第6話

さて、これからどうしようかと思い頭を働かせる


(ここから出るには何もかもが足りないよな)


この異世界に身一つで召喚されたので俺には土地勘も知り合いも金もましてや替えの服すらない状態


そんなんで逃げようものなら旅先の道中で魔物や族などに襲われて今度こそ死んでしまう


いや


その前に餓死で死ぬかもしれないので大まかなものが揃わない限り俺はこの城から出られないし追い出される分けにもいかない


隙を見て物を集めたり情報収集していかなくてはならないけど


やはり長居はしたくはない


どうしたものか…


(此処は冷静に他人や周りの事よりまずは自分の事!)

己を知らずして他者など分かるわけがない、のでまずは自己分析から


といっても丁度いいのはあの魔術師が出したステータス版だけ… しかもそれはエレーナ嬢が持って行ってしまった


(あまり参考にならないから別にいいのだけど)


もっと他に自己分析が出来る事がないものかと思い、ふとあの爺さんの真似をしてみることに


長々した詠唱は覚えていないので簡単な”ステータスオープン”と呟いた、すると目の前がまぶしく光る


特に自身に変わった感じはないが目の前には薄いスクリーンのような物が現れそれには”ロード中”と書いてある


目の前に現れたそれを目をパチクリさせながら恐る恐る触れてみると画面が切り替わり先ほど魔法使いの爺さんが出していたステータス表なものが現れた


(似てるけどちょっと…いやだいぶ違うな)


そうなのである、爺さんのはなさ過ぎて、俺のはあり過ぎるぐらいびっしり書きつづらていた、何なら6ページぐらいある


簡単に見ていったがそこには自分のベースプロフィールの名前や年齢、誕生日に性格などがありその他にも耐久力や耐性、スキル、MP等々がずらずら


スキルに関しては主なスキルをページで分け、その中に応用した技や出来る事などが詳しく書いており何なら検索欄まであるしまつ


(わからなかったらググれってかw)


確かに自己分析はしたいとは言ったけれどもここまであると少し引いてしまう


ざっと見終え早速使いたいスキルを検索欄で調べ使用方法を読み唱える


「サーチ」技名を口に出すのは少し恥ずかしいがチョットだけ中二心がくすぐられたのは内緒だ


ちなみに説明欄には心の中で探索したいエリアを指定して魔力を込めて唱えると書いてあった、魔力を込めるって所が分からないので取り合えず気合を込めて言ってみた


するとそれは足元から緑の線が自信を中心に円状に部屋に広がり天井に着いたところで消えていった直後、ステータス版の液晶に解説結果と出てきた

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