東町塾・塾生! 連続襲撃事件!!

第13話 遊んでたら襲われてる女子高生を助けたら、自称探偵(無礼)に絡まれたんだが?



「あー、うまかった! やっぱお好み焼きは、兜だなァ!!」


「それな! 肉玉に焼きそば! うっめえええ!!!」


「腹張ったなァ? 次どこ行く~?」


「パンチングマシーンのゲーセン行ってもいいけど、腹がな~」


「ああ。機体乗ってもいいけど、後にしようぜ。吐くわ」


「それな」


「じゃあ、立ち読みか映画? 格ゲーでもいいけど」


「「「立ち読みー」」」


「「「映画ー」」」」


「はい! じゃんけんぽん!」


「「「「「ウイーーー!!!」」」」」


 そろそろ夏が近くなってきたころ。


 学校帰りに、南町ストリートで、俺とダチ達は遊んでいた。


 ああ、南町ストリートで、ゲーセン、飯、スイーツ、釣り堀、遊園地のいつものコースだ。


 時々喧嘩やコンビニ、立ち読みもして! 飽きがこない!


 ずっと遊んでられるぜ! ええ!


 っと、そうやって。


 街をブラブラ楽しみながら!


「じゃ、本屋いくべ」


「おー! あ、合法なお店行く?」


「あー、ただの合法にお姉ちゃんたちと遊べる店な」


「そうそう。合法だから大丈夫な店な、行くぜ!」


「ヒューーー!!!」


 後は、本屋で立ち読みし、美人な姉ちゃんたちと遊べる合法な店で遊ぼうかなーと、話していた。


 その時!!


「!? きゃあああ!!!」


「大人しくしろよ! ああん!?」


「「「「!?」」」」」


 叫びをあげる! 青い髪のポニテ女子高生に!


 彼女に向かって、ナイフを持っている!


 晴れてるのに、雨合羽の男を見たのだ!!


 故に!


「「「「「死ねや! オラァァあ!!!」」」」


「!? え!?」


 俺たちは、大声で! 敵に走り!


「「「「「どっせぇぇえ!!!」」」」」


「!? ごっへえええ!!!」


 驚くそいつに、連続飛び蹴り! 


 ぶっ飛ばしたのだァァあ!!!


 ヒューーー!!!


 っで!


「ナイフの手ぇ! オラァァあ!!!」


 ――ボキィィい!!!


「!? ぐわあああ!!!」


 そのまま俺は! 倒れた男の、ナイフ持ってる手を! 踏み折り! 


「死ね! オラ! 死ね!」


「女子高生襲ってんじゃねぇぞ! 変質者が!」


「犯罪者! 犯罪者!」


「警察呼べぇぇえ!!!」


 ――ドガ! ボキ! ドガ! ボゴ!!


「!? ぐわ! がっへ! ごっへ! ぐええええ!!!」


 仲間たちが蹴りまくり!


 かくして!


「殺人未遂で逮捕じゃ! オラ!!」


「ぐえええ!!!」 


 警察来て、男逮捕!! 


「ありがとうございました! 助かりました!!」


 青髪ポニテ女子高生の、蒼井沙紀あおいさきにお礼を言われた。


 俺らと同じ2年生だそうだ。


 胸のでかさと、背の高さから、3年かと思った。


「いやー、実害なくてよかったよ。マジで」


「ありがとうございます! あの、是非お礼を」


「いえいえ、南校番長としてやるべきことしただけですんで。お気になさらず」


「いえ、そういう訳にも」


 っと、言ってると!


「六道! 一応事情聴取だ。ダチと一緒に切れくれ」


 事情聴取に呼ばれたのであった。


「あいあい! じゃ、すいません! 行ってきます」


「あ! ありがとうございました!!」


「うーい!」


 んで。


「じゃあ、正当防衛だな。はい、おつかれー」


「「「「「おつかれっしたー!」」」」」


 俺たちは、土方パイセンに色々話して、帰れたのである!


 いいね! 毎回こうやって解放してほしいわまじで。


「じゃ、帰るかー!」


「もう夜だしなー。俺も帰るわ」


「またなー!」


 んで、すっかり夜になったので。


 皆と分かれてバイクにまたがり。


 家へと帰って、玄関まで来た。


 その時!


「ちょっといいですか? 六道さん」


「あ?」


 そう、声を掛けられたのだ。


 振り返ると。


「私、探偵の神宮寺龍彦じんぐうじたつひこと申します」


 自称探偵のすかしたイケメンがいたのであった。


 お、おお?


