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障害を持った喜助が中心の物語です。人は、理解できない物に恐怖を抱きます。それを否定することは出来ない。しかしそれでも感じる母の愛。彼がやった事が、偶々なのか、善意から生まれた幸運と不幸なのかは、分からない。ただ、言われた事ありますが、母親から元気に生んであげられなくて、御免なさいと言われるのは、辛いものですよ。どちらも。そんな事を考えさせられる深い小説です。オススメです✨
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お国訛りで綴られた言葉が胸に染み入ります。その地に根付いた言葉耳を傾けるうちに物語に臨場感が付加されていきます。そして気がつけば、物語に没入するのです。作中の喜助は行動しか描かれません。なので真意も真実もわかりません。だけど、読むものは喜助の行いが狂気ではないことを祈念することでしょう。私もそうです。なにより地蔵は子供を守る菩薩であるからです。酷く、悲しく、やるせない。そして胸に残る物語です。多くの人に届くと良いと思う物語です。
「狂人」といわれる喜助の最後に取った行動、善か悪か。村人はどう解釈するのか、そして母親は。読後に答えがあります。
方言によって、土地の風景、人々の表情や動作、暮らし、そして気持ちなどなど…直接の感覚として伝わってきました。読みはじめたときの喜助に対する自分の思いと、読み終えたときの喜助に対する自分の想い…。まさかの結末に感情が動かされ、読み終えた後の余韻が何とも言えないです。もう一度読んだら、色々感じることが増えて、また違った感覚を覚えました。とても素晴らしい作品でした。
そうくるか、と思ってしまい、読了後、しばらく、ものを考えられなくなりました。切ない物語ですね。
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