第20話 宝石泥棒たち
「おう。俺だけど。先生の送り迎え終わったか?」
「うっす! 極道番長! 先生はすでに学校に送りました!」
「変質者や襲ってくる奴もいなかったです!」
「そうか。じゃ、後は他の奴らに引き継いでくれ。祭り楽しもうぜ!」
「「「「うっす!!」」」」」
電話で確認したが、先生の送り迎え警護は、無事終わり。特に問題もなさそうだった。
いい感じだな!
じゃ!
「俺は俺のことに集中するか」
うん! そうしよう!
ということで!
「お! リリア! 沙紀! 王華! 姫乃! こっち!」
「あー! 弥勒さん! おーい!」
「来たねー。春の南校祭り」
「なかなか部外者は入れないって言う! 春の大祭!!」
「あの……伝説の!」
「そんなことないんだけどな? 全国から客来るし」
「「「南校の知り合いいないと、まずいけないって! 怖すぎる!!」」」
「えー?」
「そんなことはいいんです! 今日は、弥勒さんのおごり! せっかくのお祭り! 楽しみましょう!!」
「おう!! いい思いで作ろうぜ!」
「「「「「イエーーー!!!」」」」」
俺は、前もって電話で誘ってたリリア、沙紀、王華と姫乃と!
南町の駅で待ち合わせ! 合流!
一緒に南校春祭りへ! 向かったのだよぉぉお!!!
ウイーーー!!!
――ドンドンドン!!! パァン!!!
「っさ、ここが南校だ! 春祭りは校庭と校舎の教室に店があって、新校庭が駐車場だからな。まず校庭にいこうぜ」
「「「「おおお!!!」」」」
「すごい! 朝から花火パンパン上げて、本当に祭りみたい!!」
「いや、めっちゃ出店多いな!? どんだけあるの!? ええ!?」
「え、あれ、ジェットコースター!? ええ!? 動いてる!?本物じゃん!!」
「凄い……!!! 異世界みたい……!!! はァァあ!!!」
さて、南校に来たが!
祭りモードの南校を見て! 驚いてるなァ! リリア、沙紀、王華と姫乃たち! へへへ!!!
まァ、そうだろうな! 他の高校じゃできない! 限界突破の祭りこそ、南校よぉ! ししし!!
んじゃま! 食い物屋台に行くか!!
「!? このタコ焼き! うっま!」
「タコが大きいよ! これ!」
「こっちのタイ焼きも美味しいわ!」
「ポテト! おいしい……!!! あむあむ!」
「がはは! そうだろうそうだろう! OBの方たちが本場で修行して作ってるからな! プロの味だぜ! このクレープもうまいぞぉ!」
「「「「ホントだ! おいしいいい!!! わあああ~~~♡♡♡!!!」」」」
ああ、美味いよなァ! へへへ!!!
皆も気に入ってよかったぜ!!
って、食い物屋台で買い食いしてると!!
「あら、六道君! おはよう!」
「あ、瑠美先生!」
教育実習の
朝は無事でした?
「ええ、おかげさまでね! お祭り楽しめてるわ! ありがとう!」
いえいえ。何かあったら言ってくださいね。
「うん! そうするわ!!」
っと、校舎の方に行く先生を見送った。
楽しめてそうでよかったな。うん!
「どういう先生?」
あ、そういや話してなかったっけ。
という訳で!
「実は、かくかくしかじか」
先生の事を話したのだよ!
ついでに、ヤンキーの襲撃や、おっさんどもの話もね!
すると!
「怪しいですね。瑠美先生」
リリアが、瑠美先生が、怪しいとみた!
え、マジ?
「ええ、まず、金で雇われた、
あー、まあそうか?
「また、教育実習の先生が、土俵に興味を。少し気になりますね」
そこはちょっと俺も気になった。
でも、そんな気にすることでも。
「そもそも、出身校が選ばれることが多い教育実習で、初めての南校。ヤンキー最凶高校を選んだ時点で怪しい」
!? あ!?
「そして、ヤバいが男たちに見つかった自分なのか。はたまた、南校の強さ知って、襲撃をキャンセルするのを忘れたヤバいか。後者の気配が強いと思うな。うん」
そう言われると、確かに!!
「あと、極めつけは、弥勒さんに挨拶しても、私たちにしなかった。敵意ではない。かなり興奮してたし。眼中になかったんでしょう」
!!!
「それほど、熱中するもの。情報からすると」
土俵か!!
「ええ、私もそう思います。気になりますね!」
確かに!
