケアも虚しく、高校一年生（１６歳）という若さで死を迎えてしまう。 無念のうちに生涯を終えた樹生…

中学1年生の竹宮晴翔(はると)は、授業中に眠った瞬間、竹取物語の世界へ。 そこで出会ったかぐや姫と心を通わせるが、彼女は月へ帰らなければならない。 別れと再会を経て、“月”と“現…

私のお母さんは、家事をしない。 いつもソファで寝転がり、ポテチをつまみながらテレビを観ている。洗濯もしないし、料理も作らない。お米すら炊かない。 でもそれが当たり前だから、おかし…

少年兵ラーシュの目を通して見える世界には、正義も悪も存在しない。 あるのは、生き延びるための小さな選択の積み重ねだけ。 だがその中で、彼は確かに“人間”でありたかった。 銃を握り…

古文の苦手な奈穂は、家庭教師にそれをやらせようと企んでいた。 ところがやってきた家庭教師は生真面目で化粧っ気のない大学生で、奈穂の質問にも真面目そのもので返す。奈穂はなんだか苛々…

もし、俺に、本当に勇気があるのなら、１＋１のことで迷ってはいなかっただろう。 １＋１が２になることなんか当たり前に思うはずなのだから。１＋１の本当の意味を理解して。それが”２”に…

　小学六年生の弓花は、平凡な自分に苛立ちつつも、隣のクラスの人気者・景都への羨望を抱いていたが、彼からの言葉で人生が変わる。 　褒められたいという小さな願いが、舞台の光となり、十…