第9話
しばらくしてエレーナ嬢と綺麗な緑色のドレスを着た女性が一人と騎士様な男性が後に続いていた
女性人二人はすぐさま席に着いたが男性はカルロスの前で止まり彼をジッと見つめている
騎士「カルロス王子失礼ながらお席の移動を願います」
言われた本人は騎士を前にニッコリと笑い"嫌だ"と子供っぽく言う
騎士「ですが、わたくしめが貴方様より前の席に座るなど…」
カル「俺は構わん、座っていいぞ、俺は勇者の隣がいい!」
騎士は困ったようにエレーナ嬢へ視線を流す、その視線をくみ取りゆっくりと頷く
エレ「いいですわ、座ってください此処で言い合いをしても時間が過ぎるだけ」そう言われ騎士は失礼しますと椅子に腰かける
騎士様かっこいいなぁ~とか思いながら目の前の会話を聞いている
カルロスがそれなりの地位にいることは予想はついたが、あのめんどくさいムーブは誰にでもやっている事だと知るとなんだか呆れ笑いが込み上げてくる
人の部屋をノックもっせずに入る様な常識ないやつだとは思ったがやはり異世界人…いや、王家の人は格が違うね(笑)とジト目で彼を見つめる
カル「俺の地位にひれ伏したか、だが勇者!お前は特別に先々の非礼は詫びんでもいいぞ」ニコッと効果音が付きそうなぐらいの笑顔で彼が言う
「最初から謝るつもりはないから大丈夫」ニカっと笑い返す、すると思っていた反応と違っていたのかポカンとした顔をする
カル「ハッ!貴様はやはり面白いな!」
そんなやり取りをしているとコホンと咳払いし俺たちの気をひくエレーナ嬢は何だかすこしお怒りの様子
(やっぱエレーナ嬢の前だけでは態度を改めるか…)悩ましいが一応検討はしておこう
エレ「皆様、朝早くにも拘らず来てくださりありがとうございます」
食事を取りながら今後についてお話ししましょうと言った彼女を合図に周りにいた執事やメイドさん達が次々に料理の取り分けを行い始めその光景に“おぉ~”と感心してしまう
芸術点も高々な動きに見入ってしまう、取り分けた料理もとても綺麗な柄をしたお皿に盛りつけられ見ているだけでも胸が膨れる
エレ「食卓が並んでる間にまずは自己紹介を致しましょう、私とロバートはもう既に昨日見ていますから」
視線を流しエレーナ嬢から見て右斜め前の席の女性を見て”自己紹介お願いします”というと彼女は立ち上がり
⁇「ここシュレーディンガー共和国の第二継承者にて第三王女エミリア・N・アストリアといいます、以後お見知りおきを」スカートをつまんで頭を少し下げ席に座る
その次に立ったのはカルロスの左側隣りに座る騎士様が
⁇「わたくしめは騎士隊隊長を務めさせていただいております、ダニーロと申します」立ち上がり90度綺麗に腰を曲げ自分の席に座り直す。
流れ的に次はカルロスなのだろうか自己紹介はやりたくないご様子、ニコニコしながら頑なに立とうとしないしそれを誰も指摘する様子はなく、しばらくの沈黙の後俺の目の前に座る剣士が立ち上がる
⁇「私の名はフィオナ!冒険のお供ならまかしておくれ!腕は保証するからな!」元気よく力こぶを上げアピールする
なんというか眩しいというか暑苦しいというか
⁇「うちはナナって言います、精一杯頑張るのでよろしくお願いします」おどおどしつつも挨拶をする聖職者
⁇「あたいはサンドラって言うんだい、いろいろと困らないようにしとくからお姉さんに任せなさい」ねっとりとした感じで話す魔法使いのお色気?のお姉さん
全員が自己紹介を終えた(一人を除く)ところでいよいよ食事の時間だとエレーナ嬢が合図する
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