「掌編とか」を含む小説

【私はあらゆる物を自身の所有として、それらで身を包み、囲み、固め、軟弱な自分を保護しているだけなのだ。祖母に必要な皮や肉まで剥ぎ取られ、剥き身で生きてきた私は、もはや自身で自身を…

【もちろん役割そのものを否定するつもりはない。役割がなければ自身の身の振り方を判断することすらできず、自身の感情を持て余し、何者にもなれずに死んでいく人間に満ちた世界は腐ってしま…

目様主催の自主企画イベント「10行で終わる掌編コンテスト」参加作品。

地中で何年も過ごし、やっと地上へ出てきたと思ったら、後はひと月にも満たない命。 太陽と青空の下で命の限りに生きた蝉たちの、幸せな一瞬。 自らの詩＆短編集『ワンシーン小説』に収めた…

【尊厳だとか人権だとか常識だとか、そういった「当然」をひとつ残らず排除してしまえば、やはり生きるとは酷くシンプルなことなのだろう。】 めちゃめちゃかわいくて躾のなっていない女の子…

【初出】 エブリスタ『リアルタイム妄想コンテスト「10年前／10年後のキミへ」』受賞作品

ただ駅で好きな男に缶ジュースを奢られる話。 好きな人の頼みは断りきれない。少しでも彼にいい子と思われたくて、傍にいたくて。他の女の子に会いに行く手助けをしてしまう女の子の話。 …

2019年に開催されたVtuberSSコンテストに出品した作品となります。

制限時間を少しオーバー。

　僕は小川の中を歩いている。 　両岸にはそれぞれ菊と彼岸花が咲き乱れている。 　僕はどちらの岸に上がれば良いのだろう…… 　小説家になろう読者企画『夕涼み重陽会』にて初出。…

後輩に死体を見た話を聞いた。*軽度ですが虫描写注意