第17話 事件解決! 発狂する犯人と探偵! ダブルで逮捕! ファーーーWWW


「失礼します。皆さんお集りのようで」


「!! 警察の方ですね?」


「はい、土方です」


「私、東進学塾の塾長。長谷巌城はせいわきです。こちらは塾の講師たちと」


「あの、阿山と彼岸が捕まったって聞いて!」


「メールがあって! それで!」


「二人がその、関係者ということで新藤王華さんと、二ノ宮姫乃さんを参加させました」


「そうですか。たしかに、ついさっき。阿山トオルと彼岸義男は、襲撃未遂で逮捕されました」


「「え!? 嘘!? どうして!!」」


「!? 本当ですか!?」


「ま、また塾の生徒が!」


「どうして!?」


「それは、彼らに聞いた方が詳しいでしょう。入って切れくれ」


 さて、警察の土方パイセンと、複数の警官連れて! 


 帰ってきましたよ! 塾の事務室へ!


 ああ、土方パイセンが話を通しておいてくれたので、塾長や講師たちもいる。


 あと、帰ったはずの王華と姫乃がいるのは俺も驚いた。


 これは、十中八九。女王に呼び出されたな?


 っち! 女王はクソってことは、知ってたが! マジでクソみたいなことしてくれるぜ!! 


「!? リリア、沙紀、弥勒さん!?」


「どうして?」


「あの、彼らは生徒では?」


「ええ。そうです。私たちは、塾で起きている連続襲撃事件を調べるため、この塾に入ったんです」


 いわゆる、潜入捜査ですな。


「「「「「「ええ!?」」」」」


 さ、話していこうか。


 この事件の真実を!


「まず、さっき捕まった阿山トオルと彼岸義男。そして、沙紀が襲われた時に捕まった雨合羽姿の男は、この塾の上位者を襲っていました。しかし」


「彼らが選ぶターゲットには、特徴があった!」


 それは!


「塾の試験問題・答えを、買わず! 実力で上位になる生徒です」


「「「「「え?!」」」」」


 この発言に、塾長、講師、王華と姫乃。


 全員が驚いた。


 まァ、いきなり試験問題と答えが売買されてるって知ったら、そうなるわな。


「え、なん、なんだって!?」


「じゅ、塾の問題・答えが売買されてるって聞こえたが」


「その通りです」


 しかも、センター問題まで売られてるらしいですよ。


 オタクの生徒たちが、言ってましたし。


 先輩にも買った人がいて。その評判で、ここに入った人もいるそうなんで、間違いないです。


「「「「「「ええええ!?!?」」」」」」


「あ、ありえない! そんなこと! あり得ない!」


「百歩譲って、じゅくのもんだいと答えは分かる! でも、センター問題! そんな、ガッチガチの対策取られてる問題なんて! 手に入るわけが!」


 ええ。あり得ませんね。


 常識で考えて無理です。


 なら。


「これは、『センター問題集と言って、嘘の問題を買わせる詐欺』である。そう我々は、結論付けました」



「「「「「「さ、詐欺!?」」」」」」


 ええ。それなら、可能性はあるでしょう。


「た、たしかに」


「そのものずばりを盗めるわけないから、偽物をうるのか」


「でも、そんなのバレるんじゃ……あ!」


「まさか!? そのために詐欺を!?」


 そういうことです!


「塾の問題と答えを、買わせる。これも、最初は小遣い稼ぎと思いましたが、最終目的がセンター試験問題詐欺であると考えるなら。こう言えます」



「塾の問題・答えの密売で、罪状を作り! 嘘のセンター問題ってことがばれても! 今まで買った密売購入履歴で、脅し! 泣き寝入りさせるため!!」


「「「「「!!!」」」」」


 親や学校に流れたら、生徒は終わるからな。


 そりゃあ、泣き寝入りするしかないわ。


「な、なるほど!! そうか!!」


「全ては詐欺被害の口封じ! 事件を発覚させないための、密売だったのか!!」


 ええ。つまり!


「これは、塾の答え密売で、生徒の罪を膨らませ! 最後に嘘で金をとる! 


センター問題詐欺だったのです!!」


「「「「「!! おおお!!!」」」」」


 めっちゃ壮大な計画だよな。


 日ごろから悪いことさせて、口封じのネタにするとか。


 良く思いつくよ。マジで!!


「し、しかし! っそ、そんなこと、誰が!?」


「それは、塾の答えの売り方を考えればわかります」


「売り方?」


 問題集と答えは、パソコンの中! 


