西校番長・殺人事件

第6話 西校にカチコミかけたら、番長が死んでて、俺が犯人に疑われたんだが



「よーし! また勝ったぜ!」


「がー! 極道つええ!!」


「お前マジで格ゲー強いよなー」


「反射とコンボには自信あるんでね! へへへ!!!」


 さて、今日も華麗なる番長生活を送る俺は、学校終わりの放課後! ゲーセンで、連勝!


 南町にある行きつけのゲーセンへ、ダチといっしょに向かい!


 1コインで、多くの猛者を叩き潰していた!!


 あーやっぱり格ゲーは気持ち良いな! 


 コンボ決まってぶっ飛ばすとか、相手に読み勝つとか! 他のゲームじゃ味わえんよ! ええ!!


 でも、これで俺ばかり勝っても飽きるので!


 あとは、音楽ゲー(あんまりとくいじゃない)、ドライブゲー(そこそこ)、シューティング(マジで無理)、景品ゲット系(買う方が経済的じゃね?)を一通り遊んで。


 ファミレスにでもよるかー。


 っと、考えていたんだが!!


「お! この席開いてんじゃん! 勝ったな! ガハハハッッッ!!!」


「そうっすね! 番長! 勝っちゃいましょう!」


「相手弱そうっすし! いけるいける!」


「そうだな! ガハハハッ!!!」


「あん?」


 なんか、態度も体もでかい長ランの奴と、その取り巻きどもが。


 俺の体面の機体に、座ってきた。


 つまり、俺と勝負ってことだな。このヤンキーっぽい奴。

 

 ほーん。


 まァ、いいや。


 やりますか。


 ほいほい。ほいっと。


 タンタン! タタン! タタン!!!


「うわ。グッロ」


「おいおい。マジか」


「うわー」


 試合始まって、10秒。


 後ろのダチたちが言うように。一方的である。


 ああ。


「極道。ヤバいって。このままじゃ、パーフェクトだってWWW」


「やっぱ、お前ヤバいわWWW シミー、投げ、カウンター! 相手の行動呼んでの、暴れ潰し! とおしまくりWWW ファーーーWWW」


「逆にこっちが暴れて、勝ってんじゃんWWW 対戦者泣くぞWWW」


「うお!? 相手の必殺15連続ジャスガ!? そして、返しのコンボからの、パナシィィィ!!!」


「決まったァァあ!!! パーフェクト・ゲーム! 1本!! 勝負あり!!」


「こりゃ相手泣くわWWW」


「かわいそーWWW」


「極道に喧嘩売ったら、そりゃそうよ」


「ねー」


 俺の一方的勝利だ。


 相手の攻撃をバック・ステッポぅ! で、躱し! カウンター!


 投げてきたら、シミーで避けて! カウンター!


 ガード固めてきたら投げて!


 攻撃してくるだろうなと思った瞬間に、弱、弱、中、強! 打ち上げコンボからの!


「はい、パナシィィい!!!」


 必殺技! 叩き込みィィィ!!


 気持ち良い~~~!!!


『うわ! うわ! どわあああ!!!』


 ――パーフェクッ! WIN!!


 おう! 完全勝利ですわ!!


 すまんな! ガハハハッ!!!


 っと、内心笑って。


 さァ、連コインか、両替に去るか、ゲーム変えるか。


 どれだろうなーと思いつつ。


 続きのCPUモードで、ジャスト・ガードからの連携をきめいていると!!


「こ、このクソ野郎がァァあ!!!」


「あ?」


 なんか、長ランの奴がブチ切れて、殴りかかってきたので!!


「なんだこいつ」


 ――ガッ! ゴン!!


「!? ごげ!!」


 そのパンチに腕を当てて、カチあげるようにガードしつつ! 


 そのまま、俺が飛び上がり!


 顎に、跳び膝を入れて! 倒したのである!!


 まさに、ユー・WIN! パーフェクチ!!!


 一撃必殺だった。


「え!? 番長!? え!?」


「嘘……」


「ポロ(加えタバコ落した。おい、火消せ)」


「え」


 それ見て、めっちゃ困惑してる。長ランの取り巻きどもと。


「うおおお!!! 極道ぅぅう!!!」


「やってくれたぜ! 極道!」


「ナイスぅぅう!!!」


 一瞬の撃退に沸く! ゲーセンの民たち!!


