「カクコン」を含む小説

「夫を殺してしまいたいのです」 依頼主はそう言った。 私──氷塊のミョルダートは冷たく微笑んだ。 「どのように殺して差し上げましょう？」 ──────────────────…

カクヨムコンテスト11短編・応募作品。 カクコン10短編、中間選考突破作品。 カクヨムSF短編部門・年間1位(2025/12/01現在)。 二十歳の引きこもりエスパー・梓由美…

子ども園では、パパとママのいない子どもたちがくらしています。 みんなおりこうですが、ひとりだけ、もんだい児がいました。 引用文献 松村明（監修）『大辞泉』（小学館／1995） …

時給850円。めっちゃこきつかわれるわ最低賃金割ってるわ、労基案件待ったなしの割に合わないクソバイト。そんなバイトを辞められないのには理由（わけ）がある。

カクヨムコンテスト11短編・応募作品。 カクコン10短編、中間選考突破作品。 シリーズ第2弾。 「エスパー由美」の続編の物語。 女子大生エスパー林亜美の出生の秘密が明らかに…

　人には、それぞれ、その人の属性に基づいたシッポが生えてる。 　わたしにも、あなたにも生えてる。 　ただ、そのシッポ。 　わたしにしか見えないらしい。 カクヨムコンテスト11短…

放課後の旧校舎、三階の備品室。そこは、綾と小夜だけが入り込める小さな世界だった。

　この作品は、平遊さんの自主企画「1,000文字以内で【愛】を表現！」に出品したものです。 　さすがに１０００字は厳しく、だいぶ舌足らずな箇所もありましたので、カクコン１１に出す…

人間世界から魔界へと無理やり転移させられた少年、星川火土。 彼は元々魔界の住人だったと聞かされる。さらに伝説の力を受け継ぎ、戦えと迫られる… 嫌だと言いながらも、無理やり戦わさ…

　霧の森の中に、小さな、小屋のような家が建っています。 　黒い髪をした、とび色の瞳を持つ、色の白い女が住んでいます。 　女は、生まれてから、一度も外に出たことはありません。 　…

【カクコン11短編】 片思いの彼女を夢に見て目覚めた朝に、僕は卵を産んでいた―― 人に言えない悩みを突然かかえたら、君はいったいどうするだろう？ ※「性描写有り」は、交接等を描…

大学近くのルーンカフェで、私は最近元気のない後輩の美幸を呼び出す。美幸は恋人に裏切られたことを淡々と語り、怒りも涙も抑えたまま、傷だけを抱えているみたいだった。

自主企画でたまに見かける質問企画に自分も乗っかりたいミーハーなお年頃♡ ・【あなたの書架】を覗いてみたい📙　（主催者：碧月　葉 様） ・カクヨムコン10に向けて10の質問！　（主…

高校二年の図書委員・綾は、放課後の静かな図書室を独り占めするのが好きだった。けれど秋の終わり、立ち入り禁止の「保存書庫」から、ページをめくる音と甘い匂いがすることに気づく。鍵のは…

カクヨムコン10 一次選考突破作 　タイ人と結婚して娘ができた日本人作者が書く親バカエッセイです。 　だいたい週一更新目標。 　二人目の娘が生まれたので、セカンドシーズン突入で…

映画館の暗闇で、綾は隣の舞の小さな仕草に何度も心を揺らされる。 恋愛映画を一緒に観るだけのはずが、手の触れ方や息の近さが、いつもより甘くて怖いくらいに確かになる。 冬の帰り道まで…

――黒猫が流れている。 「彼はどこへ行くのだろう？」 僕は、空をぼ～っと見上げていた。 「お教えしましょうか？」 と声をかけてきたのは三十路手前の未亡人。 どこか冷めた作家と、…

喫茶店で働く「綾」と、窓際で本を読む「結衣」。 雨の日の熱いコーヒーをきっかけに、二人の距離は静かに、けれど確実に近づいていく。 場所を変え、雨宿りをした「ルーンカフェ」で、二人…

綾は、学校の課題が終わる頃に終電を逃し、美凪の家に泊まることに。 いつも通り、自然に迎えてくれる美凪だが、今夜は布団が一つしかないと言われ、二人で一緒に寝ることに。 本来は高校…