 権限持ってる人間しか、見れない!! 


 そうだよな? 王華と姫乃。


「え、ええ。そうね」


「誰でも見えたら、意味ないから。講師の先生くらいしか……!!!」


「ま、まさか!? 我々講師の中に!?」


「「「「「!?!?」」」」」


「いや、それは無理ですよ!! だってそもそも! 事務室には監視カメラがあるじゃあいですか! それこそ、問題集と答案! 許可なく、持ち出し防止に!」


 いや、それも解決できる。


「「「「「「え!?」」」」」


「カメラに精通している人間なら、編集して自分の行いを消せます。そうして、何度も何食わぬ顔で、何度も犯行を繰り返してきたんです」


「そ、そんな!?」


「いや、それはおかしい! 事務室には常に人がいるんだ!」


「そうですよ! そんな問題集と答案をコピーかなんかして、その作業しているカメラの映像を消すなんて! そんなの! 誰かに見られますって!!」


 いいや! 無人となる時間はあった! 


 それは!


「皆が授業をしている時間」


「「「「「!!!」」」」」」


「受付の人も、訪問客の案内や荷物の受け取りで、配達センターにいなくなる!」


「「「「「!!! あ!!」」」」」


「その数分があれば、できるんです!」


 事実、俺達が入塾しに来た時。誰もいなかったからな。


「あの時の状況であれば、反抗は可能です」


「なんてことだ!」


「授業時間に、荷物! そんな隙間の時間があったとは!!」


 意外とあるんだよな。誰も把握してない、無人の時間。


 そして。


「そんな無人の時間で。犯行が出来たのは……!!!」


 っと、リリアが犯人を言おうとした!


 その時!!


「新藤王華に! 二ノ宮姫乃! この二人が犯人だァァあ!!!」


「「え!?」」


「「「「はあ?」」」」


「「「「「!? ええ!!!」」」」」


 場を荒らす、変な奴。いや!


「ふふ! この名探偵! 神宮寺龍彦じんぐうじたつひこが、解決ですよ! ははは!!!」


 あの、糞失礼な探偵が来て! 


 王華と姫乃を! 犯人扱いしやっがったのさァァあ!!!


 はあああ!?!?


* * *


「ちょっとあんた。関係ない人は引っ込んで!」


「私、探偵の神宮寺龍彦じんぐうじたつひこと申します」


「聞けよ!!」


 そうだよ! 土方パイセンの話聞いて帰れや! へぼクソ探偵!!


 しかし!


「実は私、この塾に潜入……しようとして、年齢で失敗し! 下のコンビニに潜入し! 事件を調査していたんですが!」


 全然話聞かねぇ!!


 そして、コンビニに潜入? それって、バイトでは???


「そこで知れたのは、多くの情報です! 特に、学生のね! そこで知ったのが!」


「新藤王華と! 二ノ宮姫乃! この二人は、襲われた生徒たちのうち! 数人と知り合いであったこと!」


 そりゃあ、何人も襲われたら、知り合いもいるだろ。


「そして、知り合いたちの! 帰るルートも知っていたこと!!」


 そりゃあ、知ってることもあるだろ。


 付き合いもあったろうし。


「そして、友人なら、襲う手引きをすることは! 簡単だったはず!! 


あの男二人を用いて!!」


「「!? はァ!?」」


 いや、それはそうかもしれんが。


 万が一、それを本当にやってたら、何度も知り合いが襲われて、流石に怪しまれ……。


 あ、そういうことか!?


 推定・犯人が王華と姫乃を呼んだのって、もしかして! こうやって疑いを、二人にかぶせて! スケープゴートにするためかよ!!


 うわ、マジで最悪だな! 犯人!!


 そしてそれに引っかかる! お前むクソだよ! 無能探偵!!


「また、名前を組み合わせば女王になる! 二人で女王だ! 間違いない!! 」


 いや、最後! こじつけじゃねぇか!!


 推理ですらねぇぞ! 


 ふざけるな!!!


「「「「「ちがいます!! 私/彼女たちは、犯人じゃありません!!」」」」」


 うん! 全然違う!!


「そもそも二人は、勉強会をしている。答を買っているとは思えない」


 頭下げて一緒に勉強する。


 その必要性がないよな。


 それこそ、阿山と彼岸みたいに『にらみつけて帰る』だろうぜ。ええ。


「また、襲撃犯の二人のスマホには、女王から指示が来てました。が。


その発信履歴の時間。二人は我々と一緒にいて、スマホを弄ってない」


 そうだな。リリア。


 一緒に勉強してて、それは把握済み。


 王華と姫乃も『いじってないわ』『うん』と認めている!


