短い話なのに、その間に何度も感情が揺さぶられます。冒頭は映画館での迷惑な親子で、「うんうん、わかる!」という共感から始まりますが、その後の展開で「ええー!!」となり、全貌が見えたところで、「うはあ」と戦慄させられます。それでもって全体を通して妙なユーモアもあり、陰惨にならない独特なバランス感覚があって、楽しく読める作品でした。
「上映中はお静かに」「前の座席を蹴らないで」映画館でそう言われているにもかかわらず、ルールを守れない「悪い子」っていますよね。けれど、それも仕方ないことです。親が注意していればこんな事にはなりません。「悪い親」がいるから子どもは「悪い子」に育つのです。善良な大人が育ててあげれば、どんな子どもも「いい子」に育つのです。全ては「大人」の責任ですから。
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