「「「おー!」」」
「……なんですか? 皆」
「いや、やっぱリリアは、めっちゃ頭が回るなーと」
「感心してるわよー」
「すごい……!!!」
「そ、そうですか! ありがとうございます! ううん! では、弥勒さん!」
ああ! 調べてみようぜ!
まずは土俵の事からな!!
っというわけで!
「土俵って昔、なんかあったんすか?」
屋台のOBたちや、生徒の様子見しつつ普通に楽しんでる先生とかに!
土俵の詳しい話を聞いてみた!!
すると!!
「あ、土俵? 『ピー』で使われなくなった以外あったっけ?」
「土俵ですか。えー、色々ありましたね。いわくつきの土俵なので」
「あー、たしか土俵の製造工事中に、学校近くの宝石店に強盗事件があって。100億の宝石が盗まれったけ」
え、マジっすか? パイセンたち!?
「ああ、犯人は捕まって獄中死。でも、宝石は出てきてないっつー話で」
「あー、そういや俺らの代でうっすらそんな話が合ったような」
「え? 宝石強盗? あ、ありましたね。そんな話。私が教頭になる前の、国語の教師してた頃。警察がすごい勢いで探してましたよ」
へー!
結構詳しく知れたぜ!
うん!
土俵を作るときに、宝石強盗発生!
犯人は死んだが、宝石は見つかってない!
なるほどなァ!
「なるほど。もう少し詳しく知りたいですね」
「そうだな。次は何について調べる?」
「話に出てきた宝石強盗を。特に、死んだ犯人とかの事を知りたいですね」
よし! 分かった!
じゃあ、知ってそうなひとに声かけよう!!
「「「「知ってそうな人?」」」」
おう!
そういう訳で!
「~~~♪♪♪ ~~~♪♪♪ ~~~♪♪♪」
「「「「「「イエーーー!!!」」」」」」
盛り上がっている! ライブ会場に来て!
「っつー訳で教えてくれません?」
「お前なァ。こっちは非番なんだが」
同じく、非番でノリノリな土方パイセンに、聞いてみたのサ!!
すると!
「っま、いいか。俺も知ってるし。この事件が、数年前にあった事件で、犯人は獄中で死亡。そこまでは知ってるな?」
「ええ」
「んで知りたいのは強盗の事ねぇ。あー、そういえば、獄中死の犯人には、娘がいた」
ほう。娘?
「その人の名前は分かりますか? 年は?」
お、リリアが食いついた!!
「いや、あんまり覚えてないが、その時高校生として。今は大学生くらいか?」
「ふむ。名前は?」
「名前は、覚えてないな。でも、親戚に引き取られて、苗字が変わったと聞いた覚えがあるし」
「なるほど」
まァ、親父が獄中死したら、そうなるか。
「あと、犯人のメンバーは、捕まっていないってことだな」
「「「「え?」」」」
え、あの。獄中死したんじゃ。
「それは、主犯の奴だけだ。残りのメンバーはまだ捕まってない。警察も調べはしちゃいるが、もう何年もたつしな。海外に出も逃げてんだろ」
なるほどねー。
「なるほど。ありがとうございました。土方さん」
あざっす!!
「ああ。もういいのか。リリアさん」
「はい。大変参考になりました」
あざっした! パイセン!
あ、これは俺のおごりで。
「お、ありがとよ! 極道!
じゃ、お前らも楽しめよ!」
ういーっす!!
っという風に!
俺たちは、土方パイセンから情報を得たのである!
犯人の娘に、捕まってない部下たち。
なるほどねぇ。
「っで、なんか収穫あったか? リリア」
「ええ、仮説が出てきましたよ。証拠はまだですが」
ほう! そうなのか!
やっぱ頭いいな! リリア!!
「そうか。じゃ、知りたいことまだあるか?」
春の祭りで、いろんな人いるからな!
たいていの情報集まるぞ!!
「ええ。次は、
ああ、
俺らは知らなかったけど、知ってそうなの……あー。
なら、あの人がいいな。
そういうことで!
「あん?
「そうっす!
裏社会に詳しい!
OBパイセンに頼んだのであった!!
「……っま、いいだろ。現役番長である極道の頼みなら、聞いてやる」
「あざーす!!」
「「「「ありがとうございます!!」」」」」
「はは、嬢ちゃんたちにお礼言われると照れるな。ううん! っで、
「喧嘩売ってきて、ボコった。弱い」
「あと、金を受け取って、南校を襲った可能性があるそうです」
「ほう。そうか。つまり、基本は抑えてるってことだな」
((((基本抑えてるんだ))))
「もっと深く言うと、
へー。屑い歴史っすね。
「まァな。前までは歴代の南校の番長がしばき上げて、いいお小遣いにしてたんだが」
え、俺知らねぇ! なんで教えてくれなかったんですか!!
