薄れゆく記憶の中にある、光のような記憶ゆっくりとした時間の中で明かされていく、木箱の中身。物語を読み終えたあと、あの子の木箱はどこかなと探してしまいました。
ボケはじめてしまった、おばあちゃん。(夢の国で暮らしている、という素敵な表現が作中では使われています。)そのおばあちゃんが、繰り返し、探してほしい、と頼む、箱。失くした、木箱。それには、何が入っていたのか───。読了後、爽やかな感動に包まれます。おすすめですよ!ぜひ、ご一読を!
繊細な、心優しい物語でした命はつながっていく優しさも伝わっていく穏やかな川の流れを感じました訴えかけてくるものは静かななかにこそ強い、そう感じる良作でした
子が親を思う気持ち。一言で表すとなんともありふれた言葉ですが、その重さを実感できる作品です。突飛なことや、異常なことは何一つ起きません。しかし、だからこそ読むものの身に迫ってくる内容は、心を打ちます。短い物語なので、迷うぐらいなら、ぜひとも読んで欲しい作品です。
1本の映画を観ているようだ。人の人生が短編を通して静かに伝わってくる。何気ない日常の、ほんの1コマかも知れない。その1コマ1コマに情と想いが映し出される。作者の文章はいつもそうだ。美しい旋律を伴って読む者に語りかけてくる。
たしかに残り、これからもずっと受け継がれてゆく。人の切なさと強さの証がこめられた、小さな箱の話です。
子への親の思いの何たるや子への親の思いの深さはいかにその深さ故に残らんいつまでも いつまでもその身朽ちても永遠に 米良蓼軒「ツイモオ」より心に沁みる素晴らしい作品でした。そして、多くを思い巡らせてしまいます。是非ご一読なられますようお勧めします。
素敵なお話をありがとうございます。私が年をとって、自分がすべてを忘れてしまうその時、最後に私の記憶に残っているのは何だろう……そんなことを考えさせられました。
レビューだというのに、僕はこの物語に詩を捧げたくなりました( ;∀;)無限な優しい苦しみは消えた想いが擦り切れて、そっと、穏やかになりましたどうか頼りなく思わないで下さいあなたがくれた多くの事を忘れてしまう悲しみが知らずに薄れてゆくだけです繰り返し繰り返し無限な優しい苦しみはいつしか想いに変わるのです手に伝わる温もりを失くさないと祈りますどこかであなたもみつけます無限な優しい苦しみはいつでもあなたをみていますありがとう、ありがとうそれだけをたよりに、わたしは生きています皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)
決して明るい導入ではありません。 ですが、おばあちゃんの愛の深さに、涙が出そうです。
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