第2話
はぁ~
とまたため息を付き、体を起こし俺に話しかけていた女性の方を向いて自己紹介をする。
「樋口智、気軽にトモとでも呼んでくれレオでもいいぞ、助けるだっけ?生活を支援してくれるなら、俺にできる事ならやるけど出来ないと思ったらやらないからな」
?「私は此処シュレーディンガー共和国の女王、そしてこの世界を守る為勇者の召喚を命じたエレーナ・エリザベス」
「ちまたで話題の魔王を倒す為の異世界召喚ですか?」
エ「そうです、その魔王を倒して欲しいんです話が早くて助かりm「ちょっと待って、まだやるとは言ってないよ、俺は自分の目でその魔王を倒すかどうかを決めたい」
突然話を切った俺を周りはざわざわ騒ぎ始め物言いたげな視線を向け、エレーナ嬢は明らかに動揺したようなそぶりを見せる。
「俺は悪とされている者が全員悪人だとは思わない、自分の正義が他人の悪であるように、相手の正義が自分の悪でもある、俺は自分の常識でそれを判断したい、それが出来ないのなら此処で俺を殺して別の人を召喚してくれ」
エ「魔王は国を何個も潰しているのですよ!それでも貴方は品定めしてから戦うつもりですか?」そいったエレーナ嬢は不快な顔をする
「俺の国では、仕方なく犯罪をする者が多くいた、腹が減って盗む者、守る為に殺す者、生きる為に騙す者、他人から見れば犯罪だ、でもその裏には必ずどうしてその過程に行きついたのかちゃんと理由があると俺は思っている、それでも生まれながらの悪人は居しそれが魔王だと言うのなら俺は迷う事無くそいつを倒す為の協力をしよう」
エ「あなたのそれは綺麗ごとよ」
「確かにね、だがこれが俺のお前達に協力する条件だ」
俺は背筋を伸ばし顔を上げエレーナ嬢の目を見る、見下げる形にならないのは目の前の彼女が少し高い壇上の上にいるからで
それでも自分を大きく見せて、俺は俺の意見を通すぞと強い意志を見せる。
ここまでたいそれた事をベラベラ話しているが全てが建前で本当の所はめんどくさい、ただただめんどくさい、だから気休めでも時間を稼いでエレーナ嬢を言いくるめたい、こんな大事に巻き込まれて、はいそうですか、じゃさっそく魔王を倒しに行きましょうとなる奴はいないだろう。
それにせっかく異世界へ来たのならやりたい事なんて考えなくても思いつく、どうせ遅かれ早かれ死ぬのだ、それが魔王に挑んでの事なのかそれとも旅の途中での事なのかは分からないが、一度は死を覚悟した身だせっかくの異世界を楽しまない選択肢はない!
ので
俺としては援助は貰いつつ、この目の前の女王様の手の内から抜けたい、一国に縛られるなんて勿体ないし、ろくな事が起きないどうせなら色んな国を見て文化に触れて、いろんな人と関わりたいのが俺としての意見、こんな嘘八百信じてもらえるか分からんがとりあえずキリっとした顔を相手に見せる
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