 更に!


「さらに言えば、襲撃ではスマホの塾アプリで、場所を特定されていた」


「「「「「え!?」」」」」


 沙紀の言う通りだ。


 この塾のアプリに、発信機・盗聴・盗撮ウイルスが仕込まれているからな。


「故に、アプリが入ったスマホをONにして帰った俺は襲われ! スマホをONにしてなかった二人は、場所を特定されずに襲われなかった!!!」


 つまり!


「王華と姫乃たちが犯人なら! 全生徒のアプリに発信機・盗撮・盗聴アプリを入れてないとおかしい!」


「「「「「!!!」」」」」


 できるか? そんな事? 


 ノンノンノン!!! 


 彼女たちが触れたのは、自分たちと阿山と彼岸たち! 後は友人のスマホ程度! 


 協力者を雇ったとしても、1000人分のスマホのパスワードを開けて、アプリを弄ることなど! 到底できない!


「以上の理由から、彼女たちは白です!」


「問題集を買ってないし、アリバイあるし! アプリも弄れないんですから! 女王ではない!!」


「分かったか! ド無能探偵!!」


「!? くぅ!?」


 そう! この女王! 犯人は、生徒1000人分のスマホにアプリを! すでに、発信機・盗聴・盗撮のウイルス・アプリを入れ! 隙を見て、パソコンから答えを取れる! 権限がある人物です!


 商売のために人を襲い、秘密のために脅迫する! 嘘のセンター問題集を買わせる!


 更には、阿山と彼岸のスマホの電源が落ち、失敗したと悟った犯人は! 彼らとつながりがある王華と姫乃を呼び出し! 自身のスケープゴートにしようとした! 


「「え!?」」


「あ、それで呼ばれたの!? 私たち!?」


「……確かに、いきなりメッセージが来たから、誰からか分からなかったけど」


「そもそも、罠だったの!?」


 そうだ! この無能な探偵のようなのが、さっき引っかかったようにね! 


「?! ぐうう!!!」


 実に、残忍で卑劣な、凶悪犯です!


 それは……!!


「塾長、そして講師の方々!」


「!!」


 リリアが彼らを見て、緊張が走る!


 でも、安心してほしい。


「あなた方は、違います。彼ら彼女らは、授業で教室にいて。生徒や監視カメラが、それを見ている。盗む時間は、ほぼない」


 ついでに言えば、塾長室や事務室に帰れば、教師たちの目があり。


 盗めるタイミングはない。


「そ、そうですね。っほ」


「いや、疑いはしてなかったが、そうですな。我々には難しい。できないでしょう」


「そうよねー」


「……じゃあ誰が?」


 おや、無能探偵。気付かねーのか?


「!? ああ!?」


 授業をしている間なら、めちゃくちゃ時間があることに。


「は? 何を言って言る! 今、授業をしてるから! 盗む時間はないと!」


 無視します。


 リリア。


「ええ。事務室にいても、いなくても。不思議ではない人物がいることに!」


「「「「「!? え!?」」」」」


「あ」


「まさか……!?」


 そう! そうだよ! 王華! 姫乃!


 授業している間、受付としていて! 


 いなければ、手紙の配達や荷物の配達で出ている! 


 そう思われて、不審がられない!


「「「受付のおばさんですよ!!」」」


 犯人は、受付ばばァ!! 


 てめぇだァァあ!!!


「!!!」


 俺らの名指しに、ばばァは凍り付いたように固まった。


 あれは、なんだ? 効いてるのか?


「効いてると思いますよ。ただ、証拠はないと思ってて、余裕ぶってると思います。心理学的に(小声)」


 なるほど。リリア。


 解説サンクス。


「っそ、そんな馬鹿な! 受付のおばさんに、ウイルスを仕込めると!? 防犯カメラの映像編集ができると!? 裏掲示板やSNSを使っての脅しができると!? 生徒を見極めて答えを売り! 偽センター問題集を作れる!? そんなわけないだろう! 受け付けのおばさんに!!」


「!!!」


 とか、考えてたら。無能探偵が喚きだした。


 おいおい、低能ばばァは言いすぎだって(言ってない)。


 って、あ。


 ばばァがめっちゃ探偵を睨んでる。

 

 プライド高いんだな。


 あ(ピコーン)。


 いいこと思いついた!(暗黒面)


「できるぞ~! なぜなら、俺だって先輩の伝手で、ウイルスくらい買えるし。ヨーチューバーの編集の手伝いしたり、SNS使えるし、国語の点数高くて作者の考え分かるんだから! できらァ!!」


 馬鹿でもできる! そう言ってみよう!


