第14話

あれから1週間だか2週間だかがすぎ

物事も意外にも順調に進み、剣術や座学を学び時にカルロスの質問攻めの日々に

あいながらも何とかやっていけた…


堪忍袋の緒が切れたらしい


エミ「いい加減にしなさい!!!」とてもお立腹である「あなた貴重な資源を何だと思っているの??? もう我慢が出来ませんわ!」


それからしばらくガミガミと留まるところを知らず目の前のお姫様が何故こんなにも怒っているのかというと

俺の風呂事情のせいだ、朝の寝起きに一回、昼の昼食前に一回、夜の寝る前に一回の最低三回の風呂(というよりかは水浴び)とたまに違和感を感じて体を洗ったりと、特に今日まで文句は言われなかったので自由にしていたがついに向こうが折れたみたいだ


元の世界でも他国へ行くと水の使い過ぎだといろいろ文句を言われるのだと聞いていたが異世界でもとは

いや、むしろこちらの方が口うるさくなるのか、元の世界のように資源が有限的でも便利に何でもかんでも使えるとは限らない


一見魔法があるので色んなものを無限生成が可能と思われがちだがそれなりの理屈があるらしい


例えば水なんかは通常、井戸なので汲んで使用するが、魔法生成する場合は周りの水分をかき集めて使用するそうだ

その他にもMPの消費やいろいろめんどくさい部分がありさほど便利ってわけでは無いそうな…まぁ一般人の話だけど

ちゃんとした教育や訓練をすればMPの最低限の消費で最大の魔法や独自開発の呪文なんかもできるらしい


知らんけど


まぁこんな話も最初は真面目に聞いていたけど段々と分んなくなり聞くのを諦めた


話は戻すが、大変だと言われても水浴びしたくなるのは南国の国から来た性分なのでこればっかりは許してほしい…









言ったものの自分で水を生成できるようになれとは…

地獄かな?


こちとら魔法のまの字も知らないところから来たのに、それでもやるのは

1日1回の風呂で我慢しろと言われたのがとても嫌だったので本格的に怒られる前に真面目に魔法の勉強をしようと思う


カル「真面目にやってるみたいだな」面白がってなのか俺の勉強会を覗いてきたらしい


勉強は野外でやっている、勇者として送られてくる者達は何かと規格外との事で城に被害が及ばない為である

過去に城の一部を消し炭にされたらしい


「fazer o que ne 」(しょうがない)やれやれといった感じで無気力に答える

「最低3度の風呂の為だ!」握りこぶしを作り悔しそうに続ける


カル「朝と夜の2度の水浴びならあいつもあそこまで怒らないと思うが….それでもいやか?」


「絶対いや!風呂がいい!水を浴びて体を思いっきり洗わないと心の汚れも取れないだろ!」


カル「お前それ自分の心が汚いと言っているようなもんじゃないのか?」


「そんなことねぇよただ洗わないと心も荒んでいく気がするだけ、水と一緒に流してスッキリするのが好きなだけ」


カル「ふーん、そんなもんか」


「そんなもんですよ」

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