第7話 無能どもの仲間割れ! おもしろWWW

「お前が! お前が犯人だ! 絶対にそうだ! 間違いない! 観念しろ!!」


「するかボケ!! 無実じゃ!!」


 警察署に連行され、取り調べを受ける俺!


 やはりというか、俺を逮捕したのは、西川とかいう無能オブ無能だった。


 警察さー、早く首にしろよ? な?


「うるさい! ココでお前を逮捕して、俺は出世コースに返り咲くんだ!!」


「あ? なに? 出世コース外れたの?」


 まァ、お前の無能ぶりを考えて、妄言だとは思うけど。


 お前が苦しむのは嬉しいから、ざまぁWWW


「そうだ! この前の事件で、俺と笹塚刑事は! 無実の人間をずっと追ってて、その無実の人間が事件と、組織を壊滅させたってことで! めちゃくちゃ署長から来られた!」


「挙句の果てには、辞表を預かられ。いつでも自主退職にできるようにされて!


給料1年減給だぞ!! 昇格もパーだ! くそがァァあ!!!」


 へー。


 警察としてはいい判断じゃない?


 実際無能だし。


「そう! 全てはお前のせいだ!!」


 はァ?


「だからここで捕まえて! 汚名返上してやる!!」


 いや、俺関係ないだろ! クソ野郎! 大人しく、首になれ! もしくは死ね!!


 おーい! 警察の上層部ぅぅう!!! こいつ辞めさせろぉ! 


 警察の害悪! 恥の塊!


 この世のクソ・オブ・クソだぞぉぉお!!!


「うるせぇぇえ!!!」


 お! やるか! こいよ!


 手錠されても、反撃できるからなァ!


 やったらァ! おらァァあ!!!


 っと、降りあげた西川の拳に! 頭突きをかまし!


 その拳! もらい受ける!!

 

 を、しようとした。


 その時!!


「そこまでだ!! 六道を解放してもらおうか!!」


 救世主!


 土方パイセンが、エントリー!


 うおおお!!!(大歓喜)


「!? 土方ァァあ!!! 許可なく入るなァァあ!!! 誰が貴様の言うことを!!」


「西川ァァあ!!!」


「さ、笹塚刑事!? なんで!?」


 あれ、無能1号もやってきたぞ。


 しかも、無能2号の西川と、なんかもめてるっぽいな?


 なんだなんだ(野次馬根性)


「なんでもあるか! 死亡推定時間を調べたら、六道には、アリバイがあると分かった! だから、六道は釈放だ!! 釈放!!」


「だいたい即逮捕って、証拠もないし、現行犯でもないだろ。

それに通報者なんだから、そこは任意同行だろ。常識的に考えて」


「!! く!!」


 笹塚と土方パイセンの正論で、西川! 苦悶に歪むぅぅう!!!


 そうだそうだァ! もっと言ってやってください! 土方パイセン!!!


 そして、さすが警察! 有能!!


 俺の無実を証明してくれたね!!


 やっぱ西川以外は使えるし、土方パイセンは、有能ですわ!!


 笹塚は……まァ、保留で。


 チャンピオンデータかもしれないし。


 てか、笹塚が西川のリードを持ってれば、こうはならなかったんだが? 


 ちゃんと責任もって飼えよ。飼い主だろ? うん?(正論)


「くそ! もう少しで解決できたのに!! これが警察の闇か!!」


 おまえや。警察の闇は。


 他の警察の方々に謝れ。


 そして、警察辞めろ。帰れ。


「西川。お前に用はない。帰れ」


 笹塚も、よう言うとる。


 山へお帰り。


 そして、二度と人里に戻ってくるでないぞ。


 よいな?(昔話)


「!? 何言ってんですか! 笹塚さん! こいつがやったに決まって!!」


「うるさい! もう俺に関わるな! この疫病神が!! 

