第5話 バイトってつらい経験しか無いんだけど、僕だけなのかな

「君、そんなんで好きになると思う?立場考えなよ、使えない君にそんな事頼むわけ無いだろ?」


 今週火曜日、天使の羽を毟り取った羽の場所に困っていた3日後のことだった。いつも通りバイトに行くと可愛い女の子が僕と同じ作業服を着ていた。新人さんだ。もちろん僕は張り切って教えようとした。ただ、人並みにはできてもプラスαは出来ない僕だ。そんな事を教えられることはなく、結局その新人さん先輩に教えられることになった。で、バイト終わり現在店長になじられるわけだ。可哀想にねぇ、これを読んでる君もそう思うだろ?、同情してくれ。


「そんな事、言わん取ってくださいよ。別にキモいこと言ったわけじゃないんですから」


「……君はまるで猿のようだね。すぐに可愛い子がいると、ニチャニチャと気持ち悪い笑みを浮かべながら近づく。性犯罪者にでもなるつもり?」


 隣でニヤニヤと笑う先輩。人の前では良い人ヅラする僕にとって嫌な奴。こういう奴が一番要領がいいから早く出世する。現に彼は店長に信頼されている。けど馬鹿な僕はなじられバカにされる。これは受け入れがたいが事実、そうなのだから仕方がない。


「僕は別に商品の作り方とかを教えようと「そういうところが気持ち悪いんだよ!!」……」


「お前、純粋無垢な女性にお前みたいなやつが担当してみろ?すぐ辞めるぞ?おまけにこのバイト屈指の無能、そんな奴いらないですよね?……だから辞めろよ」


 辞めてやるよ、あと20万円稼いで、テメエのクズさをバイト仲間バカ達の前でばら撒いたあとによ!!なんてことは言えず、ただ押し黙る。情けないと言うのは御法度だ。


「まぁ、けどどうせ君は懲りずに辞めないんだよね。恋愛なんて諦めなよ、どうせ性欲猿の君に恋愛なんて出来ないから」


 店長からのトドメの一撃に見事にへし折れ、バイトから出る。というかコイツ、そんなに嫌いだったらバイトの量減らせよ。


「失礼しました。」


 俺はその場から離れると、逃げるなよ変態と声が聞こえる。それを聞き、更にダメージ。僕の心はガラスなんだ、もっと繊細に扱ってくれよ。そう心の中でつぶやき、逃げるようにペダルを漕いだ。


 ーーーーーーーー


 ハッキリ言って、音楽とゲームは神だ。僕の心を休める手段として多大な攻撃力を与える。攻撃力にしたら僕はボコボコにされるか……しかし、そんな音楽が突然消えるとどうなるか。君は分かるかな?


 答えは間違いだよ。間抜けだね。腹が立っても今の君は文字でしかない僕に殴ることはできない。君の負けだ。


 じゃあ答えを天使の前で見せてみよう。


「う、うわ!!何やってんだよ!!ここ店だぞ!?良いからダブルラリアットは止めてくれ!!ボクがなにか悪い事した!?、謝るから止めて!!」


 最近だが、天使が慌てふためく姿に興奮してしまっている僕がいる。これが虐待シチュか。良いね。決して異常性癖ではない。これが答え、天使が慌てる姿を見る。簡単だね。


「楽しかったね」


「え?どうしたんだよ?何で何事もなかったかのように座ってんだるんだよ?」


 まぁまぁ座ってと何故か立ち上がっているおかしな天使に椅子を腰掛けさせ、さっきまでのことを吐露する。


「………そうか。人間ってやっぱりするバカもいるよね。バイトやめなよ?そうすればボク達と喋る時間も増えるし一石二鳥じゃない?」


 それもそうだと頭の中で言っているが、そんなに止められる状況じゃない。というのも、スライムがガツガツと食うせいで、ほぼ僕の夕食は無いに等しい。唯一の食事といえば昼食のサンドイッチ、そして間食のおやつのみ。それを補うために料理をし始めたが、それもバクバクと食うスライム。食にありつけると腰掛ければ食器に乗ってるスライム。中に浮いてるのはコアと僕が料理した残骸。その為、僕はよく外食するしか食べられることは無くなっている。しかし、問題なのは片方、ゴブリンだ。彼はちゃんやってる。洗濯だったり、家の掃除だったりと本当に頑張ってくれている。パソコンを開けばレスバだが、最近ばかりは見逃そう。そんな彼が空腹させるにはいかないのだ。ついでに天使もだ。彼はカードを集めてばかりいるが、お買い物にはいつもやってくれている。バイトしろ。


