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不思議だったのは、これは自分語りのエッセイなのに、いつの間にか心の中を冒険するファンタジーを読んでいる気分になったことです。
セヘイアさんとリタという名前がついた瞬間、誰の中にもいるはずの「うるさい声」が生きたキャラクターとして動き始めます。でも、この作品は善悪を決める話ではありません。正しさも、本音も、失敗も、怒りも、全部ひっくるめて人間なんだと、少しずつ教えてくれます。
特に好きなのは、過去の出来事を掘り返しながら進むところです。誰にでもある「あの時のモヤモヤ」が、まるで発掘された化石みたいに意味を持ち始めるんです。笑える話もあるのに、ふと胸の奥をつつかれて立ち止まってしまう場面もありました。
読んでいるうちに、自分の心の中にも名前のない住人がいる気がしてきました。エッセイ好きな方はもちろん、キャラクター小説や心理描写が好きな方にもおすすめしたい、とても不思議で温かい作品です。
人は誰しも、自分の中に厳しい声を持っているのかもしれません。
「もっとちゃんとしろ」
「それで本当に大丈夫なのか」
「まだ足りない」
そんな声に追い立てられながら頑張ってきた人ほど、この作品は深く刺さると思います。
ただの自己肯定や精神論ではありません。
自分を責める声を無理に消そうとするのではなく、その声の正体や役割を少しずつ見つめ直していく過程が、とても丁寧に描かれています。
読んでいるうちに、「ああ、自分にもこんな声がいるな」と思わずにはいられません。
優しい作品なのに、妙に核心を突いてくる。
そして気付けば、自分自身の心の中を少し覗き込んでいるような気持ちになります。
日々頑張り過ぎてしまう人、自分に厳し過ぎる人にぜひ読んでほしい作品です。
このお話は、自分の中にある自己批判や怒りの声に名前を与え、対話することで、それらを敵ではなく仲間として理解していく内省エッセイです。たとえば、自己啓発への違和感と、内なる批判的な声の存在に苦しみ、AIとの対話で自己批判のメリットに気づいたりします。そして内なる声に「セヘイアさん」と名付け付き合いが始まります。傷ついたときの対処としてただ見るという姿勢を学んだり、セヘイアさんの役割を観察し、仕事では有能な側面を発見してみたり。あるいは過去のびっくりドンキーでのできごとを解釈し直してみたり。また、配送トラブルを通じて学んでみたり、衝動的な声の気配を感じたり。このエッセイで大切なことは正しさではありません。AIとの対話を足場に、自分の中の批判的な声と距離を取りつつ付き合い直すことが大切だと教えてくれるのです。自己啓発につかれたあなた、ちょっと読んでみてはどうでしょう?
私は、主人公と一緒に「自分の中の声を追い出さなくていいんだ」と気づかされました。
仕事、人間関係、過去の傷──
誰の心にも住んでいる“うるさいやつら”。
この作品は、「自分を責めてしまう優しい人」 にこそ読んでほしい。
主人公の「僕」の中には、正論で刺してくる守護天使・セヘイアさんと、拗ねた本音を抱えた小悪魔・リタが住んでいる。
どちらも消すべき声ではなく、名前を与え、距離を置き、観察し、ときにはツッコミを入れながら向き合っていく。
その過程がとても人間らしく、読んでいる私の心にも静かに寄り添ってきます。
特に印象的なのは、「自分を受け入れる」という言葉に反発してしまう主人公の正直さ。
その不器用さこそが、読者にとっての救いになっているのではないでしょうか。
是非、ご覧ください。
おそらくこの作品は、『自己啓発』の本を読んだことがあればあるほど、刺さる構成になっています。
というのも、出だしから私に刺さりまくりだったからです。
これまで大抵の自己啓発本は、読んできたつもりでした。
特に仕事関連についてや、人間関係など。
誰もが悩むだろう項目は、一通りは浚ってきたつもりです。
だからこそでしょうか。
『自分を受け入れる』という言葉を受け入れられないと書かれた作者様のお言葉が、私の方を向いている気がしてなりませんでした。
今ではある程度考え方が変わったので「あったあった、そういうこと」で済ませられる内容も、過去の私は悩んでいたことばかり。
「まさかこんな『手』があったとは!」と思いますが、時代の流れですね。
当時の私は、無理矢理にでも『自分を受け入れる』方法を探していたことを思い出しました。
おそらく私以外にも、自己啓発本を探している方はいらっしゃることでしょう。
そんな方々に届いてほしい一作です。