「お前にとってはな 短編」を含む小説

異世界に転生してヴィクター・キルクとなった鏑木琉也。 バーニスを国王にし、その元で悠悠自適な生活を送っていた。 しかし、突然苦痛の日々が訪れる。 クリストルに見世物とされて足を切…

貴族や平民などの立場に関わらず、保有する魔力の量が多いほど偉いと言う世界。　　 しかし、長い時間が流れその認識は徐々に薄れて行った。 今はただ、魔力を多く保有しているのは貴族に…

「俺はもう金輪際、お前のパーティーに戻る気はない」 　幼馴染だった勇者・シドのパーティー復帰の頼みを、 冒険者アレンはきっぱりと断った。 　それも当然だった。 　彼らはかつて、ア…

　それはある夜の舞踏会場。 　16歳の地味な令嬢ローザリアは、婚約者だったアルバートから「おい、ローザリア。お前とは今夜限りで婚約を破棄する」と一方的に婚約を破棄されてしまう。…

「あの子、自分でわざと折ってるんです、自分の骨を。先生に会いたいらしくて」

嫌われ者でひねくれ者な少年、ロイは魔法を使えない代わりに特殊な力を持っていた。 それは、『目を合わせた人間の心を読む』能力。 この欲しくもなかった力のせいで、ロイはいつも一人だっ…

歴史よ。 お前は美しい。

「俺達って、そんなに親しくなかったよな」 　十年振りに母校を訪れた『俺』は、当時の学級委員長だった「彼女」と教室で再会する。 　夕陽が差し込む懐かしい教室で、『俺』は『彼女』と…

こうはなりたくないですね 「お前、それは本当か？　第一志望に落ちたんだな？　————あぁ、やはりお前はダメだ。期待した私が馬鹿だった。いや、もしかして、お前が落ちたのは私の努力…

颯が、バレンタインデーであり、自身の誕生日である2月14日に美弥をコンビニに迎えに行ってから1ヶ月……。 ホワイトデーの今日、颯は、美弥をデートに誘う。二人が向かった場所とは………

赤い曇空の下で豊かな心を求め、患者は増えていく一方だ。 カルテを書く手は止まらない。 一枚、悪魔の元にはらりと舞った。 彼の商談相手が決まったらしい。 冷たい医者の気の迷いと知ら…

「お前は保留だ」 気怠く色づいた吐息で、彼はわたしに――する。

ネット企画でかいたもの。試作短編。試し読みにどうぞ。

白薔薇の街に暮らすアルバートとオリバーは、戦争で体の一部を失っていたが、平和な暮らしを享受していた。その中でアルバートに劣情を抱き続けるオリバー。対してアルバートはケイティという…

俺は兎追いだった。 だったというのは正確ではないが、今まさに俺の生命は 目の前で途絶えようとしているのだからそんな風に言っても許される気がする。 足元ではぬるい闇が広がり足首を…

「人生で掛け替えの無いものが何なのか、解かったんだ、やっと！だから帰って来てくれよ！」 愛の原点回帰の物語・・・

えっ、お前タカシ！タカシだろ？どう見てもタカシだって。黒髪で、男で、目があって、耳があって鼻があって口もある！ほらタカシじゃん。嘘つくなってもー

決戦前夜、焚き火を囲む冒険者たち。そのメンバーは『大袈裟な前振りからどうでもいいことしか言わない勇者』『大袈裟な前振りから可愛らしいことしか言わないシスター』『大袈裟な前振りから…

普通の青年、如月レイの前に現れたのは毛虫の宇宙人⁉ モスと名乗るそのエイリアンと仲良くなり、数多の苦難を乗り越えてきたレイ。 今モスは繭の中で己の力と向かい合い、レイは襲い掛かる…