お前がこいつを敵視しなかったら! 俺ももっと上に行けたのに!! それおおお!!!」


「そ、そんな!?」


 前言撤回。帰るな!WWW 


 もっと仲間割れしろ! めっちゃおもろいWWW


 ファーーーWWW!!!


 しかし。


「じゃ、気いつけて帰れよー」


「ういーす」


 釈放で帰らされた。


 ちぇー!


 ま、しゃーない。


 逮捕されたことはむかつくが、笹塚と西川の無能バトルが見えただけ、良しとしよう。


 しかし、飛ケ谷殺害の犯人は誰なんだろうか?


 やっぱ西校のだれかか?


 そう思いながら、時刻は昼過ぎ。


 腹も減ったし、バイクを南町に走らせ。行きつけのファミレスで、ステーキ・セットと、パフェを食い。


 そのあと、ゲーセンや、映画館。


 コンビニに、スーパー。


 ビデオ屋にゲーム屋を見て、買って。


 ぶらぶらしながら、家へと帰っていると。


「……」


 マジでつけられてるなー。


 うん。ファミレス食って、ゲーセンに寄った後。なんか視線を感じる。


 そう思って、色々寄ってみたら、スーツの男が俺の後ろを尾行していた。


 映画館の受け付けの爺さんに、どんな奴? と聞いたら。


『一人で他に仲間いない。バイクで移動してる。ポリっぽい』


 と言ってたし。


 行きつけのコンビニ、スーパー、ビデオ屋、ゲーム屋の人たちにも確認したが。


 全員『一人で行動してるポリっぽい』と言ってた。


 しゃーない。


 家まで来られるのは嫌だから、とっちめるか。


 そういうことで!


 家に行く方向の道。その近くにある、小さな空き地にバイクを止め。


 時計を見て、まだ昼の3時か~。と言いながら、降り。


「なんかようか?」


 っと、いきなり声を掛けてみた。


 すると!


「空地は私有地。もしくは国有地だ。


はい! 不法侵入~! 逮捕でーす! ひはは!!」


「あ?」


 なんか、ふざけたこと言って、手錠をチャラチャラさせてる。


 スーツ姿の男が来た。


「お! やるか~い! いいよ~! はい! 公務執行妨害!!! 実刑付けてやんよ」


「法を私物化するな」


 ――ドゴぉ!!!


「!? ぎゃん!?」


 いらつくわー。舐め腐った口調も、顔も、いらつくわー。


 なので、脱力からの膝抜き移動で、男に急接近。前ステッッッ!!!


 体を動かすのでなく、重心で移動することで。無駄な動きがなく、反応しにくい。


 あと、即座に攻撃出来るので、脱力による重さと、加速のスピードを叩き込める。


 だから、男が反応する前に! 楽々顔面を殴り抜く!!!


 古武術風・ストレート!! ぶちかましィィい!!!


「ぽげら!? な、何す ――キィィィンンン!!! !? ほっげえええ!!!」


「何するはこっちだ」


「~~~!!! おっほおおお~~~!!! ぎゃ! が! ぐえ! あっげ!!」


 とりあえず、なんで尾行してたか知りたいし、しめる。


 あんま接近しすぎると、警察の柔道が怖いので。金玉を蹴ったり、脛を蹴る。


 柔道は、寝技強いからな。


 足から行われる技もあるけど、あれはどちらかと言えば柔術が多いし。


 こいつが柔術やってる可能性もあるが。


 先制パンチで鼻潰して、血まみれで。


 呼吸しにくい→酸素が少なく、脳が回らない。


 なら多分、やれる余裕はない。はず。


 痛みと息苦しさで、混乱の中だ。


 だから、ずっと混乱しててもらう。


 オラ!!!


