第6話 お風呂

 僕が潜っている布団を無理やり引っ張り布団から引きずり出されてしまった。


「なんだよ。僕はもう、四天王じゃないから何もできないよ」

「全く、まだ不貞腐れているのね」


 僕は、両足を掴まれベットから引きずり落とされた。


「イテ」


 次に、ゼーフに貰った服や下着一式を袋の中に詰めた。何かに、使うのだろうか?それとも、誰かにあげるのか見ているとアルベットが、地面に転げている僕の腕を掴み立ち上がらせてきた。


「なんで、ゼーフや私からあげた服を着ないのよ」


 今の僕の服装は、男の時に着ていた服を着ている。ダルっとした服で少し落ち着く。長年着てきた服だからだろうか?


 最初は、僕のサイズに合う服を買おうかと思ったが、ゼーフに何をされるか分からないので購入はしなかった。


 

「それは、恥ずかしいからだよ」

「全く、そんなんじゃアイドルになれないよ。あと、女性になってからお風呂入っていないでしょ」


 昔から、僕はお風呂が面倒である。風呂はお湯に浸かるのは嫌いではないが身体を拭いて髪の毛を乾かす手間がめんどくさい。

 それに、そんな時間があるのならば僕は仕事をしていた。


「まあ」

「汚いからお風呂に入るよ」


 連れてこられたのは、魔王城に完備されている大浴場。僕は一回ぐらいしか使った事がないが、広かったのは覚えている。


「い、嫌だ!!」

「ダメでしょ。汚いでしょ」

「別に汚くても、わかんない」

「そんな事ないは。髪の毛なんて、洗ってないウルフドックの匂いがするのよ」

「じゃあ、男の方に入る。別に幼児体型だから、男か女なんて分からない」

「そんなことないわ。むしろ、幼児体系がいい人だっているのよ。もし、その姿で男の湯に入ったら痴女よ」


 そう言って、僕をゴリ押しに女湯に連れて入られ脱がされ身体を洗うことになった。昼にお風呂を入る人は少なく良かった。

 身体を洗う所には、鏡がある。自分の裸を見るのは初めてで、目を逸らし恐る恐る見るが、自分の姿を見ても何も思わない。


 胸が多少あり可愛いな〜ぐらいにしか思わなかった。元男としてこの反応はどうかと思ってしまう。


 身体をタオルでゴシゴシと洗ったが髪の毛は、毛量と長さが多くなり洗うのが大変だ。ある程度洗えしっかりと石鹸を洗い流しお風呂に入ろうとするとアルベットに腕を掴まれた。



「全然洗えてないじゃない」

「洗えてるよ」


 僕は、洗えていると言うのだがアルベットは気に食わないのか僕を引っ張り膝に上に乗せられた。

 僕の後頭部は、アルベットの胸の感触がある。自分の裸を見られているが、全く何も思わない理由がわかった。


 ゼーフに、無理やり見ぐるみ脱がされていた。その時の恐怖で慣れたのだろう。


 僕は、アルベットに洗われ僕は先にお風呂に入りアルベットより先に出た。


 濡れた身体をタオルで身体を拭きながら扇風機でほてった身体を冷やし服を着た。


 

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