第12話 西校番長殺害事件・解決! 暴かれる犯人に、地獄決定の西川! ざまァァあ!!!
「なんだなんだ?」
「体育館集合だとよ」
「警察来てんべ?」
「飛ケ谷の件か?」
「それいがいないだろ」
「何かわかったのか?」
「極道番長もいるぞ」
「何が始まるんだ?」
――ざわざわ! ガヤガヤ!!
リリアの発言で、推理ショーを行うことになったので、全校生徒を体育館に集めた。
ああ、全生徒がいるぞ。
とくに。
「むぅ……」
3年・蘆屋秀麿。
「……」
2年・坂東シンジ。
「……(手錠を外してもらった手首を撫でる)」
2年・石崎仙太郎。
「そんで言ってやったんだよ! おたすけぇぇえ!!! ってな! へへへ!!!」
1年・加藤四五六
は、前に来るよう。座る場所を弄っている。
そして。
「……ぐ、が(チーン)」
あの後も、俺を逮捕しようとして。ブチ切れた土方パイセンに、ボコボコにされ。気絶している西川WWW!!! っと!
「お前らも! 西川を止めろや!! 任意同行は、2年だけだったろうが!! ああ!?」
とめっちゃ怒られて、しゅんとしてる警官たち!
そして、いつの間にか! 殺人課の警部補に昇進してた! 土方パイセン!!
が、体育館のステージ下の脇におり!
「全員来たってさ」
「分かりましたでは!」
俺とリリアがステージにいて。
「これより、事件の全貌を暴きます!!」
推理ショーが、始まったのだ!!
「さて、お集りの皆さん。飛ケ谷の殺人事件。あの真相がわかりましたので、初めから話しましょう」
――ざわざわざわ!?
まず話されたのは、飛ケ谷の行動だった。
かいつまんで言えば、夜にゲーセンで俺に負けて、殴りかかって負け。
帰るときに、後ろから襲ってワンパンで負けた伝説で、一生シャバイ奴認定された後。
病院の帰りにKY発言して、フルボッコにされ、取り巻きは去り。
残ってた一人(金髪チビ)に食って掛かり、殴られて気絶。
で、飛ケ谷が死んだと思ったそいつは。自転車を主人公の家に投げようとして、バレて逃走! 失敗! もどったら死体は消えていた。
「っで、そこから飛ケ谷がどこに行ったのかというと」
気絶から意識取り戻した飛ケ谷は、コンビニでいつもいじめてる東高校の生徒(メガネ君)にからみ、殴られ気絶。
メガネ君が、やば! 殺したかも! と思って逃げた数時間後。
蘇った飛ケ谷は、痛むからだ休めるため。
歩いて西校まで戻り。死んだように眠った。
そして。朝7時! ある人物がそこに来る。
「それこそが、飛ケ谷を殺した犯人です。 では、それはだれか?
まず、3年生・蘆屋秀麿」
「!!!」
「「「「「!!!」」」」」
全員彼を見たが、安心しろ。彼は違う。
2年の坂東シンジに言われて、番長のいる準備室に行こうとし。
結局、行かなかったからな。
「え」
「え!?」
「ええ!?」
「マジ!?」
「ああ、そうだ。俺は番長をもう一度するのは嫌だった。だから、行かなかったんだ! すまない! 坂東! 俺はもう、番長は嫌だ!! やりたくないんだ!! すまん!!」
「先輩!! 謝らないでください! 俺の方こそすいません! 先輩の気持ち考えてなかった!! すんません!!」
っで、今謝ってる2年生・坂東シンジも違う。
「え?」
「あ、違うんだ!」
「てっきり俺はそうかと」
「え、何で?」
「そういう噂を聞いたんだよ」
「俺は、秀麿先輩が殺して、それをかばってるって聞いたぞ?」
「あれ~?」
ううん。少し黙れ。お前ら。
「「「「「っす! すいません!」」」」」
ああ、よし。
どうぞ。リリア。
「どうも。弥勒さん。ううん! 坂東さんは、部屋に入って飛ケ谷が死んでいるのを見て、秀麿先輩がやったと勘違いしたんです。
つまり、彼をかばっただけですね」
「! そうだ。俺が行ったときは死んでて、てっきり先輩だと。すいませんでした!!」
「いや、いいんだよ。俺も悪かった。もっと話合えばよかったんだ。俺達」
「先輩……!!!」
「「「「「あー! そういうことかー!!!」」」」
「なんだよ! 勘違いかよー! 驚かせやがって!」
「俺は信じてたよ! 秀麿とシンジは違うって!」
「俺も俺も!」
「嘘つけ!!」
「じゃあ、最近流れてた『秀麿犯人説』『シンジ犯人説』『シンジかばってる説』とか、あれなんだったんだ?」
「さァ?」
そんな噂出てたのか。
まァ、それは犯人が分かればな得するだろ。
「さて、残りは2年・石崎仙太郎と1年・加藤四五六です」
このどちらかが、犯人だな。
っと、思っていると!!