 というわけで、今バイトをやめてしまったら、ゴブリンが死にかけるため、出来ないのだ。スライム?野垂れ死ね。


「それもそうか、それにしても問題が山積み何だね……。だけど、君がこれ以上苦しい思いはしてほしくない。………困ったな」


 こいつ、バイトをするという答えにたどり着いてない。挙句の果てには株をやろうと言い出した。究極生命体ニートの素質があるぞ。


「あ!そうだ!ゴブリンとスライムで動画を出そう!。そうすれば金になる!!」


 何仲間を売ろうとしてんだよ。リスキーな事をやろうとするなよ。金は稼げてもあとが不味くなるだろ。


「………じゃあどうするの?」


 そう言って行き詰まる。ヤバいな、召喚士になって居候が増える羽目になるとは。予想の斜め上を行ったな。そう思いながら、頭の中で3体の能力を思い浮かべる。


「天使、そういえば君『回復魔法』持ってなかった?」


「ん?ああ持ってるけど?それがどうかしたの?」


「それで稼げよ」


「えぇ~、嫌だよ顔バレするじゃん!!」


「じゃあ、天使が居なくても出来る回復方法、なんかない?」


 そう言うと、天使はだんだんも青ざめる。


「……え?………そんなのっ………ないけど?」


 明らかに嘘をついてるので問い詰めるとこいつの回復術、羽を抜かないといけないが激痛らしい。というのも、ヒゲ抜きの100倍位の痛さだという。なら早く言えよ。お前の羽くらい腐るほどあるんだよ。


「それをボクの浄化魔法で綺麗になった水に羽を入れる。それで完成」


「ありがとう。所でさ、デザート好き?」


「え?、好きだけど」


というわけで天使にデザートを頬張らせたあと、早速家に帰った僕達は天使にバケツいっぱいの水とガラスの容器を用意し、バケツの水を浄化させ、そこに水と適量と1枚の羽を入れキャップに入れる。僕は、少し行ったあと、明日学校があるという最強の盾を構え逃げた。


その為、作業をやったのはゴブリンと天使の2体でスペースに詰まるとスライムがそれを収納し、大体100個の羽を入れ終えたあと、僕の布団と一緒に寝ていた。


その後、通販で癒やし用インテリアとして、もう一つの効果で身体を癒せるというコンセプトの基、販売させた。2日経ってやっと一つ注文されたため、スライムから取り出させようとすると、出た回復薬はベチョベチョ。きたな!


もしかしてと思い全ての回復薬の中身を見たがそれは杞憂で何もなかった。とはいえ、それはそうとして、これをそのまま出すというのは抵抗感があったので作り直し、それを出品することにした。


在庫の100個は僕が使うように取って置くとしよう。天使からは少しくらい良いじゃないかとっていたが、最初である以上リスクは背負いたくない。というわけで僕が100個一人で作る羽目になった。


しかし、スライムに収納する能力があるのは凄く利益のある能力だ。収納物をジッパー付きの作ろにぶち込む苦労があるが、それだけの価値があると思う。


また余談だが、回復薬だがこれには高評価がつき、それを見た人が少しずつ増え、お金を稼げるようになった。今度またデザートを奢ろう。後、残り少なくなったらもっと毟り取ろうと思う。


各モンスター成長

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ゴブリン

戦闘能力

10


SKILL

棍棒術 3

口論 6

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スライム 

戦闘能力

10


SKILL

集団行動 5

擬態  3

収納 2

悪食 2

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天使

戦闘能力

14


SKILL

飛行 4

槍術 6

回復魔法 3

浄化魔法 4

身体強化魔法 6

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