オリオン座をさがして

この物語を読むことは星空を眺めるようだ。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（255文字）

二度涙しました。ストーリーのゆるやかな起伏が心に沁みて、文章から浮かび上がっているはずのオリオン座が私の脳裡で朧星夜かの如く、滲みました。

しかし確かに失われる命はそこにあり、今届いている星の光も過去のもの。

私たちが受け取るのは、いつ消え去るともしれぬ、そしてかならずいつか消えるはずの光。

だからこそ、ああ、オリオン座がきれいです。

冬を超えてしまったけれど、この目に見えなくとも彼らは光を放っている。この宙の果てに。


ありがとうございました。

　最初はレベルが高いなあと思いながら読んでいましたが、徐々に物語に引き摺り込まれ、最後の方は胸が熱くなりました。

　素晴らしい作品に出会えて嬉しかったです。

僕はほんの些細なきっかけで本作を読み始めました。

驚きました。

ここにある透明感のある文体は適切で美しく、何よりも静かで慎ましやかな表現は凛とした空気を持ち、せつせつとその想いを紡ぎ続け僕を魅了しました。

ああ、この時間はとてもかけがえのないものかも知れない。

僕はそんな思いに至り、そのまま物語を読み進めると、やがて核心に変わりました。

心とはなんでしょう？

想いとはなんでしょう？

この物語を読み終えた瞬間にあなたが感じる気持ちを、僕は共に語り合いたいと感じています。

素晴らしい物語です。

心を込めてお勧めさせて頂きます。

この物語がより多くの方に読まれる事を祈って。

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本作品は、星という遥かな存在を通じて、人間関係の複雑さとその中に潜む純粋な美しさを巧みに描き出している。

主人公と先生の関係性は、事故という悲劇を経ても変わらぬ絆を見せ、読者に深い感動を与える。

また、星空への憧れと探求心は、人生の困難を乗り越える希望の象徴として機能している。

人間の強さと、美しいものへの永遠の探求を讃える作品といえるだろう。

とにかく、一途に先生を慕う主人公の心情にグッときます。教師と生徒を題材にした恋愛小説では、とかく周囲の視線に対する葛藤や、お互いの立場や考え方の違いなどにスポットが当たりがちなのですが、この小説ではひたすら主人公の先生への想いだけが綴られていて、余計な雑音が一切ありません。その結果、切ないラストもさわやかな読後感に仕上がっています。
悩みまくる恋愛小説に食傷気味のあなた、こういうのでいいんだよ！とうなずいていただけると思います。ぜひ！