概要
着目するのは、流浪の民と呼ばれる定住地を持たずに放浪する人々。彼らは多くの王によって徴税を任ぜられた。徴収するものは魔力。
流浪の民は常に土地から土地へと流れること、人並みより武に優れていたことゆえ、王の定める法によって認められた魔力の略奪に勤める。
舞台は、共和化目論む勢力広がる王政の国イシュ。冷涼で、収穫が終わった季節。
徴収は半日を通して行われ、それらは王へと納められる。
それがこれから描かれる。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!第5話まで読んでの感想:才能と好みの間で
第5話まで読んだけど、うん…確かに、作者が最初に書いている通り、これは難しい読書体験だ。
物語は目まぐるしくて、描写が非常に細かい。正直に言って、これは良い点だ、すごく良い。他の言語の言葉を日本語に翻訳するというアイデアも非常に興味深い。僕自身が意識してやることではないけれど、英語で多くのものを読むから、まるでオスモシスのように、似たようなことを無意識にやっているんだ。
しかし、個人的には、この作品に心を掴まれなかった。悪い作品だからというわけでは全くない。ここ最近読んだ中で、間違いなく最も巧みに書かれた作品の一つだ。でも、僕自身は物語のプロットそのもののディテールを読むのが好きな人間な…続きを読む - ★★★ Excellent!!!醜いものさえも照らす三日月とともに琥珀色の髪のそれは笑う
独特な表現で描かれるバトル。
それがこちらの作品の魅了だと大半の
読み手は絶賛をするであろう。
しかし、それだけにとどまらず……その
バトルの原因。さらには背景さえも読み
解こうとしてしまうほどの読み手たち
には鏡をみる勇気が必要とされる作品。
とても便利な鏡。自分の良いところだけ
を見ることができる鏡。
そんな一般的な鏡とは違う、特別な鏡を
もった琥珀色の髪の少女がこちらの作品の
案内人のひとりとして……こちらが穏便に
さえしていれば、つとめてくれるはず。
ときおり、その特別な鏡をみるように
琥珀色の髪の少女がにやにやと笑いかけて
くるかもしれない。
特別な鏡をみるも、みない…続きを読む - ★★★ Excellent!!!独特な表現方法──すなわち個性!!
この作品は完結済みで、全話読了してのレビューとなります。
タイトルからも分かるように、徴税官という主人公たちのお話なのですが、注目すべきはその後。
作者様は実験的な意味合いで、この作品の独特な表現方法に挑戦されているようです。
正直に申しまして、最初の段階だと私には難解に感じました。
ですが、読み進めていくとそれがクセになってきます。
私は、この作品を文学的だと感じました。換喩表現も後々にいい味を出してきます!
そして肝心のストーリーは、ネタバレになるので詳しく書けませんが、エンディングが素晴らしかったです。
もちろん好みがあるので、万人に受けいれられるエ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!正義が語られる場所で、人間性はどこへ向かうのか?
『異世界徴税官』は、法と秩序の名のもとに抑圧と不正が潜む都市国家イシュを舞台に、主人公ナーシェが織りなす苦悩と葛藤の物語。その琥珀色の髪と異色の瞳が映し出すのは、税という名の正義に隠された人間の本性と、国家というシステムが孕む矛盾。彼女の読心術が暴き出すのは、ただの数字ではなく、人々の願い、怒り、絶望――そのすべてが社会の歪みを鮮やかに浮かび上がらせます。
義手のノアームの冷静さ、ロスアリグの激情、そしてナーシェ自身の心の葛藤が交錯する中、読者はイシュの華やかさの裏に潜む「真実」を見出し、国家のもたらす倫理的ジレンマに立ち向かう彼女の姿に胸を打たれるでしょう。
正義とは何か?力と信…続きを読む