概要
僕――猪野宣人(いのせんと)には誰にも言えない秘密の力がある。
相手が心の中に抱えたもっとも悲しい記憶が視える不思議な力だ。
その力を発動させるには対象の相手と抱擁(ハグ)する必要がある。
でも人の悲しみをのぞき見していったい何の得がある? 暗い気持ちに引きずり込まれるだけだ。
最初に力を発動させたのが若い女性だったトラウマから僕は高校一年生になっても女の子と接するのが大の苦手だった。
もちろん恋なんて一生出来っこない。そう思っていたはずなのに……。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!何度も話は転び、魅力的なヒロインたちに支えられる成長物語
↑実際は恋愛物語だと思うんですけど、個人的にはそうだと思うんですよね。
不思議な能力を持っている主人公というところから話が始まりますが、実際はそんなファンタジーものではなく、不思議な人格を持つ“犬系”ならぬ“犬化”彼女との生活が始まる……というかなりぶっ飛んだ物語です(笑)
ですが、ほかにもたくさんのヒロインがいたり、興味深い過去があったりと、様々なジャンルのものがましましで入っています。
その中で、苦悩したり笑ったり驚いたりドキドキしたり、主人公がだんだん彼女とともに成長するというのが、話の流れで一緒に味わえた気がしました。
一番最後の話は、色々な意味で嬉しかったです。 - ★★★ Excellent!!!出会いは世界を変える
後ろをついてきたり、忠実なのをわんこ系キャラと呼ぶが、この作品のヒロインは犬系ではなく犬化とさせるのは目から鱗である。
一人一人のキャラを深みある形に仕上げ、本来、能力は便利であるものだけど、敢えて葛藤を抱かせる小道具として展開させる。
確かに基本展開は明るい。
けど明るさがあれば影が生まれるように、誰もが持つ悲しみが文字通り影を落として、作中の展開に上手く緩急をつけてくる。
出会いというのは喜怒哀楽がどうしても関わってしまう。
嬉しさもあれば悲しみもあり、別れもある。
条件があろうと否応にも悲しみを知ってしまう、知っているからこそ誰かのために身体を張れる、動くことができる優しさが、救うカギ…続きを読む - ★ Good!不思議な美少女との同棲が、主人公を取り巻く世界を少しずつ変えていく──
抱きしめることで相手の“最も悲しい過去”を見ることが出来る。そんな特殊能力を持つ少年が主人公。そんな彼のもとに、ある日、真っ白な犬がやってくる。しかし、その実、白い犬は自分を犬だと思いこんでいる訳アリ美少女で…。
1つ屋根の下、不思議な犬系(?)少女と暮らす日々が始まる。
会話をメインに、賑やかで明るい雰囲気で物語は進みます。そのため、心理的に読みやすく、ラブコメらしく「それは無いだろ!」なんてツッコミを入れながらも、楽しく読み進めることができました。
そして、正真正銘、書いて字のまま“犬系”のヒロインが可愛い! いわゆる獣人ではなくて、あくまでも人。耳も毛も服装であり、尻…続きを読む