「掌編/短編」を含む小説

これは、未だ日の目を見ぬ自称小説家・有村朔太郎が徒然に書き散らす、日常の切れ端である。 ------------- どこから読んでも問題ないので、気軽にご覧ください。 １～４話…

数年前の出来事です。私は友達とドライブをしていると、ある峠に入りました。 その時に起きた奇妙な体験をお話します。

坂道の喫茶店で出会うのは、遠い国の花イペと、ふと胸をかすめる“祭りの残り香”。 音の記憶と静寂が交差する一瞬を描いた、小さな午後の物語。

　壊れた傘を拾った。さっきの夕立で壊れたのだろう、傘の骨が一本折れている。 「どうだい？　そこのゴミ捨て場までデートしないか？」 　傘にそそのかされた僕は、仕方なくその傘を持っ…

学生時代の先輩の思い出。 卒業後の自分。 そしてある時、ふとした拍子であの頃の思いが静かに蘇る。

ファミコンのマリオは常に横を向いていた。彼の目は、横顔に2ドットの一本線で表されるが、4ドットの二本線になる瞬間がある。死ぬ時だ。四肢を広げ、断末魔の表情を見せる一瞬だけ、マリオ…

下心。それが無い人なんていないのではないでしょうか。そういう話です

２１、２２歳ごろの作品。「１０月の少女たち」あたりの影響を受けてます。書いた時には意識してなかったけど、今読むと、これはおねショタのジャンルに入るのではないかと思った。

帰り道にスーパーで冷凍の鍋焼きうどんを買い、帰宅後コンロにかけたら、煮え立つ汁の中から正体不明の食材が浮かび上がってきた。

カクヨムコンテスト11【短編】エッセイ・ノンフィクション部門参加作品。 キャッチコピーのまんまです。自分なりのCoCo壱番屋の楽しみ方をただただ語っています。

　自作をあまりにも辛辣に批判された文士が、批評相手を招いて話し合う。 　あくまで穏やかに、声も荒げず紳士的に。 　—―しかし静かな言葉の内に、身を焦がすような怒りを隠して。言葉の…

103号室の前には、いつも藤倉がいる。 他人の部屋の前に居座る彼とのやり取りが、今日も面倒くさい。

大学の先輩の部屋にあった一つの本棚。そこから本が落ちると、その作者が死ぬ。年に一度、本は必ず落ちる。

断崖絶壁に建つイゾンモール。突然話しかけてきた男から告げられる衝撃の秘密。そして…。 アイディア一本勝負でタイパ良し。

今、昔、遠い未来、どれを大切にしたいと願いますか。ただそれだけの文です。

土に埋まった「オッサン」と出会った。 人ではなく“概念”のようなオッサンを、 夢と現実とツッコミで耕していく俺の小さな寓話。 転生しないし、スローライフでもない。 ただ、オッサン…

すれ違いの温度── ふたりの間に残ったのは、ひと言の後悔でもなく、叶わなかった約束でもなく、 “わずかな温もり”だけだった。 改装されて姿を変えた駅で、 男はふと、かつて彼女を…

その一言を伝えたい。

　深夜バスで隣り合った、名前も知らない男女の一夜の物語。 　 　交わした言葉は、「ありがとう」と、「すみません」の、二言だけ。 　共有したのは、サービスエリアの、一本の煙草の煙だ…

東京出張の夜、温かいものが欲しくて入った博多料理店で、ショートカットの女性と出会う。 人懐っこい笑顔の奥に、どこか虚ろな気配をまとった彼女は、食事を避け、香りだけを身にまとうよう…