 すると!


「なるほど」


「たしかに」


「金と経験あればできるか?」


「そこまでハードル低くないかも」


「マジでできる?」


 っと、塾長や講師たち! 


 王華と姫乃も納得!!


 そして!


「!? っぐ!」


 反対意見が指示された、無能はいら立ちを募らせ!


「!!!」


 もっとイライラしてるのが、自分を馬鹿と定義されそうな! 受付ばばァだ!!


 よし! 効いてる! 効いてるぅ!


 更にイライラさせてやんよぉ!!


「し、しかし、それだと! センターの偽問題は?」


「そんなの、適当にネットで乗ってる過去の問題をプリントして渡せばいいジャン。どうせ偽なんだし」


「「「「「あー!」」」」」


 塾長の疑問に答えると、その手があったかと! 全員納得!!


 これで。


「!!!」


 ばばァ! 顔真っ赤!!!WWW


 よっぽど馬鹿でもできるってのが、嫌らしい。

 

 ブブブ!!! って、バイブってんぞWWW


 バイブレーション・ババァWWW ファーーーWWW!!!


「っま、そういう訳だ! これくらい学がなくてもできらァ!」


「「「「「な、なるほどー!」」」」」


「ですね。これは、発想の問題です」


「つまり、個人でやったと?」


「そうですね。土方さん。リリアと、弥勒さんとも話し合いましたが、おそらく、巨大な組織の陰謀。とかではないでしょう」


 やってることが、脅しと詐欺と殺人未遂だけど、個人の発想と、ウイルス。SNS使えば出来るからな。


 馬鹿でもできるぜ! ええ!


 と、俺が言った瞬間!!


「!!! ああああ!!! 黙りなさい!! 誰が! 誰が! 馬鹿! 低能! 低学歴!! 受付のばばァは、低学歴! 馬鹿でもできる犯罪って、決めつけてんじゃねぇぇえ!!! ああああ!!!」


「「「「「!? うお!?」」」」」


 ばばあブチ切れ!!


 キターーー!!!


「ええ! 私がやったわよ! ウイルスの開発も! 防犯カメラの映像編集も! 裏掲示板やSNSを使っての脅しも! 私がやったのよ!!」


「受付のばばァは、馬鹿で、間抜な、低学歴? はァァあ!?!? なめんな!! 私は東大卒業で、教師をし! 塾の講師もやっていたわ!!」


「だから、生徒を見極めて答えを売るのも簡単!! 偽センター問題集!? 作れるわよ!! なんなら、コーチングだってしたわ!!」


「そのおかげで東大に受かった子がいるの!! ええ! この塾じゃなく! 私 の お 陰 で ね !! ふん!!!」


「そんで、組織的犯罪じゃない? ふぁー!! 組織ですがァァあ!?!? 学生が答え買って、襲撃もして! 完全に組織! 闇の組織よ!!」


「全部! 私がやったの!! 高学歴で天才講師の私が!!」


「関東に轟く、巨大犯罪組織を! 3年前から作り上げ! 警察の目を、かいくぐった完全犯罪を! やってのけたのよ!! 私はァァあ!!!」


「それを、低学歴! 低能! 無能と!! うるさいんじゃ! ボケカスが!」


「私をあんたら程度の知能で推し量れると思うな! 私は遥か! 遥か先を行くのよ! ホモサピエンスがァァあ!!! かあああ~~~!!!」


 ……うん。


「自白したな?」


 ええ。しましたね。土方パイセン。


 やっちゃってください(手錠)。


「え? ……あ、ああ! あああ!!! 

ち、違う! 違う! やってない! 無実! 無実!! 

私はしてない! これは何かの間違い! やったのはあの二人の女! 私は関係ない!!」


 じゃあ、俺レベルの馬鹿なんだな!!(クソデカ大声)


「!?!? はあああ!?!? 違う! 違うぅぅう!!! あああ!!!

わたしが! わたしが! わたしがァァあ!!! あああ~~~!!!

