軽度の知的障害や自己愛性パーソナリティ障害を抱えた主人公が、過去の失敗や家庭の問題を乗り越えようとする姿が切なくも前向きに描かれた作品。作業所での体験を通じて、自己成長と他者との絆が少しずつ形になり、希望を見出していく姿が印象的で、転機を迎えた主人公の心情の変化に思わず引き込まれてしまう。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(287文字)
作者の方が主人公と同様に作業所で社会復帰を目指していらっしゃる方とのことで驚きました。軽度の知的障害を持っていらっしゃるとのことですが、そんなことは微塵も感じさせない程に読みやすく面白い作品です。どこか愛嬌があり、生まれ持った境遇に負けず腐ることもせず奇怪ヨな化け物に勇ましく立ち向かう主人公の姿はとても応援したくなりました。主人公とは対照的な人間の醜い部分を集結させたような化け物の布酢怒のおぞましさに鳥肌が立ちます。臭いのも最悪すぎる…!こんなのが実在しなくてよかった(笑)
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