第8話

結月 心美(ゆづき ここみ)15歳 7月17日生

中学からは大人しくなりたかったが、いつも珠美、優希が同じクラスなので

ツッコミをしてしまい、大人しいキャラにはなれなかった

鈴音「タマちゃんお弁当忘れた?」

 カバンをひっくり返して探す珠美に言う

珠美「あ!作ってないや!」

鈴音「分けてあげたいけど、食べてきたからお弁当無いんだ」

 残念そうな顔で言う

優希「でも、美味しそうな匂いがするぞ?」

 鈴音のカバンを開く

心美「お弁当があるね」

 不思議そうに鈴音のお弁当を取り出す

優希「お腹空いてお昼2回食べるのかー?」笑いながら言う

心美「優希じゃあるまいし」ため息をつく

珠美「カードがあるよ」

 お弁当の上にあるカードを開く鈴音

「お姉ちゃんへ

あまりお昼ごはん食べてないみたいだからお弁当入れておきます

                          将矢」

鈴音「将くんが作ってくれてる」

 ほんわかした笑みを浮かべる

珠美「・・・」

 キラキラした瞳でなにか訴えかけるようにお弁当と鈴音を見つめる

鈴音「みんなで食べようか」優しくみんなに言う

珠美「食べるー!」すかさずお弁当箱を開ける

優希・珠美・心美「おー!豪華!」

 色鮮やかなお弁当を見て同時に声が出る

優希「・・・」

 そっとお弁当を隠そうとする

鈴音「優ちゃんの唐揚げも美味しそうだったね」

 隠そうとしたのがわかってすかさずいう

心美「そうだな、濃くもなく薄くもない丁度いい味つけの香りだったな」

 心美もすかさず反応する

珠美「優ちゃんの唐揚げ美味しくて大好きです!」

 お腹すいたから早く食べたい一身で言う

優希「そうかな、へへ」照れながら机に戻す

珠美「早く食べましょう!」

 お腹を鳴らしながら言う

鈴音「食べようか、いただきます」

 手を合わせて言う

珠美・優希・心美「いただきます」


珠美「唐揚げおいしー!」

優希「心美の筑前煮も美味しいぞ」

 もぐもぐしながら言う

心美「弟くんが作ったお弁当はどこから食べたら良いかわからない・・・」

鈴華「心ちゃんはアスパラガスかな?」

 心美の口に持っていく

珠美「私もー!」大きな口を開けながら言う

鈴音「タマちゃんはミートボールね」

 珠美の口に入れる

優希「私には?」羨ましそうな顔で見る

鈴音「優ちゃんには、卵焼きかな」

 優希の口に入れる

優希「美味いー」笑顔で食べる

鈴音「よかった」

みんなが美味しそうに食べてるのを見て笑顔になる鈴音

優希「鈴ちゃんはなんで遅刻したんだ?」

 急に思い出したように聞く

鈴音「蓮くんが風邪ひちゃって病院に行ってたんだ、今はお兄ちゃんと将くんが居るから安心だよ」優しい笑みで言う

心美「病院代結構掛かるよね?」心配そうに鈴音を見る

鈴音「病院代はお兄ちゃんが出してくれたから・・・」

 なにか思い出した顔をする鈴音

珠美「鈴ちゃんどうしたの?」不思議そうに聞く

鈴音「お釣りの時間渡すの忘れてた・・・」

ピピピ!鈴音の端末がなる

メッセージ「残りの時間はお友達と帰りになにか買って食べたりしなよ」

鈴音「お兄ちゃんからだ」端末を見ながら言う

珠美「何って来たの?」

珠美「お兄ちゃんが病院代のお釣りは、友達となにか買うのに使ってって」

心美「ドーナツ・・・」お見舞は何がいいか考えながら言う

優希「ドーナツか!いいな!」食べたそうな口調で言う

心美「ちがう!私らが食べるんじゃない!」

 少し笑いながら言う

珠美「ドーナツ・・・」悔しそうに言う

心美「将矢くんが作ってくれたお弁当みんなで食べたから、お礼にだよ」

珠美「心ちゃんありがとう」優しい笑みで言う

優希「でも、お支払いは鈴ちゃんと・・・」含み笑顔で言う

心美「私が払うよ!?」

 仕返しされたのにびっくりしながら言う

鈴音「私が払うよ、この時間使わず返したらふてくされそうだし」

 お兄ちゃんのふてくされた顔を想像してクスッと笑う

優希「蓮兎くんだっけ?が熱出したみたいだから、消化に良い物だったら食べられるんじゃないのか?」優しく心美のフォローをする

心美「たしかにな・・・」悩む二人

鈴音「蓮くんは、もうお熱下がったみたいだから、ドーナツで大丈夫よ」

珠美「ドーナツー」大喜びする

心美「だから!弟くんにだよ!」少し呆れ気味で言う

鈴音「将くんはみんなで食べたがるから、皆の分も買おうね」

 優しく珠美にいう

珠美「やったー」

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