 あー、どーもどーも!


 あ、おひねり? お礼? あざーす!!


 なんだよ、あいつ結構恨み買ってんだな!


 ゲーセンにいる皆、拍手喝采で! 100円くれて! 


 めっちゃ儲け! 嬉しいぜ! へへへ!!!


 でも、流石にこれ以上は店に迷惑が掛かるので。


「おう。そいつ連れて外来い。あと、お前」


「え? ――ドゴ! ぐえ!」


「煙草加えて、ゲーセン来んな。火を消せ」


「は、はい!! ごっへ!!」


 取り巻きたちに、失神してるそいつを持たせて。


 *たばこ野郎はボディ・ブローで、拳をめり込ませ、抉り。


 *ゲーゲー吐かせながら、火消しと掃除させた。ゲーセンでタバコ吸うな! せめて喫煙所いけや! ダボが!!


 んで。


「は? 西校の番長? こいつが?」


「「「「「はい! そうです!!」」」」」


 外に出て、人通りの少ない裏路地。


 そこにある、さびれた公園で。


 全員正座させて、失神させた奴は横にさせて(白目むいて面白かった。死体かよ)、話を聞くと。


 なんと、この白目むいた長ラン野郎。


 西校の番長らしい。


 マジで!? 


「にしてはクソ弱かったぞ」


「それな。いかに極道が強いって言っても限度がある」


「なんでこんな奴が? 番長に?」


「西校って一応名門だよな(ヤンキーの)。え、質下がり過ぎじゃない?」


 それな。


 ゲームに負けて喧嘩売る番長に、加えタバコでゲーセンとか。


 雑魚いチンピラか。どうなってんだ。マジで。


「その、最近の西校は、番長が選挙制になって」


「「「「「「は?」」」」」


「っで、口が上手かったから。当選して」


「「「「「「はァ???」」」」」」


 番長選挙制……???


 何言ってんだ、おい。


 番長って、他行に喧嘩売られた時の最高戦力にして、自校のヤンキーを統率して指示する軍師。


 そして何より、ガッコの頭だぞ?


 だから、なによりも戦力として強くないと意味ないから。


 在校生が全員で、殴り合って決めるんじゃねぇか!!


 それを、選挙って、おま……。


「馬鹿じゃねぇの」


「そりゃあ、こんな不良になり下がるわ」


「うわー、それだけはねぇわ」


「実力なくて、どうやってガッコ守んだよ」


「終わったな。西校」


「「「「「「うぅ」」」」」」


 まァ、いいけどよ。所詮、他校の事だし。


 でも、もう暴れんなよ。


 次やったら、マジでぶっ殺す。


 南町に出入り禁止にするからな。わーったか!!


「「「「「「はい! 気を付けます!!」」」」」」


 うん。返事は良し。


 じゃあ、俺らも解散かなァ。


 なんか、ゲームする気じゃなくなったし。


 ファミレスで食って帰るか。


「「「「「さんせー!」」」」」


 と、帰ろうとし。


 あ。


「! うおおお!!!」


 首にチリっときた。


 襲って来るってよ。って、直感が。


 それに遅れて。


「!? ば、番長! 飛ケ谷ひがや番長!!」


 っと、長ラン野郎を呼ぶ声が聞こえたので、大当たり。


 俺自身が、回転しつつ。背後を見ると。


 失神から戻った、西校番長・飛ケ谷とかいうのが!


 俺を後ろから殴ろうと、拳を振り下ろしてくるのでぇ!!


「っしィ!!」


 ――クロス・カウンター!!! ゴッキィィィ!!!


「!? ぎゃ!!」


 俺は、頭を左に下げて! 奴の拳を避けながら!!


 左手を引いて、右手を大きく! 思いっきり突き出す!


 クロス・カウンターで!


 奴の顔面を、殴り飛ばしたァァあ!!!


 ヒューーー!!!


 ああ!『ぐげ!』っといいつつ、鼻と口からブッシャー! と血が出て。


 2、3回! 地面バウンド!!


 ピクピク痙攣しながら、横たわった。


 仕留めたぜ! 良し!!