「時代と法の変化だ。察しろ」
あ、はい。
「っで、話がそれたが、つまり
南校を脅したかった?
「そこまで平和ボケしてるとは思わねぇが、実際来たんだろ?」
はい。
「じゃ、その可能性はある。しかし」
「後に男たちが、その先生目的で絡んできてますからね」
十中八九!
あの
なるほどなァ!!
「でも、脅して何になるんえすか?」
「そうね。そこはわからんわ」
「こくこく!」
それはそう。王華や沙紀、姫野の言う通り。
なんになるんだ?
「もっと単純に考えましょう」
「「「「単純?」」」」
「つまり、先生に対するいやがらせをすれば、弥勒さん達が守る。それが狙いでは?」
え、俺らが守ることが狙い?
「なるほど。面白い着眼点だな。嬢ちゃん」
え、桧山パイセンわかるの?!
「わかるぞ。先生に、南校の注目を集めたい。それが目的だとしたら。見えてくるものがある」
「正確にはある物から。目がそれますですね」
え、なにから???
「土俵ですよ。宝石のあるかもしれない土俵から、先生に。目をそらせるんです」
「「「「!? あ!?」」」」
なるほど。そういうことか!!
土俵から注目をそらすため! 二度も仕掛けて来たってことか!!
あー!!
「え、でもまって! リリア! その先生が、自分に注目を集めて、土俵を手薄にした場合」
「先生って、犯人のメンバー?」
「もっと言うなら、犯人の娘の可能性が高いです」
え!? そうなの!?
「そして、あの襲ってた奴らが、メンバーの可能性も高い」
「「「「え!?」」」」
「まァ、先生とそのおっさんどもが、犯人の娘とメンバーならば。
金を払って、ヤンキーに南校を襲わせ。わざと自分を襲う芝居をし、注目を集めさせ。土俵への意識を外させるってのも。
筋が通るわな」
!! 確かに!!
「そして、ここまでした目的はおそらく」
「宝石の回収か!!」
「ビンゴ!!」
うわ、可能性あるな!!
うん! むしろそうでないほうが不可解!!
たまたま出身校じゃない学校の実習生となって、ヤンキー襲ってきて、おっさんども来て!
さすがに偶然が過ぎる!!
なら、すべては必然!!
計画された宝石改修計画と考えれば!
納得できるぞ! おい!!
「え、じゃあどうする!? 警察に言う!?」
「さっきの人に言いましょうよ!」
「いえ、それは」
「状況証拠しかないからな。難しいだろ……ちなみに、警察って誰だ?」
土方パイセンっす。
「ああ、土方か。なら、捜査はしてくれるかもしれんが。うーん。難しいだろうな」
くー。そうかー。
どうすりゃいいっすかね?
「決まってます! 先生とおっさんたちが仲間で、土俵の宝石を狙っている! 証拠を探すんです!!」
そうだな。それしかないか!!
やってやるぜ! ええ!
っということで!
「ひゃっはあああ!!!」
「「「「わあああ!!! きゃあああ!!!」」」」」
桧山先輩と別れた俺たちは、ジェットコースターに乗って叫んだり!!
「しゃ! 当たりィィい!!! ゲーム機ゲット!」
「私はゲームゲットです! 皆で遊べますね!」
「おう! リリアでかした! 遊ぼうぜ!!」
「私は、ガードゲームのカードゲットよ! これいくらぐらいするんだろ?」
「いいじゃん! 沙紀! それ10万はするぞ」
「「「「!? マジ!? えええ!?!?」」」」
「私は、人気特撮ヒーローのおもちゃゲットよ! 弟にあげるわ!」
「へー! 王華、弟いるのか。やさしー!」
「へへ///」
「……なんか、ハワイ旅行券。ゲットしちゃった……!!!(興奮)」
「「「「!?!? マジ!? 姫乃!? すっげえええ!!!」」」」
OBパイセンの出店で、くじ引きし!
結構いろんなものを当てて楽しみながら!
