第15話 学校のマスコットを決める!大喜利デザインコンテスト
ある日、校長先生が全校集会で発表した。「今年から学校のマスコットキャラクターを作り、みんなに親しまれる存在にしたい」とのことだった。生徒たちはざわつき、興味津々にその話を聞いていた。新しいマスコットができることで、学校がさらに楽しい場所になりそうだと期待が高まっていた。
しかし、いざマスコットのデザインを考えるとなると、意見が割れ、なかなか決まらない。生徒たちの中には「かわいい動物がいい」「やっぱりカッコいいヒーローっぽいのがいい」という様々な意見が飛び交い、議論が白熱していた。
そんなとき、清掃員の長内さんが校内を掃除しているのを見かけた生徒たちは、「長内さんの大喜利でマスコット案を考えてもらおう!」と提案し、長内さんに相談を持ちかけた。
長内さんは興味深げに微笑み、腕を組んで言った。
「ふむ、学校のマスコットね。それなら、みんなで大喜利デザインコンテストをやってみようじゃないか!ユニークなアイデアを出して、みんなが笑顔になるマスコットを考えよう!」
生徒たちは拍手喝采し、さっそく長内さんのもとで「大喜利マスコットデザインコンテスト」が始まった。
まず、ひとりの生徒が発表した。
「えーっと、学校の“お掃除ネコ”なんてどうですか?ホウキを持ってて、いつも学校をきれいにしてくれるネコのキャラクター!」
長内さんは感心して、「おお、それは素晴らしいな!清掃員としても嬉しいアイデアだ。掃除の重要性を伝えるマスコットになりそうだ」とにっこり笑った。生徒たちも「かわいい!」「ネコならみんなに愛されるね」と賛成の声を上げた。
次に、別の生徒が元気よく手を挙げて提案した。
「じゃあ、“学校の守護竜”はどうでしょう?学校のシンボルみたいな、強いドラゴンが校門で生徒を見守ってくれる感じで!」
長内さんは驚いた顔で「ドラゴンか!それは迫力があるな!学校を守る存在としては最高だな」と答え、周りの生徒も「かっこいい!」「なんか勇気が出る!」と盛り上がった。
さらに、ユーモアのある生徒が笑いをこらえながら提案をする。
「それなら、“学校のおしりマスコット”はどうですか?どこから見ても丸いおしりの形をしたキャラで、座ることの大切さを教えてくれるとか!」
長内さんは大爆笑し、「それはユニークすぎる!でも、確かに座ることの大切さは学校生活には欠かせないな!」と応じ、他の生徒たちも「おしりマスコットは面白い!」と大笑いしながらも真剣に賛同した。
続いて、ひとりの生徒が控えめに提案した。
「私は“時間を大切にするウサギ”がいいと思います。時計を持ってて、みんなに時間を守ることの大切さを教えてくれるウサギです。」
長内さんはうなずき、「いいね、時間を守るってのはとても大事なことだからな。ウサギがそのメッセージを伝えてくれると、みんなも自然と時間を意識するようになりそうだ」と答えた。生徒たちも「それなら遅刻しなくなるかも!」と感心し、実用的なアイデアとして盛り上がった。
最後に、ちょっとシャイな生徒が手を挙げて言った。
「えっと…“みんなのアイデアが合体したマスコット”とかどうでしょう?ネコのしっぽ、ドラゴンの翼、おしりの形、時計を持ったウサギ…全部が入ったマスコットです!」
その斬新なアイデアに教室中が爆笑。長内さんも拍手をしながら、「それは最高だ!いろんな要素が詰まったマスコットは、まさにみんなの思いがひとつになった象徴だな!」と笑顔で応じた。
こうして、最終的に「みんなのアイデアを合体させたマスコット」に決定することに。ネコのしっぽ、ドラゴンの翼、おしりの形、時計を持ったウサギの特徴を兼ね備えたユニークなキャラクターが完成した。マスコットの名前は生徒たちの投票で「タイムニャンドラゴン」に決まり、学校の新しいシンボルとして正式に採用されることとなった。
後日、マスコットの発表会では、生徒たちがタイムニャンドラゴンの姿に大喜びし、学校中に笑顔があふれた。長内さんもその様子を見て嬉しそうに微笑み、生徒たちと共に新しい学校のシンボルを祝い合った。
こうして、学校のマスコット「タイムニャンドラゴン」は、みんなのアイデアと笑いに満ちた存在として、学校生活をさらに楽しく彩ることになった。そして、長内さんのユーモアと大喜利センスは、生徒たちの中でますます人気を集めていったのだった。
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