第4話 自尊心

「お〜い。連れてきたぞ〜」


バッファルに連れてこられた部屋は、少し薄暗い部屋。だけど、色んな服が飾ってある。


「あ、ありがとう」

「ああ。新しくアイドルが生まれる手伝いが出来るんだ。お安い御用だ。それじゃ、俺は推しのアイドルのライブがあるから〜」


この部屋は、ゼーフの部屋だった。僕をここまで運んできたバッファルはアイドルライブを見に行こうと、どこかに行ってしまった。


「あ、あのね。わ、私って裁縫が得意なの。だから、色々と作れるの。最近だとアルベットのアイドル衣装を作ったのね。」


何故か、一方的に語りかけられている。僕は、これ以上の面倒事はごめんだと思いドアを開け自分の部屋に戻ろうとすると急に体が浮いた。


ジタバタと無駄な足掻きをするが、風の魔法なのでどうする事も出来なかった。ゼーフの魔法で僕を無理やり近くに寄せてきた。


「エルクちゃん。下着とか履かなくちゃいけないじゃない。多分エルクちゃんの下着ないと思ってこれ履いてくれない?」


っと、女性用の物の下着。パンツとブラを渡された。


「い、嫌だ!!」

「だ〜め。着けないと、変態さんだよ〜もう、動かないでよ」


そう言って、逃げようとしている僕を風の魔法で身体を動けないようにベットに固定した。身動き出来ない僕をゼーフが僕が着ている服を脱がし全裸にしてきた。


全裸にされた僕は、ゼーフに無理やり着たくも無い下着を着けられてしまった。


自分に抵抗する力が無くなり、女性物の下着を着る羽目になる。これほど、の屈辱は魔王様の前で泣いたぐらいである。


「うん、やっぱり予想どおりの大きさとサイズね。まだ、小ぶりだけどこれから大きくなるからね。心配しないでね。あ、大きくなったらまた。私が作ってあげるから」


め、目が怖い。大人しいと思っていたゼーフにこれほど恐怖を感じるのは初めてだ。


「あ、あの、服を返して貰えませんか?」

「あ、そうよね。その姿だと寒いよね。」


先程まで、着ていた服を返して貰った。何故か下着を着けた状態の方が恥ずかしかった。


「あと、これは私がエルクちゃんに似合うと思って作って服あげるわね。だから、絶対に着てね。それと、これは予備の下着ね」


っと、渡された。


僕は、これをどうすればいいのだろうか。捨てても良いのだろうか。

少しの間は、この姿で我慢するが、お店に言って男用の服を買いに行こう。


「あ、もし、捨てたり着ないと、温厚な私もキレるから。」

「あ、はい」


僕の思考を読めるのだろうか。ゼーフは僕に注意喚起してきた。怒るとなると、これ以上のことが起きるかもしれない。捨てたりするのはやめよう。と思いようやく自分の部屋に戻ることが出来た。


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