「が! は! ぎ! ぐ! あ! あああ~~~!!! あああ~~~!!! ~~~!!! ~~~!!!」


 っと、締め上げること数分。


「す、すいませんでした! わ、私は警察の屑です。無実の人間を尾行し、あら捜しして! あわよくば逮捕して、証拠を捏造! 殺人犯として、無実の人間を! 逮捕するつもりでしたァァあ!!! あああ~~~!!!」


 ほーん。なるほどねぇ。


 クソだな。


「はいいい!!! 私はクソ豚! クソ・オブ・クソの西川の! 部下! いえ、豚ですぅぅう!!! ブヒィィい~~~!!! ~~~!!! ~~~!!!」


 ああ、西川の部下なのか。


 あいつの命令で動いてんのね。通りでクソな訳だ。


 じゃあ。


「西校の捜査情報漏らせや。これで、お前が俺にやられたって言ったら、そっちは捜査情報漏らしたっつって、追い込んでやるから。覚悟しろ」


「ひいいい!!!」


 という訳で。


「じゃあ、帰れよ。二度と面見せんな。次会ったら、分かるな?」


「は、はいいい!!! すびばせんでしたァァあ!!! あああ~~~!!! ~~~!!! ~~~!!!」


 知ってること全部話させて、解放してやった。


 ペラペラしゃべったぞ。あいつ。


 これだけ漏らせば、マジで警察首になるだろうし。


 俺の事は、死ぬまでだんまりだな。うん。


「しかし、死因は白い陶器による頭殴打で、死亡推定時刻が7時。保健室前の廊下から、美術準備室の前に拭き取られた血の跡。ルミノール反応ありねぇ」


 結構重要だな。


 西校の番長の死因は、白い陶器。これは、俺も床に散らばったのを見てるから分かる。


 じゃあ、あの紅い陶器はなんだったんだろうか? さっきのポリは知らなかったが。


 っで、死亡推定時刻は7時ごろと。


 これは、4時半ごろに、西町のコンビニのカメラ前を、飛ケ谷が一人で歩いている映像があったこと。


 そして、検死と合わせた結果らしい。


 朝の7時か。それなら、俺らがカチコミメンバー集めて、南校出発する時間だった。だから、俺らじゃない。

 

 んで、死んでた美術準備室から保健室に、拭き取られた血の足跡の痕跡があった。ルミノールで判明っと。


 あの濡れた廊下。血を拭いてたのか……。


 気にはなる。が、何で保健室?


 血の足跡を消したかったからか? 分からん。


 でも、一番重要なのが。


「西校のメンバーは、だれも飛ケ谷に会ってないって言う証言。

これ、『絶対嘘』だろ」


 ああ、西校のメンバーへの事情聴取!


 これで得られた『西校メンバーは、そもそも飛ケ谷番長が美術準備室にいるのを知らず。誰も行ってない』という事。


 これ、絶対に嘘だな。


 ヤンキーのルールとして、朝起きたらガッコに行って、番長に挨拶する。


 それが鉄則!!


 ヤンキーたちは、番長の居場所を把握してるから。


 俺の場合なら、教室か屋上には挨拶に来るんだ。


 だから、西校のメンバーは、番長のいる美術準備室に行ったはず。

 

 つまり、生きてるにせよ、死んでるにせよ、飛ケ谷を見たはずだ。


 じゃあなぜ。嘘をついたかなんだが……。


「分からん」


 何かあるな。


 調べてみるか!! 


 うん! あの西川の野郎! 俺を犯人扱いする野郎に、また吠え面かかせてやるぜ! へへへ!!!


 そう思い立った俺は、しかし。今日はもう夕方なので。


 明日調べようと、ひとまず家に帰り。


「ただいまー」


「あ、おかえりー! あ、彼女! 来てるわよー!」


 え?


「あ、弥勒さん! お久しぶりです! お邪魔してます!」


「あ、はい」


 また、五十嵐リリアが、家にいて!


 母ちゃんと居間で、ケーキを食べていた。


 ……。


 俺のは?


「モンブランあるわよー」


 なら良し!!!



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