「#和風」を含む小説

時は太正三十年。 田舎から出てきた少年、御厨小鞠は出版社『文楽社』に勤める若者だ。 彼はある日、上司の朝凪宗一からとある作家の原稿を回収することを頼まれる。作家の名は椿凛世。怪奇…

　魔力の多さが物を言う魔法世界、そんな世界に一切の魔力がないと判断されて生まれたアキラは、同級生に無下に扱われる現状に辟易としていた。そんなアキラの癒しは自称使い魔である狐のキュ…

孤児となった六花【りっか】は叔母の家に引き取られ、貴族の令嬢というのに使用人同然に扱われていた。 治癒の力を持っていた六花に、白狐憑きの次期公爵、瑛人【あきと】から縁談がもちかけ…

【あらすじ】　 　付喪神の声が聞こえる師走は、古い物が起こす怪奇を解決することで知られていた。 【登場人物】 師走…主人公。灰色の髪を持ち、荒れた境内に住む。妖怪の言葉が分かる。…

太平洋に浮かぶ小さな島、海崎島。海神信仰が生きるこの島には古くから伝わる話がある。【海神様を怒らせると島が沈む】という話。遺された文献は語る。遥か昔に海神様の怒りに触れ、島民ごと…

ラフカディオ・ハーン先生の "Kwaidan: Stories and Studies of Strange Things" から、雪女のエピソードを新訳しました。エキスパンデッ…

そこは、海を奪われた世界。 はるか昔、海のかなたから押し寄せたヨモツオニに、海は奪われ蒼い月となり、世を治めていた神々は破れ、その残滓がナレノハテとなった。 海を奪われ、神の…

舞台はとある架空の町。かつて海だったというこの町には、一宮から八宮までの神社が建つ。 一宮である八坂神社とその周りでは、今日も小さな事件が起こる。時を進めるのをやめてしまった『神…

時は大正。世は妖魔や鬼が常に人々を脅かしており、天下が人のものではない時代。 花梨崎千理（かりさきせんり）は私立名門校に通う公爵子息、17歳。漆黒の髪に雪のような白肌を持ち、文…

　過去と未来を自由に行き来する暦人。御師と呼ばれる人々は、暦人の中でも、旅先案内人を務める。もとの伊勢神宮の領地である旧御厨地域の主要神社近くに居を構え、時間を歩く人たちを真心と…

あるところに、お爺さんとお婆さんがいました。 飼い犬とお婆さんを失った太郎は、鬼退治へ行きました。 「小説家になろう」にも掲載します

ある晴れた日にお参りに行くと、参道のすぐそばに一輪の菫《すみれ》が咲いておりました。 その数日後、私が見た夢は…… 純文学みたいな童話のつもりで書きましたが、何故かホラーになり…

　時は江戸時代、三代将軍家光の治世。夜毎人を襲う【亡者】が徘徊していた。 　山奥のある社に住む、姫宮と呼ばれる巫女がふたり。彼女たちは代償と引き換えに神の力をふるう存在だったーー…

私には美少女な友人が居る。 見た目は妖精姫とかエルフ姫と称えられるくらいなのに、どことなく脳筋っぽいところがある友人が。 彼女は幼い頃の自分が体験した事を話してくれた。 何でも平…

騎美都桃（きびつもも）は十六歳の誕生日に、大伯母からお伽界（おとぎかい）へ行って鬼退治をするように言われる。 いきなりそんな鬼退治なんていう格闘系のアトラクションに出ろと言われて…

自主企画『さいかわ卯月賞』にて特別賞をいただきました。 《あらすじ》 平安時代の摩訶不思議な物語。 文章生である小野篁（おののたかむら）とその友人である藤原良房（ふじわらのよし…

ある日、出雲郷 扇は実父の手記を見つける。 最後の頁には──美しいものへと、安易に手を伸ばすな──という一文が記されていた。そしてその頁には、古びた一枚の写真も挟まれていたのだ。…

「この男’s（メンズ）の絆が尊い！　異世界小説コンテスト」参加作 本能寺の変から先がちょっと変化した世界線での

自らは天命のためだけに生きると頑なな姫巫女と、そんな彼女を口説き落としたい冥府の官吏の日常。 © 2023 Tsuchimikado Hibiku

「申し訳ない。その婚約、なかったことにはしていただけませんか」 東の端の島国が、世界に港を開いて云十年。 その島国のさらに端っこで、春、ひとりの娘が婚約破棄を告げられていた。 …