「ヒュー! 相変わらずつええな極道!」


「ワンパンで決着だったな」


「かっけえええ!!!」


「でも、この飛ケ谷ってのはよぉ。糞だな」


「ああ、日に二度も負けるとか、しかも奇襲で負けるとか、もう終わりだよ」


 それな。


 後ろから不意打ちとか、全員にボコボコにされても、文句言えないくらいシャバイ行為なんだが。


 なんかもう、疲れちまったし。


 それに。


「飛ケ谷さん! 飛ケ谷さん!」


「わ! 鼻がつぶれてる! それに、歯も折れて! 血が!!」


 口から折れた歯がボロボロ出てて、鼻も潰れてる奴を見たら。


 もう、いいかなーって思えてきた。


 うん。


「おい」


「「「「「はい!!」」」」」


「本来なら、舐めた真似してんじゃねぇぞってことで、蹴り地獄でもいいけどよ。なんか、可愛そうになって来たら、病院連れてって、さっさといね」


「「「「「は、はい! ありがとうございました!!」」」」」


 おう。じゃあな。


 はー、やれやれ。


「お優しいことでWWW」


「うるせー。なんかもう疲れた。家帰って寝るわ」


「えー」


「いや、気持ちも分かるよ。なんか糞みたいなのに絡まれて、どっと疲れた感があるもん」


「あー確かにな。楽しむ空気じゃねぇべ」


「んだんだ。はよ帰るべ」


「「「「「じゃーなー!!!」」」」」


 おう! お前らも気いつけて帰れよー!


 っといって。


 俺たちは、家に帰ったのである。


 っで。


「お帰りー。風呂入る? それとも飯?」


「おう。先に着替えてからはいるわ。飯は後」


「んー」


 っと、バイクで帰宅。


 二階に上がって、荷物を置き。


 風呂に入るため、部屋で着替えていた。


 その時。


 ――キキキ!! 


「!」


 わずかな自転車音。


 妙に。そう、妙に気になった俺は。


 部屋の窓を開けて、道路の方を見たのだ。


 すると!


 なんと、俺の家の前で自転車停めて、持ち上げ! 


 玄関に投げ入れようとしてる! 野郎の姿が見えたので!!


「おいこらてめぇぇえ!!! 自転車ァァあ!!!」


 っと、腹から声だして、怒声を浴びせたのさ!!


 何しとんじゃァァあ!!!


 ぶっ殺すぞぉぉお!!! オラァァあ!!!


「!? わ!」


 ――ガッシャァァァンンン!!!


 すると、ビビったのか驚いたのか! 


 そいつは、持ち上げた自転車を落し! 


「ひ、ひいいい!!!」


 走って、逃走! かましやがった!!!


 逃がすかボケぇぇえ!!! 


 と、俺は自分の部屋から一階へ降りて、靴を履き!!


「待てやゴラァァあ!!!」


 って、外に出て追いかけようとしたが!


 ――プップー! キキィィィ!!!


「あぶないぞ! 道の真ん中に自転車!! どけろ! どけろ!!」


 車が来て、俺に自転車を片付けろと言ってきた。


 はァ!?


「俺のじゃねぇよ!! 今さっきの奴だ!! 見なかったか!?」


「は? いや、見てないが。それより、自転車どけてくれよ!」


 っち! しょうがねーなー!


 しぶしぶだが、俺は自転車を持ち上げた。


 ――ブロロロ!!!


「おい! 礼の一つもなしか! ゴラァァあ!!!」


 ――ドゴン!!


「!? ぎゃ! ひいいい!!!」


 クソが!! 自転車投げて当たって、車は大きく凹んだが、そのまま走り去っていった。


 そして。


「たく! あのクソ・ドライバーのせいで、見失ったじゃねか!!」


 左右を見ても、もう犯人はいなかった。


 ああああ!!!


 しかし!


「ん? 自転車の名前……飛ケ谷? それに!」


 これは西校のマーク!


 ははーん。なるほど。


「そっちがその気ならいいぜ! やってやるよぉぉお!!!」


 カチコミじゃあああ!!!


 オラァァあ!!!


 っで!


「緊急集会だァァあ!!! あつまれぇぇえ!!!」


「「「「「「うおおお!!!」」」」」


 次の日の朝! 


