第11話

優希「皆の分あるよ」

 優しい声で答える


 電話が鳴ったので出た後鈴音に言う

優真「ちょっと出かける」

 真剣な目で鈴音を見る

鈴音「うん、だったらドーナツ持っていって」

 どこに行くか分かってドーナツをもたせた


 チャイムを鳴らすとゆっくりドアが開く

仲継真也「紬木…笑いに来たのか?…」

 精神的に疲れたのか目が虚ろになってる

優真「ちがうよ不起訴になって帰ってきたって聞いて、少しでも元気だしてほしいから来たんだよ」

 道中に買ったコーヒーを顔に突きつける

真也「ありがとう…あがりなよ」

 涙目で招く

優真「そうさせてもらうよ、お邪魔します」

 真也が少し元気出したのを見て笑顔になる


 リビングに付き優真が心配そうに切り出す

優真「仲継はご飯食べたのか?」

真也「帰ってきてからは何も・・・」

 少し悲しそうな表情で答える

優真「食材借りるぞ」

 体調の優れない顔をしてる優真を見るのが辛く、玉子がゆを作ることにした

優真「玉子がゆなら食べられそうか?」

真也「うん、それなら食べられそう」

優真「真也は玉子すきだからね」

 ニヤニヤと笑みを浮かべながら言う

真也「え?なんでわかるんだ?」

 いつも優真を虐めていたのになぜ好みを知ってるのか、そこまで優しくするのか不思議そうな顔をする

優真「サンドイッチはいつも玉子だったからね、あと・・・目が何となく凛華に似てるから優しくしたくなるんだよ」

真也「凛華ちゃんは2才だろ!俺は赤ちゃんか!」

 ふたりとも大きな声で笑いながら冗談を言い合いふざけ合う

ピピピピ!と優真の端末が鳴る

優真「お!噂をすれば」

 優真は真也に聞こえるようスピーカーにして電話に出る

凛華「ゆうにーに!なかなおりちた!?」

 大きな声で聴く凛華と、声に驚く真也

優真、真也「仲直りしたよ」

 同時に言ったのに少し驚いてふたりとも笑みを浮かべる

凛華「きょうはカレーだよー!」

珠美「だよー」

 ガヤガヤしてる中で珠美が心美に今日はもう帰ることを言われ帰っていく音がする

優真「今日は食べにおいでよ」

凛華「おいでよーー!」

真也「うん、食べに行くよ」

 照れながら言う

 電話を切りおかゆを出しながら話を切り出す

優真「捕まったのはあの動画が原因ではないんだろ?」

真也「ああ、あの動画を撒き散らしたソフトが反政府軍が使ってるのと同じので 俺が反政府軍との繋がりがあるのかとか、本当は撒いたのが俺だとかずっと聞かれた…」

 優真は日暮さんの事を思い出したがその事は言わず、真也が悪くないことに安心した顔になる

真也「あのさ…意地悪しててこんな事言うの変だと思うけど、だいぶ前に優真の姉弟へプレゼントを用意してたんだよ…」

 嫌味を言われると思い顔をしかめる

優真「おー、ありがとう!」

 にこやかな笑顔で話を続ける

優真「意地悪してたことはもうおしまい!今日から友達だからな!あと、学校を中退したのは仕事の時間増やしたいからだから気にしないでよ」

 涙目になった真也を見て一緒に涙目になる

優真「それじゃ、カレー食べに行きますか」

真也「ああ、お邪魔するよ」

 笑顔でお椀のおかゆを食べる

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