「!! 決まっている!! 石崎仙太郎だ!! 証拠が出たんだからな!!」
と、気絶から復活した、西川無能警部が! 得意満面で吠えた!
殴りてぇぇえ!!!
隣の土方パイセン! 鬼の形相のパイセン!
やっていいですよ!!
「それは、違います。西川刑事」
「ああ!? 何が違うって!?」
「死因です。飛ケ谷の死因は、白の陶器であって、赤の陶器ではない」
「……え?」
紅の陶器は関係ないんだよ。
警察は知ってたぞ。その情報。
「……待て、なんでお前その情報知らない? そういや『課長からこっとを担当しろと言われてな! 俺が来たからには、迷宮入りを防げそうだ!』とか言ってたけど。お前、本当にこの事件の担当に追加されたのか? 報告も書類も貰ってないんだが」
「まァ、色々と忙しいから、後から連絡や書類くることも普通だし。と思ってたがよ。それも一向に来ないし。
お前、マジでこの担当になったんだよな? おい。俺の目を見ろ! おい!!!」
「え。え! ええ!?」
え、まさか無能刑事・西川。お前……。
担当になったって嘘ついた? それで捜査に介入を?
手柄(無実の人間)を上げるために???
ありえる(確信)。
お前もう警察辞めろ。
警察のイメージダダ下がりやぞ。マジで。
「そう。紅の陶器は、死体の飛ケ谷にぶつけられた。
死体を見た石崎仙太郎が、今までの怒りで全力で紅い陶器を投げつけ、手を切ったんです」
「「「「「あー」」」」」
「分かる気はする」
「クソ野郎だったからな。飛ケ谷」
「それは殴るわ」
「うん」
っと、これには全員納得し。
「……え、じゃあ待て! 犯人は!!」
「「「「「あ!」」」」」
皆、犯人に気づいたのサ!!
そう!!
「そう。犯人は。ただ一人!」
「手を切った石崎仙太郎の前。一番最初に準備室に行って殺害しながら!
『一番最後に行ったと証言した1年生』!」
「「加藤四五六! お前だ!!」」
「「「「「!!!」」」」」
「っち、違う! 僕じゃない!! 僕は一番最後だった!! 石崎先輩が嘘を言ってるか、外部の犯行だ!! そうに決まってる!!」
「いいえ。それはありません。証拠があります」
「証拠!? っは! そんなわけないだろ!! 何もないよ!!」
あるんだなー。それが。
俺もリリアの話を聞くまで盲点だったけど。
「あなたは、証言で言いましたね。部屋中血みどろで、鉄の匂いがひどく、顔は眠ってるようで。自分の腰が引けたと」
「そうだよ! 普通そうだろ!!」
「なら、腰が引けたあなたは、近づいてませんね? 部屋の血みどろの中を進み、番長の顔を覗き見てませんね?」
「ああ、そうだよ!! 血みどろの上を! なんで歩くんだ!! そんなわけないだろ!! 遠くから顔を見たんだよ!! 分かれよ!!」
よし言質とった!!
「聞きましたね? 彼は今こう言った。番長に近づいてない! 血の上を歩いてない! っと!」
聞いた!
「ああ、聞いた!!」
「聞いたな」
「俺も聞いた」
「我々警察も聞いている」
「ふん! それがどうした」
おい、無能。西川・無能。
態度を今すぐ直せや! ぶち殺すぞ!
おおん!?
「言ったよ! それがどうした!! 僕には何一つ! 血なんか付いてな」
「でも、あなたは血だらけだ」
「……は?」
2年生が入って、もう部屋が血だらけだったんだ。
『血の足跡ができる』ほど。
つまり。
「番長は頭を殴られ『盛大に出血』! 犯人は、『かなりの返り血を浴びた』はず」
「「「「「!!!」」」」」
「ば、馬鹿な! 事件から数日たって服は着替えてんだ! 検査しても何も出てこないぞ!!」
「ええ、服はそうでしょうね。しかし。
上履きはどうでしょう?」
「……は?」
「上履きの表。そこに、大量の血が掛かったのでは?」
「!!!」
「「「「「!! ああ!!」」」」」
「おそらく、抗争の時。あなたは、返り血を浴びた服を脱ぎ、上履きを必死に洗って、隠ぺいしたんでしょう」
あーだからか。
誰もお前の姿を。戦う姿を、見ていなかったのは。
俺が、お前を覚えてなかったのは!!
「!!!」
「「「「「!! あああ~~~!!!」」」」」
そういうこと。
じゃ、土方パイセン!
「ああ。おい、ルミノールを! お前、大人しくしろ!」
「は、はなせ! はなせぇ!!」
「! 出たぞ!! 大量の血痕だ!!」
「「「「「!!!」」」」」
「!! くぅ!!」
「これならDNA鑑定もできるかもな。動かぬ証拠って奴だ」
そっすねー!
