「鬼譚」を含む小説

妖御伽草子（あやかしおとぎぞうし）。 伽耶の暮らす天神村には、天神様という人間を喰う神様がおり、十年に一度、天神祭と言う祭を行い、若い娘を生贄として差し出している。 そしてその…

　文化史学科を専攻する主人公のわたしは、ある夢を境に不気味な女に付きまとわれるようになる。困窮する彼に救いの手を差し伸べたのは、怪奇民族倶楽部に所属する阿久津という男だったが、夢…

中国・宋代、北京大名府にて。 武侠を志す青年と走無常の少女が出会う、 一夜の妖しい死人物語。 あとがき代わりの近況ノートも公開中。 https://kakuyomu.jp/…

　若くして死んだ袁閃月と劉陽華の二人の男女は、冥界で目を覚ます。二人の前に立つ冥界の役人によると、二人は遺族の意向により「冥婚」で婚姻関係が結ばれており、死後の世界では夫婦として…

枯れた桜と社が佇む、森の奥深く。 そこにはとある鬼が棲んでいた。 その鬼は迷い込んだものを迎え入れ、共に語らい、夜が更けるまで宴に興じているという。 しかしある時、彼の世界は黒い…

何千年もの間、人の血肉を喰らうことで命を永らえている一人の悪魔がいた。 ある皆既月蝕の晩に悪魔は、ゲツセマネの園で一心に祈る男と出会う。男の名は、ナザレのイエス。 やがて逃げ…

ある日、女子高生の美馬愛美はバケモノに襲われるようになる。 なぜ愛美は狙われたのか？ 不審な行動をとる幼なじみの同級生の暁や、愛美と仲良くしようとしない母親。 やがて転校生やって…

新宿の地下に広がる城塞都市『常夜街』。日本の九龍城とも称される入り組んだ魔窟には、人間でない者が多く暮らしている。 人間の少年・王大河（おう　たいが）は、幼い頃に薬屋『蓮夢堂』…

みずほは退魔師を務める少女。 夜な夜な魑魅魍魎と戦っている。 ある日、家の祠に封印されていた鬼にそそのかされて封印を解いてしまったら、何故か彼に「我が妻」と呼ばれてしまい。 正体…

多種多様な妖しが住まう、根の国。この国に生きる者はその身に妖力を宿し、妖術を用いて国を豊かにしてきた。中でも黒い容姿の者は並外れた妖力を持ち、周囲からは尊敬と畏怖を込め黒衛士と呼…

何十年もの間、おぞましき神に支配される土地。 七年に一度の祭りに、少女は贄に選ばれた。 助けるものは誰もいない。 晩秋の夜更け。少女はたった一人、神にあらがう。

★平安時代 × 明治大正ロマン × 古代から中世の中華文化 × ファンタジー★ 　主人公は先祖代々皇帝家に仕えてきた〈影〉の存在、杏守《あんずのもり》家の娘、翼禮《よくれい》。 …

獣使いの仕事に、陽の目が当たることはほとんどない。挙げた手柄は、騎馬に乗った武者の、猟犬を連れた狩人のものとなる。どんなに丹精込めて獣を育てあげても、飼い主に文句を言われることこ…

『あけをうばうむらさき』 → 紫之奪朱也(紫の朱を奪う) 　古代中国で、正色とされていた五色の朱色にかわり、中間色である紫が好まれるようになった事から、邪道なものが正しいもの…

世界と人の安寧は神に静謐な祷りを捧ぐ巫女によって保たれていた。しかし、それは異界より来る穢れと黄泉平坂の神々によって脅威にさらされていた。人の亜種である妖、その中でも最強と言われ…

生贄として山の神に捧げられた少女、澄子。 山の神が住まうといわれている社で出会ったのは、人嫌いの鬼だった。 「人など身勝手で愚かなものだ」 そう言って鬼は澄子を拒絶する。 しかし…

この村には、身寄りのない娘は村人達から忌み嫌われ、鬼へ嫁に出されるという噂があった。 その噂が現実となった時、鬼と少女は出会うこととなる。 この二人が出会ったのは偶然という名…

「きめた、お前は死ぬまで私の側から離さぬ。」 連れ去られた先で出会ったお狐様は冷酷で残忍な俺様でした。 ごく普通の村娘として暮らしていた紫苑。 ひょんなことから妖怪に連れ去ら…

こことは似て非なる世。 人に代わり、鬼械と呼ばれる人形が不浄を祓うようになった時代――。 この物語は胸を焦がすような怒りから始まり、そして胸を焦がすような想いに気付いて終わる。…

九六二年前。人類を捕食する存在『鬼』が出現。対抗する術を持たない人類は息を潜め、ひっそりと暮らすようになった。 身寄りのない子どもがあふれている現在。少年もその一人だった。 少年…