 俺は、バイクで南校に行き、緊急集会を掛けた。


「極道番長! マイクです! これで、南校全土に、番長の号令が届きます」


「おう! 放送部! よくやった!」


「あざす!!」


 放送部のナイス・アシストで、2年の教室から、全教室に放送する。


 えー。


「昨日、遊びに行った2年は知ってると思うが、西校の番長にちょっかい掛けられてな。ワン膝でのした後、帰りに不意打ちかましてきたんで、ワンパンして。制裁は勘弁してやったんだが」


「ああ。あったなそれ」


「あったあった」


「その後。家に帰ったら、そいつの自転車が俺の家に投げ込まれかけて、ギリで阻止した」


「「「「「は!?」」」」」


「犯人は、無礼な車のせいで取り逃がしたが。車には自転車をプレゼンしたので、おあいこである。しかし!」


「犯人に、制裁が足りていない!!」


「そうだ! そうだァ!!」


「許すなァ!」


「ぶっころせぇぇえ!!!」


「「「「「ウイーーー!!!」」」」」


「そこで! この自転車をしらべると! なんと! この自転車は、西校の番長の物であると分かった! 故にィ!!」


「ちょっと西校行ってくる! カチコミじゃあああ!!!」


「「「「「うおおお!!!」」」」」


 うおう! 南校中から声がして、窓がビリビリビリ!!! って揺れてる! へへへ!!!


 ノリノリだなァ! お前ら!! 


 よーし! じゃ、一緒にカチコミするか!


 祭りと喧嘩は、南校の華よぉ! ヒューーー!!!


 ただし!!


「行きたい奴らはこい! ただし、全員は無理だからなー」


「「「「「「えええ!?!?」」」」」


 うわ、うっせ!!


 でも、当たり前だろうが!!


「小テスト赤点や、資格試験ひかえとるやつはアカンでぇ! 先生に確認取るからな!! 行ける奴だけ来い!!」


「「「「「ブーブー!!」」」」」


 シャラァップ!!!


 勉強が出来へん人間は、喧嘩もできへんでぇ!!


 ちゃんとしとかんかーい!!


 っという訳で!


「俺ら行けますぜぇぇえ!!!」


「「「「「うおおお!!!」」」」」


「小テスト! 合格しといて良かった!」


「資格試験クリアしててよかったァァあ!!!」


 しゃあああ!!! 集まったな!


 じゃ!!


「目指せ西校!! カチコミじゃあああ!!!」


「「「「「ウイーーー!!!」」」」」


 俺は、条件クリアした、3年と、2年と、1年がを連れて!


 西校! 西川高等学校へ、出発!!!


 川越じゃあああ!!!


 ウイーーー!!!


「「「「うおおおお!!!」」」」


 ――ブオン! ブオン! ブォォォォオオオ!!!


「わ、なんだ!?」


「南校だ! 南校名物! カチコミ・パレードだ!」


「「「「「うおおお!!!」」」」」


「すっげえええ!!!」


「バイクの量すっご!!」


「エンジン音が合わさって、まるで!」


「一匹の生き物みたい!!」


「わあああ!!!」


 応ともよ! 俺らを見てる町民たち!!


 カチコミは、バラバラでいっても意味ないんや!


 規律を守って、スムーズに走ることで! 音をまとめてデカくする!!


 相手への示威行為!!


 味方への鼓舞!!


 戦闘準備行為なんだよ!!!


 イエーーー!!!


 で!


「おっしゃあああ!!! 来たぞコラァァあ!!!」


「「「「「おおおお!!!」」」」」


 はい! 西校に到着!!


 門から入って、校庭にバイク停めて!!


 校庭を埋め尽くすぜぇぇえ!!!


 フーーー!!!


「応こら!! 昨日はよくもやってくれたなァ!! さっさと来いや! 番長!!!」


「「「「「出て来いやァァァ!!!」」」」


 ――ブオン! ブオン ブォォォォオオオ!!!


 大声だして、鳴らして待つんも、戦意向上! よし!


 あとは、飛ケ谷とかいうのが出てくれば。それでタイマンで、OKなんだが。


 あ。


「「「「「死ねや! ボケぇぇえ!!! おおお!!!」」」」」


 向こうの奴ら、全員で来たねぇ!