腰が引けたといいながら、めっちゃ近くで浴びてんじゃねぇか!
おい!
「!!! っそ、そうです! 俺が! 俺がやりましたァァあ!!! 番長選挙に立候補したけど、負けて悔しくて! 殺せば、また番長チャンスだと思って! 俺がやりましたァァあ!!」
選挙の邪魔になる3年や2年が犯人っつー噂も、お前が流したな?
「はい! そうですー! だってぇ! 選挙に勝ちたかった! 勝ちたかったからァ! この国のためにィィ!!! あああ!!!」
やっぱりな。
「あ、そういえば」
「出てったっけ。あいつ」
「あー」
マジで、番長選挙が原因なんだよなー。
実力で決めないからそうなる。
っと思いつつ!
「乗れ」
「はい」
土方パイセンが、1年を逮捕し。
パトカーで連れて行った。
こうして事件は解決!
犯人逮捕して、西川の無能を! またも証明したのであった!!!
あ、そうそう!
「っく! たまたま解決できたのを! いい気になりやがって!! クソ!!」
その西川無能警部は、事の顛末を物凄い顔で見て。イライラWWW
ファーーーWWW
「お前じゃ、迷宮入りだったろうぜ」
と、言うと。
「!!!」
と、物凄い顔して睨み。
帰ろうとした。
その時!!
――ピリリリ!!
西川の、スマホが鳴って。
「はい、西川です」
奴が出た、瞬間!!
「西川ァァあ!!! 貴様、何勝手に逮捕に行ってんだァァあ!!! お前担当違うだろうがァァあ!!!」
「!? ひいいい!!!」
っと、1課の課長から、物凄いどやされたのさ!
やはり、嘘ついて捜査に参加してたらしい。
そりゃあ怒られるわ。
ああ。
「俺もついでに逮捕しかけたよなァ! 関係なのに!」
「!? っば!!」
っと、言ってやった。
「何!?」
うん。少し離れてても分かった。
1課の課長の声! 怒り具合が増したって!!
なので!
「あ、怒らないで上げてください! 西川さんは確かに俺を逮捕しようとしましたが! 俺のフック1発で、失神! 転倒!
なすすべもなく、やられてたので! 実害はなかったので!!」
善意100%で、フォローしてあげた。
その結果!
「……は? 無実の人間を逮捕しようとした挙句、抵抗されて気絶? 転倒? は? はァ!?(憤怒)」
「!!! き、貴様ァァあ!! 言うなァァあ!!! ま、負けてない! あれは! 幸運! ラッキーパンチ! たまたまの当たり! っほ、本当なら! 俺が勝って当然! 当然の流れだった」
「西川ァァあ!!!(さっきの倍以上の大声)」
「!? ひいいい!?!?」
課長さんはもう、スマホを破壊する勢いで怒鳴り!!
「貴様! それでも警察官! 国民を守る警官かァァあ!!! 減給1年追加!! 並びに、逮捕術訓練!! 一からみっちり鍛え直せぇぇ!!!」
「は、はいいい!!!」
「機動隊の教官に知り合いがいる! そこに放り込んでやるよぉ!! 根性直るまで一生戻ってくるな!! 逃げだしたら自主退職にするからな! 分かったかァァあ!!!」
「は、はいいいい!!!」
西川の、地獄のような訓練生活が決定した。
めっちゃ青ざめて、ひいひい泣きながら帰っていったぜ。
ざまぁ!!WWW
んで!
「「「「「極道番長! 五十嵐さん! ありがとうございました!!」」」」」
「おう」
「礼を言われるほどじゃ。ただ、謎を解きたかっただけですので」
「それでも、ありがたいです。で、その、これからどうしたらいいでしょう?
選挙制度は、番長決定には致命的と分かったので、廃止にしますが。
そうなると、次の番長決めが……」
西校の奴らに、感謝されつつ!
これからどうすればといわれたので。
「そんなん、番長やりたくない奴抜きで喧嘩だろ。 実力でナンバーワン決めろ」
と言った。
てか、それが普通だからな???
「「「「「!!! ありがとうございます! しゃあああ!!!」」」」」」
おう! 頑張れよ! ってことで!
「オラ! オラ! どらあああ!!!」
「死ねぇぇえ!!!」
「「「「「ウイーーー!!!」」」」」
早速始まった喧嘩祭り!!
ドカ! ボコ! ガキ! グシャの! 聞きなれたサウンドを背に!
「じゃあ打ち上げすんべ!! 前はバーガーだから……ファミレスにするか!」
「賛成です! お腹ペコペコですから! いきましょー!」
「おうよー! って、菓子結構食べてなかったっけ?」
「お菓子は別腹ですので!」
「あ、はい」
俺とリリアは! 打ち上げ!
ニケツで、ファミレスへと! 向かったのであった!!!
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