タイトルのセンス。1話完結で、短編集です。ホラーが多いですか、いろんなジャンルがあります。よくここまてまネタがふってくると感心します。200話近くありますが、どの話も皮肉のがきいていたり、ひねりがきいていたり、恐怖、洒落ています。例えば、次のような感じです。 めンテナンスの題名いいですね。蝉、土の中が不幸とは限らない?何ほいほい?大嫌いなあいつに「お前が大切だ」と言われたから……。うちの孫が目に入れても痛くないくらいかわいくてさ~!」からの……。エレベーターが定員オーバー?影とじゃんけん?
怖い話が読みたくなったらここに来ます。一つ一つが短く、それでいてしっかりそれぞれの恐さの味がでているので、必ずあなたのお目当ての「恐い」が見つかるはず。 面白かったです。
恐怖にもいろいろありますよね。怪奇。心霊。不思議。そして、人間の悪意や狂気。ここには、ありとあらゆる恐怖と不思議がずらりとならんでいます。 1話1話はとてもコンパクトでさっくり読めるサイズ感ですが、その余韻はゾワっとジワッとあとを引く。どうぞ、話数に怖気づかず、気になったタイトルだけでものぞいてみてください。きっとクセになる、たくさんの小さなお話たち。時に心あたたまるお話もありますよ。
闇の中から淡々と蒸留され、この世に滴り落ちてゆく、「怖さ」の一滴たち。妖しく輝くそれらに指先を触れると、何かが静かに凍りついてゆくような…「小さな話」であるゆえに、振り向いたどこかに、どこにでも覗いていそうな生々しさと息遣いを持った怪奇譚です。
ーここには、たくさんの怖い話があるんだってね。あたしたちのこと、書いてくれてるかなぁ?ーどれ、わしのことも書いてあるかのぉ?ー俺の…話も…ーあっ、あんなところにスマホ持ってなんか読んでる人がいる!読みたいなぁ…ついてっちゃお!とまあこんな風に、この世のものでないものたちも楽しめるような背筋のゾクゾクするようなお話がたくさんありました。もしかしたらあなたの後ろにも、このお話に興味を持った「彼ら」が、ニヤニヤとこちらを見ているのかもしれませんね…
世の中の真理をついた恐怖を与えてくださいます。現実と妄想の区別がつかなくなってきそうなぐらいに、秀逸です!
どの話も読んだことがあるようで、予想の上を行く結末ばかり。一口にホラーといっても様々な味わいの顛末で、読み進めることに飽きが来ません。 ひとつの話がコンパクトで読みやすく、時間もかかりません……が。 読み終えた後の「余韻」は、目を通していた時間よりもはるかに長く残るかもしれません。それだけ一話ごとの印象が強く、質の高いホラーが楽しめます。 ホラーとしての完成度もさることながら、オチのつけ方はどれも秀逸。ショートストーリーのお手本としても読みごたえのある作品です。
心霊系ホラー人間って怖い系ホラー意味が分かると怖い系ホラーどことなくSFの雰囲気を感じるホラーありとあらゆるジャンルのホラー短編集です。全話に共通しているのは「後引く恐怖」のみ。ふとした時に何度も思い出してしまう、そんなお話です。
あるある~って読んでたら、あれ? やっぱりないかな、と思い。またしばらく読むとあるある~、いや、やっぱりない? なんて自問自答を繰り返す。あるのかないのかハッキリしろよ自分!!この感覚は読まなくては分からない!!
短く切れ味鋭いホラー集です。ほぼ全編通して共通するのは、登場人物は決して特別な人間ではないということ。霊能力があることを吹聴したり特異な体験を求めたりはしない、ごく普通の生活人。実はその平穏な生活は、まるでコップのふちギリギリまで水で満たされたようなもので、わずかな振動を加えるだけで破局してしまう。これらのストーリーのなかの人物に自分は決してなり得ない、と言い切れないところが、この作品の魅力だと思う。気付いていないだけで、あなたのすぐそばに恐怖への扉はあるのかも――
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