やった! いや、やってない! いや、やり! あああ!!!」


「私は馬鹿じゃない! 馬鹿じゃない! 私は賢い! 賢い! 天才! 証拠は何もない! 認めない! ああああ~~~!!! ~~~!!! ~~~!!!(発狂)」


 WWW 発狂しまくってるWWW


 おもしろWWW うえWWW!!!


 でも、あんまりにもうるさいからな。


 発狂・クソババア犯罪者には、そろそろ退場してもらうか。


 リリア。


「いえ、証拠はあります」


「え!?」


「先ほども言いましたが、今回の連続襲撃事件。

それは、スマホに塾のアプリが原因でした」


 アプリに、発信機・盗聴アプリが入ってて。


 そうして、ターゲットとにしてたって話しな。


「っで、そのアプリの出し入れですが。塾長」


「あ、はい!?」


「担当は誰ですか?」


「それは、受付の彼女。小林さんの担当で……ああ!」


 あ、小林ってんだ。あのばばァ。


「そうです。彼女が担当で入れていたので、アプリにウイルスが入っていても、不思議でもなんでもないです」


「ついでに言えば、回答を売る生徒の見極めも、教師としてじゃない。

スマホで監視して、秘密を守れる奴か監視して、やってただけよ」


 せやな。沙紀。


 故に。


「私たちは、このスマホを改造しました」


「改造?」


 土方パイセン。エジソン・パイセンの事です。


「ああ、あいつか」


「ええ。南校の3年生の方が、盗聴・発信機・盗撮アプリを改造し! スマホを置いておけば、周囲の音と映像を見えるように改造してくれたんです!」


 そして、その改造したスマホに! 


「映ってたよ! あんたが、問題集をメモリにコピーして! スマホに送る! その映像が!!」


 っと、沙紀がスマホを見せようとした。


 その時!!


「!!! 嘘だァァあ!!! それは消した!! 私を盗撮してると知って! 消し……あ!」


 間抜は見つかったようだなァ!(ニチャァ!!)


「そう消したんです。自白してもらいましたが、消していました。でも!」


 ネット上の保管サービスの映像までは、消してなかったろ。


「!? あ!!」


「こっちで見えるんですよ。ほら!」


 ちゃんと映ってるぜ。あんたの姿が!!


 ホラ!!


「!!! あああ!!! うあああ!!! ああああ!!!」


「ホントだ! 小林さんが! パソコンで! この画面は、答案! あ!」


「全部コピーして、USBメモリにいれてる!? あ、それをスマホから転送で! あー! あー!」


「ほんまにやっとるやんけぇ!!」


「この犯罪者ァァあ!!!」


「!!! あああ!!! あああ!!! あああ~~~!!!」


「声に出して、問題と答えの一致を確認してるな! 

言い逃れはできんぞ!!」


「ああああ!!! ああああ!!! ああああ!!!」


 あ、そういう証拠もあるね。


 これで天才WWW ファーーーWWW!!!


「し、しかしなぜ彼女が!? いや、答えの密売と詐欺は金のためと思いますが。生徒を襲う、理由は!?」


 襲う理由は、買わない奴が上位にいると商売の邪魔なので追い出したんでしょう。


「!? なんと! なんてことだ! 金銭に欲がくらんだ、化け物め!!」


「ぐううう!!!」


 ああ、そうそう! 


 ついでに、俺を襲うよう、生徒のスマホでメッセージを打っている! ばばあの姿もバッチリありますよ!


「ああああ!!!」


「本当に言い逃れできないな? 逮捕だ!!」


 ――手錠! ガッチャン!!!


「自分を賢いと思っている人間ほど、愚かなんですね」


「みじめだな」


「ああああ!!! ああああ!!! ああああ~~~~!!!」


 リリア、沙紀。もっと言ってやれ!!


 っで!


「ほら、頭下げろ」


「うう! うう~~~!!!」


 ばばァ逮捕で、パトカーへ!!


 こうして、事件は幕を閉じたのであった!!


「いやー、まさか受付のおばさんが犯人とはねー」


「ほんとです……あの、皆さん。ありがとうございます。あのままだと、犯人にされるところでした」


 ほんとな。無事でよかったわ。


「いえいえ! どういたしまして!」


「あたしは、まァ。リリアと弥勒さんの話に乗っかっただけだしね」


 いや、沙紀もいてくれてよかったよ。論理とかまとめやすいし。塾の事も知れたし。


 てか、口調変わってるけど、そっちが素?


「え、あー、まァね。丁寧にしてたけど、犯人との対決って思うと、素になっちゃった。直そうと思っても、難しいんだよな~。ショックだった?」


 いや、むしろそっちでいいと思うぜ! 