「いやー、めっちゃ楽しかったス!」
「そうだろうそうだろう! また遊んでくれや! はは!」
「うっす! ところで、教育実習の先生と、だれか話してませんでした?」
「? 誰って誰だよ」
「あー、南町じゃみないやつらとかっす」
「うーん?」
「じゃあ、あの! 土俵に誰か! それこそ先生や、怪しい人物が下見! 接近してましたか!?」
「え、土俵に?」
先生と、おっさんたちがどこかで会ってないか。
土俵におっさんや先生。もしくは怪しい人物が近づいてないか。
いろいろ聞いたが!
「いや見てないな。お前は?」
「見てないな。先生はずっと後輩がいたし。変な奴はおらん勝ったぞ」
「だよな」
「土俵はしらん。興味ないし」
「俺一応何回か土俵の方見たけど、休んでるカップルとか、爺さん婆さんくらいしかいなかったぞ」
「そうっすか! ありがとうございます!!」
特に情報はなかった。
先生とおっさんがあってたり、おっさんが土俵の下見してたら、証拠になると思ったが。さすがになかったか。
と思いながら!
「おおお!!! いっけえええ!!!」
「そこそこ! やっれえええ!!! って!」
「「「「「「うおおお!!!」」」」」
その後も、格闘試合見て盛り上がり!
「ここはリペアとか作成品だな」
「「「「わあああ~~~♡♡♡!!!」」」」
「え、このブランドバックがこの値段!?」
「リペア品だからな」
「この靴! めっちゃ綺麗! 新品じゃないの!?」
「リペア品だな」
「この服もすごくいい感じじゃん! 欲しい!!」
「それもリペア品」
「このバッグ買おうかな……かわいい……」
「あ、それは俺が作った」
「「「「え!?」」」」
「じゃ、全員おごるわ! お会計~」
「「「「え、ありがとう! わあああ~~~♡♡♡!!!」」」」
南校の生徒で作ったり、リペアした商品で!
ブランド物の靴、カバンを買ってあげたり!
「よっと! 釣れるかなって! はい! 来たァァあ!!! おらァァあ!!!」
「え!? はや!? わ! こっちも!」
「すごい食いつき!! きゃ!! おおお!!!」
「素人でも簡単に釣れるわね! しゃ! 釣れたアアア!!!」
「……楽しい!(大興奮)」
釣り堀プールで釣って、釣って、釣りまくり!!
「じゃ、先輩! 焼きと揚げメインで!」
「応よ! 美味い料理、くわしちゃるけぇ!」
「「「「「イエーーー!!!」」」」」
すぐそばにある、OB先輩の出張店で、料理してもらい!
食べまくりィィい!!!
めっちゃ楽しんだぜ!!
ウイーーー!!!
っとい風に!
本気で遊んで、食べて、楽しんで!
先輩たちに金を払う!
そうした筋を通して、OBや先生たちに、話を聞いてみたのだ!
すると!
「そういや、実習の先生が土俵気にしてたな」
料理屋で食べてた、先輩の一人から!
驚きの情報が飛び込んできた!!
え、マジ!?
「マジマジ。夜になったら、あそこらへんに機材置くのか。人はいるのかって」
結構露骨に聞くな!!
「あ、夜で思い出した! 初日終わったら、打ち上げしようって瑠美先生に言われてよ! いい店知ってるらしいから。することにしたわ」
え!?
ほんとですか!?
「先生曰く、東の店だが、良い所らしい! お前から生徒全員に言っといてくれ」
「あ、はい」
通達はしますけど……。
なァ、リリア。これって。
「夜に南校から離れるように誘導してますね」
だよな。これ、夜に土俵掘り返すんじゃね?
「でしょうね。夜に宝石とるんでしょう」
そうか。そうだよな。
じゃあ、先生は犯人の娘で、この事件の黒幕で決定だな。
「間違いないですね」
うん。分かった。
それじゃあ!
「打ち上げに行って、泳がせて。適当に抜け出して、学校に帰って」
「ええ。現行犯で捕まえましょう」
土方パイセンに、あと。何人かに声かけるか。
向こうも、部下とか数揃えるだろしな
やってやるぜ! ええ!
っということで!
「さァ、初日は終わりだ! 明日も楽しもうぜ!!」
「「「「「「ウイーーー!!!」」」」」
――ドドドドドドドドド!!! ドッパァァァンンン!!!
春の南校祭!
初日の最後は、花火と歌と、踊りで締めくくり! 大盛況!!!
そして!
「じゃ、打ち上げいくぞー!」
「「「「「ウイーーー!!!」」」」」
初日終わりの打ち上げで!
東町の店へと、移動することにあったのであった!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます