第4話 教師対決!大喜利で職員室を救え
ある日の放課後、職員室に緊張した空気が漂っていた。教師たちが集まって話し合っているが、どうやら意見が対立している様子。生徒会の催し物に対する意見が分かれ、話し合いが平行線を辿っているのだ。
「だから、今年の生徒会祭りには“知識を深めるイベント”をもっと取り入れるべきなんです!」
「いやいや、生徒は楽しみたいんだから“リラックスできる企画”が必要だろう!」
教師たちの議論はますますヒートアップし、ついには声を荒げる者も現れ始めた。そんな中、ふと職員室の扉が開き、掃除を終えた長内さんが現れた。
「おやおや、なんだか大きな騒ぎじゃないか。大喜利が足りないからこんなにヒートアップしてるんじゃないか?」
教師たちは一瞬静まり返り、長内さんの出現に驚く。しかし、すぐに彼の提案に興味を示すように。
「長内さん…大喜利でこの問題が解決するんですか?」
長内さんは不敵な笑みを浮かべ、軽く肩をすくめた。
「まあ見てな。笑いがあれば、だいたいのことはなんとかなるもんさ。」
そう言って、長内さんは机の前に立ち、教師たちに向けて大喜利を始めた。
まず、緊張感をほぐすために一つ目の大喜利テーマを提示する。
「さあ、最初のテーマは…“生徒会祭りで絶対にやってはいけないイベント”だ!」
一瞬の沈黙の後、ある若い教師が手を挙げて言った。
「じゃあ、校長先生の秘密を暴露するトークショーとか…」
これにはみんなが大笑い。長内さんはニヤリとしながら「それは確かに危険すぎるな!」と頷いた。
次に、ベテラン教師が腕を組んでしばらく考え、口を開いた。
「そうだな…“試験対策マラソン”とかどうだ?生徒も教師も倒れそうだ。」
これにも笑いが巻き起こり、職員室の空気がだんだん和やかになっていった。
そして次のテーマが発表される。
「次は、“生徒会祭りをさらに盛り上げる奇抜なアイデア”だ!」
別の教師が勢いよく手を挙げ、「生徒たちに全員着ぐるみを着せる!」と発表すると、他の教師たちも大笑い。
さらに別の教師が続ける。
「いや、いっそ校庭で『巨大スイカ割り大会』をやるとか?」
笑いが絶えない中、議論は自然と「どうすれば生徒たちが本当に楽しめるか」に向かい始めた。教師たちのアイデアはだんだんと建設的になり、緩やかな合意が見えてきた。
最後に長内さんがまとめるように言った。
「ほら、皆、いい顔してるじゃないか。大喜利で笑い合えば、どんな意見の違いも柔らかくなるもんさ。これからも職員室に“笑いの大喜利タイム”を取り入れてはどうだ?」
教師たちは拍手で答え、長内さんに感謝の意を表した。そして、生徒会祭りの企画も皆が納得する形で決定。長内さんの大喜利は、見事に教師たちの対立を笑いで収束させたのだった。
その後、職員室では「困ったら長内さんの大喜利」という噂が広まり、教師たちも時折彼に相談を持ちかけるようになった。生徒だけでなく、教師たちからも信頼され始めた長内さんは、ますます学校中で欠かせない存在になっていくのだった。
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