 付き合いやすい!


「……そっか。ありがと。へへ///」


「あ、沙紀素に戻すんですね! いやー、良かった! 良かった! 猫被ってる沙紀見て、笑いこらえるのに必死でWWW」


「なにをー! リリアァ!!」


「わー! 冗談! 冗談! ぶふWWW」


「こらァ!!!」


「「「ははは!!」」」


 っと、王華と姫乃。リリアと沙紀たちと話して! わいわいしていると!!


「っち!」


「あ」


 推理外れた、へぼ探偵が!


 謝罪もなしに帰ろうとしてるので! 


「おい。へぼ探偵」


「!? 誰がへぼ探偵だ!!」


 声を掛けた。


 お前だ。お前。


「このまま帰る前に、王華と姫乃に謝罪しとけよな。犯人じゃないのに犯人扱いしたんだから」


 さすがに謝罪はすべきだろう。


 事件解決で、全て良し! にはならないからな。


 っと、思ったのだが!


「ふん! する必要はない! 事件は解決した! それまでだ! 以上!」


「は?」


 俺の想定以上に、こいつ馬鹿だったらしい。


 あーあ。


「マジかよ。じゃあ、王華と姫乃!」


「ん?」


「はい?」


「探偵、謝んないらしいから! 訴えようぜぇぇえ!!!」


「「「「え」」」」


「!? 何ィ!?」


 そりゃあ、犯人扱いしても謝罪もなしじゃ、当然だよな?


「名誉棄損と侮辱。まァ、どっちがいいかは、俺もお世話になってる弁護士の先生に頼めばいいや」


「え、いいんですか?」


「あの、そこまでしてもらわなくても……」


 いいんだって! 金は俺が持ってるから出せるし!


 こういうのはきっちりやっといた方がいい。


 あ、でも二人が許せるなら別にいいけど。


「「訴えましょう」」

 

 ですよねー。


 横から見てて、俺もムカついたからな。


 本人は、もっと切れてるわ。うん。


「ま、待てぇ!! 私が名誉依存などをした証拠など! どこにもな」


「え、スマホで頓珍漢な推理してるのをとったけど」


「「私たちも撮ってましたが?」」


「え」


 ああ、ばっちりな。


 お前からの謝罪があって、二人が許せば消したが。


 訴えるって決まったから! あきらめてくれ!!


 って!?


「け、消せぇぇえ!!! うおおお!!!」


 うお?! こいつ、襲い掛かって来た!?


 じゃ!


「正当防衛!!」


 右フックで、顎を殴り!


「!? が!」


 そのまま、すとんと座り込んだ顔に!


「しィ!」


 膝蹴りィィい!!!


 ――ゴン!


「ぐえ!!」


 ああ、後ろに倒れ込んで動かなくなったな。


 じゃ。


「土方パイセン! よろしくお願いします!!」


「おう。まァ俺らも見てたけど、自称探偵の暴行未遂かな。リリアちゃん達の方にもとびかかる勢いだし。たく、謝って示談にしとけばいいものを。ばばァと一緒に引っ張るわ」


「あざーす!!」


 まだ出発してなかった! 土方パイセンにより!


 暴行未遂で、逮捕!


 かくして!


「じゃ、いくぞー」


「「!!! あああ!!! あああ!!! あああ~~~!!!」」


 探偵とばばァは、うるさい断末魔を上げて。


 去っていったのであった!!


 ざまあああWWW!!!


「あー、すっきりした。ま、この後で訴えてもいいけど、どうする?」


「いや、もうなんかいいや。弥勒さん『弥勒でいいよ』そう。じゃ、弥勒がぶっ飛ばしてくれてすっきりしたし!」


「わたしもいいです」


 そうか! じゃあ、一件落着ってことで!


「打ち上げ行くかー!」


「イエーーー!!!」


「「「打ち上げ?」」」


 ああ、リリアと事件解決したらよくやるんだよ。


 だから、皆も一緒にやろうぜ!


「人数も多いですから、ファミレスで食べましょう!」


「ファミレスか。いいね!」


「確かに。そろそろ夕方だし、お腹空いてきたわ」


「じゃあ、わたしもそれで!」


 よし! じゃあ、ファミレスに決定!!


「東町にも旨い店あるしな! じゃあ、行こうぜ!!」


「「「「おおお!!!」」」」」


 っということで!!


 俺たちは、ファミレス打ち上げを、したのであった!!!


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