「なんすか?」


「今日の殺人未遂事件で、お話を聞きたくてね。なぜ、あそこの通りに?」


「ああ。あそこでいつも遊んでるんですよ」


「ふむ。そうか。しかし、妙だな」


 何が?


「あなたと友達はナイフの男に叫び、飛び蹴りをかまし。ボコボコにしたという」


 ええ。そうっすね。


「ナイフを持った人物が、それで反撃できなかった。それがおかしい」


 いや、まァ俺はナイフ当てられても、大丈夫と思ってやったんだが。


 *南校の生徒は、ナイフや木刀、金属バット対策で。防刃の生地に、四肢にチェーンを巻いた。特別製の制服を着ています。


「それでもおかしいでしょう。ナイフを食らっていないのは」


 何が言いたい?


「そのナイフの男と、あなたたち……いや、先頭で走ったあなとナイフ男。実は、仲間だったんでは?」


 は?


「証拠は何もないが、でも掴んで見せますよ! 真実をね! では!」


 そう言って、クソ野郎は去っていった。


 なんだ、あの失礼な奴!


 ニ度と来るな! ぶっ殺すぞ!!


 っと、激怒しつつ!!


 夕飯食って、寝たのであった。


 っで、次の日!


「弥勒さん! おはようございます!!」


「お、おはようございます! 昨日ぶりです///」


 休みだから家でゴロゴロしてると!


 リリアと、昨日助けた沙紀が来た!!


 え!?


「二人って、友達か? もしかして?」


「はい! 同じ北校の友達です!」


「はい。リリアから弥勒さんのこと聞いてて。特徴が一致してたんで、それで」


 家に来たと! なるほどー!


 ま、上がって上がって。


「「おじゃましまーす」」


 という訳で。


 俺の部屋で藩士をすることに。


 すると!


「で、お礼をしたいって話だけじゃないよな? 多分」


「そうなんです。実は、あの襲撃事件! 連続であることが分かって!」


 そんな衝撃的なことを言われたのだ!!


 え!? 連続!?


「そうなんです。あの、私の行ってる塾。東町の、『東進学塾』って所なんですが。警察の捜査で、似たような襲撃が。過去にもいっぱいあったと分かって。もっと言えば、私が襲われた時間に。北町や東町でも、事件があったみたいで」


 なんやて!?


 おいおい! 穏やかじゃねぇな!!


「ええ! そうなんです!」


 その、東進学塾ってのは?


「現役高校生しか通えない塾ですね。そこで」


「成績優秀者のみが襲われているんですよ!」


 そうかー。


 え、じゃあ沙紀ちゃんも。


「襲われた日には、テストで上位でした。あ、テストというのは、塾では毎日テストがあって。それで」


 なるほどなー。

 

 テスト上位で襲われるって、ヤバいな。うん。


「ええ。警察は、怨恨の線も調べてますけど」


「私、恨まれるようなことしてませんよ!」


 いや、世の中には変なことで他人を恨む。頭おかしい奴もいるからなー。


 否定できんのが怖いぜ。ええ。


「でも、私も怨恨ではないと思うんです」


 ほう? リリア。


 その心は?


「沙紀が警察から聞いた話だと、襲われた人は男女ともあって、所属学校はバラバラ。

しかし! 『テストで満点を取った人たちが襲われてなかった日』も、何度かあったそうなんです」


「ええ。調べた警察から話を聞かれた時。襲撃事件があった時と、テストの日数を比べたら。上位に入ってる人たちが、襲われてない日が何度かありました」


 ふむ?

 

 つまり。


「上位なら全部襲ってるわけじゃない。なんか、規則性。狙いがあると?」


「ええ! しっかりと狙いがあって襲っている! これは、とっさの襲撃事件ではなく! 計画的な犯行であると思われます!!」


 ほー。確かに。


 しかし、何の狙いで、成績上位者を襲うんだ?


 分からんな。


「ええ、分かりませんね! だから!」


「一緒に、東進学塾に入って! 調べてもらえませんか!!」


 え、俺に塾!? え!?

 

 マジ!?


「「マジです!!」」


 いや、まァいいけどよ。


 沙紀ちゃんはいいの? 上位の成績とったら、また襲われるかもしれんが。


「大丈夫です! リリアがいるし、その、弥勒さんもいてくれると。安心できますから」


「ぶっちゃけ、弥勒さんならなんとかできると思っているので!」


 そ、そうかー。


 まァ、武装した50人までならなんとかしたことあるから、たぶん行けるだろ。


 よし!


「そうか。じゃあ、行ってみるか。その東進学塾に!」


「「ありがとうございます!」」


「真実を調べるぞ!!」


「「おおお!!!」」


 こうして、俺の塾通いが始まったのであった。


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