第12話

帰宅


優真「ただいま」

真也「お邪魔します」

 帰った瞬間走ってくる音がする

凛華「なかなおりのあくす(握手)ちたー!?」

優真「握手はしてないな」

真也「だな」真也は手を優真に差し出しながら言う

優真「これで仲良しだね」

 真也の手を取り少し強めに握りしめる

凛華「なかよちー!」

 大喜びの凛華と笑顔になる優真と真也

鈴音「おかえりー!ちょっと手伝ってくれるかな!?」

 リビングから声が聞こえる

凛華、優真、真也「はーい!」

 真也も一緒に手伝いに行く

鈴音「ご飯配ってねー」

 優しくお願いをする

皆「はーい」


 配り終わり皆椅子に座る

真也「今更ですが皆さん、今回のことや・・・」

 優真を虐めてきたことを話そうとすると

優真「もう言わなくていいんだよ、仲直りしたしもう友達だからね」

凛華「なかよちー」蓮兎「なかよしー」

優真「真也、プレゼントがあるって言ってなかたっけ?」

真也「そうだった、はい」

 真也は端末を操作して、優真の妹弟にプログラムを送る

凛華「おえかきのだー」

将矢「勉強プログラムとゲームだ」

鈴音「私は、勉強とお化粧トレーニングだよ」

蓮兎「もじかくのと、まおうたおすのだ!」

優真「こんなにいいのか?」

真也「大丈夫だよ、プログラマーの両親が作ってくれたものだから」

優真「鈴音はいつも香水をつけておしゃれしてるからちょうどいいね」

鈴音「色々とありがとうございます」

優真「遊ぶ前にいただきますしようか」

皆「いただきます!」


凛華「にーにおなまえは?」

 唐揚げを頬張りつつ真也に聞く

真也「仲継 真也(なかつぎ しんや)だよ」

凛華「しんにーに!」

 ニコニコしながら呼ぶ

蓮兎「パパとママはどこにいるの?」

真也「海外でプログラムの仕事してるんだよ」

 にこやかな笑顔で答える

蓮兎「がいこくー」

凛華「しんにーにむりしないでね」

真也「うん!ありがとう」


食事後


真也「お腹いっぱいだ」

凛華「たくさんたべたねー」

真也「うん!とっても美味しかった、ありがとう」

優真「元気になってよかったよ」

凛華「食器洗うの手伝ってくれてありがとうございます」

 優しい声でお礼を言ってると

蓮兎「ゆうにーに…だっこ…」

優真「お眠かな?おいで」

 眠そうな声の蓮兎を抱っこして寝かしつける優真

真也「それじゃそろそろ帰るかえるね、お邪魔しました」

優真「今日もありがとな」

真也「こちらこそありがとう、お見送りは玄関までだけどごめんな」

真也「大丈夫だよ、ありがとう」

凛華「しんにーにまたきてね」

 眠そうな顔で真也の手を握りながら言う

真也「また来るね、おやすみ凛華ちゃん」

 かがんで凛華の頭を撫でる

真也「皆さんもおやすみなさい」

「あと、ドーナツは夜食に食べますね」

優真・鈴音・将矢「おやすみなさい」

将矢「いい人だったね」

 眠そうな凛華を抱っこしながら言う

優真「いつも意地悪してるようで、ずっと気にかけてくれてたからね」

 ぐずってる蓮兎をあやしながらリビングに戻る

鈴音「一番気にかけてたのはお兄ちゃんだと思うな」

 クスッ笑う

優真「蓮兎を寝かしつけてくるよ」

将矢「蓮兎が寝付いたら今日も、凛華を寝かしつけてくれる?」

 蓮兎がだっこしてもらってることが羨ましくて少しムッとする凛華を見ながらお願いする

優真「うん、わかったよ」

 そっと蓮兎の部屋に行く

鈴音「お兄ちゃんは人気者だね」

将矢「お兄ちゃんは優しいからね」

凛華「ゆうにーにやさしい・・・」

 眠そうな声で甘えるように言う

将矢「優にーにが来るまでお部屋で待ってようか」

凛華「うん・・・」

鈴音「凛ちゃんおやすみ」

 眠いけど優真が来るまで寝たくない表情の凛華に言う

凛華「鈴ねーねおやすみ…」




将矢「優にーにまだかな?」

凛華「まだかな…」

 眠そうに目をショボショボしながら待つとコンコンコンと優しいノックとともに優真が来る

優真「寝ちゃったかな?」

凛華「おきてる」

 眠そうに答える

将矢「あとはおねがい」

優真「うん、将矢ありがとね おやすみ」

将矢「優兄ちゃん、凛ちゃんおやすみ」

凛華「しょうにーにおやすみ」

 眠いのと甘えたいので優真に抱きつく凛華

優真「お眠になったね、絵本読もっか」

凛華「きょうは、おはなしがいい」

優真「おななしかー」

 優真はふと母親と父親のことを思い出し不意に話し始める

優真「むか~しむかし優しいお兄さんと、お姉さんと、可愛い弟、妹がいました」

凛華「おじいちゃんとおばあちゃんじゃないの?」

 困ったように頭をかしげる

優真「このお話はね・・・お兄ちゃんが作ったお話だよ」

 本当の事を言いかけて、嘘をいう優真

凛華「ゆうにーにがつくっかおはなしききたい」

優真「お兄さんと姉さんは家族皆で楽しく暮らしてましたが、事故で母さんとお父さんが事故で居なくなり・・・」

凛華「ゆうにーにかなしい?」

 泣きかけてる優真に問いかける

優真「大丈夫だよ、違うお話しいようか」

凛華「うん!」

優真「むかーしむかしーー」

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鈴音「凛ちゃん寝たかな?」

 こっそり鈴音が様子を見に来る

優真「スヤスヤ寝てるよ」

 優しく答える

鈴音「優にーちゃんもちゃんと寝るんだよ」

優真「鈴音も寝るんだよ」

 二人共部屋を出て寝室に行く

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