概要
戻ってみれば…今度の店は都会の死角。
東京のど真ん中にある『神隠しの竹藪』。
その中に白壁の塀を巡らした屋敷に棲む
超富裕客に囁かれる『死人返し』に関する
不穏な噂…。
竹藪の四ツ辻に茫っと現れる卜占の提灯、
『忌』の前布で隠した使用人、そして
『在らずの井戸』とは…。
メガバンク乗っ取りの陰謀、部下の命、更に
一人の女性の人生が懸る。
どうする藤崎ッ?どうする作者ッ?!
シリーズ最大の危機が…まさに今ここに!
※引き続き、メガバンクへの『お声』若しくは
メガバンクからの『お声』があっても無関係!
完全なるフィクションです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!数奇な運命を語る、数奇な物語
銀行員が狂言回しとなり闇の世界を語るシリーズの第三弾。舞台は東京都丸の内の一等地。日本の中枢に分け入ったとなれば総仕上げでしょうか。
読み進めると、怪奇の中核は人間の命の灯火を操る秘術と分かります。となれば、生きるために払う代償を工面するために苦労する様を語る、様々な物語を読者は思い出します。
そして読者は独りごちるでしょう。また代償の話か、と。
この物語は、さにあらず。
一刻も長く生きたい権力者が抱く妄執を延々と浴び続けた組織体は、制度劣化が進み継続が危ぶまれるも歴史が長すぎて容易には手出しできません。その腐敗しきった組織を、欧米と対峙しなければいけない現代日本のメインバンクが持つ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!トン カラリ カン……って、もう擬音からしてかっこよすぎです。
この世のものならざる存在たちに愛される太白星こと藤崎諒太の、シリーズ最大の危機にして最後の冒険譚(今のところ!)です。
スーパースターの異名を持つメガバンクの太白星、藤崎諒太が朋友田坂優斗と向かったのは、東京都心の真ん中にありながら、喧騒から取り残されてしまった『神隠しの竹藪』の奥にたたずむ髙佰(たかつかさ)家。『死人返し』の不穏な噂がささやかれる髙佰家には招かれたものしかたどり着けないという……
『櫻岾奇談』『猫魔岬變』という、存在感の塊のようなふたつの長編と、綺羅星のような幾多の短編を経た果てにたどり着いた、本作『神隠異聞』。もちろんこの一作だけでも楽しめる作品ですが、この濃厚な旨味…続きを読む - ★★★ Excellent!!!怪異ある僻地への異動から東京に戻れば、またもや長年続く業の深い怪異。
例え摩訶不思議があろうとも、なんとかなってしまうであろうと思わせてしまう信頼しかない藤崎さんですが、
今回はちょっとばかり勝手が違って、
部下の命がかかっていたり、周囲視点からすれば初めての危機を迎えていたりします。
今回の顧客は都心の案内がなければ屋敷に入ることもできない曰く付きの女性。
みんな勢揃いで、シリーズファンには楽しい回です。
作者さんが独自の文体を確立しておられて、これからAIの要素が増えると予想される中、そうでないものを求める方はフォローしておくといいと個人的に思っている作家さんです。
古雅な表現と現代的な文章がバランスをとって魅力的になる接合部を探っているような、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!【沼るホラーがここに!】やり手銀行員×魅惑の怪談!ついに舞台は東京へ!
櫻岾、猫魔岬と続いた曰く付きの支店勤務から、ついに東京へ返り咲いたメガバンクのスーパースター・藤崎。
しかし、ここで任される案件もやっぱり“曰く付き”。
今回任された顧客は、卜占を生業にしている超富裕層の髙佰家。
髙佰家が屋敷を構えるのは、都心にありながら、現代社会とは隔絶されたような怪しい雰囲気の場所。そこはまさに容易には立ち入ることの叶わない異界のような場所だった。
そしてそこで本当に巨額のお金を生み出していたのは、なんと“死人返し”という死者蘇生の技。
現髙佰家当主の本当の依頼とは──。
藤崎たちはその依頼を遂行できるのか──!?
案件に関わるメンバーは、実は…!??
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!丸の内と神隠し屋敷をつなぐ銀行譚
都会の銀行員たちの日常と、じわじわ滲み出す異界の気配が交錯する導入がとても素敵です。マイナス金利や店舗削減などのリアルなお金の話が、そのまま「見えないマイナス」を刻むホラー要素に繋がるのがこの作品の特異なところになっています。
怪談を大喜びで追いかけに行く藤崎と、常識人だけど巻き込まれていく周囲のやり取りが軽妙で、読んでいる側も「怖いのに楽しい」感覚になれること請け合いです。
銀行×怪談という組み合わせの妙と藤崎ウォッチング組や、山本五郎左衛門為時という強烈なキャラクターも一人一人が怪談の語り部としての魅力があります。
現実と異界が混じるような雰囲気が好きな方にお薦めします!