第2話 TS化
僕は、魔王様の咄嗟の思いつきにより女性の姿になってしまった。
魔王様が行った事とはいえ、ショックは大きい。昔の僕の体は、身長が高く体は細かったが、魔法が得意だった。
人間からは、白い悪魔として恐れられて自分に誇りを持っていた。それなのに、それなのに....僕の体は背が低くまるで子供のような姿にされてしまった。
僕は、魔力枯渇で疲れているのは承知で談判をしに魔王様の部屋に向かった。
「ま、魔王様!!元の体に戻してくれませんか!!このままでは、四天王としての職務に支障をきたします」
「ふむ、確かにな。エルクお前は四天王の座を降りアイドルとして全力を尽くせ」
「え...?」
「言葉の通りだ」
僕は、唯一の誇りとして掲げて居た四天王と言う座を魔王様によりいきなり僕は降ろされてしまい膝をついて泣いてしまった。
「うぇええん!!」
体の変化のせいなのだろうか、膝から崩れ落ち魔王様の目の前で涙が止まらない。
泣くのなんて、子供の頃以来。
涙を止めようと、努力はしているのだが、止まらないし、鼻水も止まらなくなってしまった。
「え、エルク!?」
「あ〜魔王様。エルクちゃんを泣かせてる〜」
「ち、違うぞ。わ、わかった。アイドルになって人間界を征服する出来たら四天王の座に戻してやらなくもない。だ、だから、泣かないでくれ。あ、お菓子あげるから」
魔王様が、何故か僕が泣いて困らせてしまった。しかし、アイドルで人間界を征服する事が出来れば四天王に戻る事が出来るらしい。魔王様は、泣かれるのが困るのか僕にお菓子をくれた。このお菓子は、僕が好きなサクサククッキー。
四天王に戻れると分かると、涙が止まった。
「魔王様。エルクをアイドルにするんですよね」
「そうだ」
「エルクちゃんを私に任せてもらっても良いでしょうか?」
「うむ。現役アイドルであるアルベットに任せよう」
「ありがとうございます」
僕は、今日の出来事を一生の恥として刻まれるだろう。僕は、魔王様の目の前で泣き四天王の一人であるアルベットに見られてしまった事だ。
「うわぁ!?」
「じゃあ、行こっか〜」
僕は、泣いたせいで鼻水が止まらない。そんな僕をアルベットは僕の両脇を掴み持ち上げられ魔王様の部屋から出された。
「はい。これ、テッシュ」
僕はアルベットに貰ったティッシュで涙を拭き鼻をかんだ。
僕は、アルベットに抱えられ部屋の中に連れ出されたしまった。
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