 そんじゃ!


「全員! ぶち殺せぇぇえ!!!」


「「「「「うおおお!!!」」」」」


 コッチも全員突撃じゃァァあ!!!


 おらァァあ!!!


「死ね! 南校ばん ――そい! ドゴ! ぐえ!?」


 オラオラオラオラァァあ!!!


「ぎゃ!」


「が!」


「ぐぎ!」


「ごへ!」


「がっへえええ!!!」


 ボクシングのストレートで、向かてくる1人を殴り! 


 別の奴を、左のスマッシュでぶっ飛ばしながら! 


 そのまま、スマッシュの勢いで! 全力回転フック! 


 踏み込みつつ打つそれは、必殺の威力で、周囲数人の敵を巻き込み! ぶっ飛ばし!!


 それを見て!


「怯むな! いけ!!」


「足狙え! 足!」


「せーので行くぞ!」


「せーの!」


 っと、来る奴を! 


 そのまま全力回転して繰り出す! 全力回転・バックブローで! 仕留めつつ!!


「「「「「ぐえ!!」」」」」


 更にそこから、回し蹴り! 後ろ回し蹴りの! 回転コンボ!!!


「が!」


「ぎゃ!」


「ぐげ!」


 そう! 前回し! 後ろ回し! 前回し! 後ろ回し! っと! コマのように回転して、蹴りを繰り出しながら!


 進んで、相手をぶっ飛ばしまくり!!!


「こ、こいつ! こまかよ ――ガン! ぎゃ!」


「さ、下がれ! 下がれぇ!!」


「蹴りが飛んでくる!? 伸びてくる!? わ!」


「蹴りながら進んでるからだ! ステップ踏んだり、飛んだりで! 射程が変わってる! ――ゴン! ぐえ!」


「わあああ!!! 下がれ! 下がれぇぇえ!!!」


「「「「「うわあああ!!!」」」」」


 お、下がったな! こいつら! と思ったその時に! 


 蹴りから、踏み込みに変化させ!! 


 踏み込んでの、追い突きィィい!!!


 ――ドン!!


「!? ぐえ!!」


「あ、安土!? この!!」


 んで、横の奴へは、中国拳法の頂肘を突き入れ! 


「!? ぐっへ!?」


 校庭の地面に、ぶっ飛んで回転するほど! ぶっ飛ばし!!


「ひ、ひいいい!!! うわあああ!!!」


 前に来た奴には、両手を出す山突き!! 


 顔と水月を突いて、ぶっ飛ばす! 破ァ!!!


 ――ドドンッッッ!!!


「!? おっべえええ!!!」


「うわ!」


「が!」


「わあああ!!!」


「ちょ、こっちくんな、ぎゃあああ!!!」


 これで、後ろの敵が巻き込まれて、数人倒れ込み! 前が安全となる!


 っで、回りを見ると!


「今だァァあ!!!」


「うおらあああ!!!」


「しゃあああ!!!」


 後ろから来るので! はい!


 後ろ蹴り! 回し蹴り! ジャンピング・後ろ回し蹴り! 


「「「!! ぐっへえええ!!!」」」


「「「「「今だ! うおおお!!」」」」」


 後ろの奴らを片付けたら、別の方からも! 集団が来るので! 


「死ねぇ!」


「お前がな」


 ――スカ! ドゴン!!


「!? ぎゃ!?」


 カウンター・肘打ちで、ガツンとKO! 


「うおおお!!!」


「そりゃあああ!!!」


 その後ろから来てるのは、左右のフックで、首殴り! 


「「ぐえ!!」」


 沈めたのは、いちいち見ず! 手ごたえで把握!


 そのまま集団に進んでって!


 左正中・下段突き! 


「が!?」


 右正中・下段突き! 


「きん!?」


 左正中・水月! 


「おげ!!」


 右正中・水月! 


「がっへ!」


 左正中・人中! 


「~~~!?!?」


 右正中・人中!


「!!! !!!(失神)」


 っと、走り正中・乱れ突き! 


 一撃でも当たれば、無力化できる敵の急所を、当て! 走り! 


 また別の敵の急所を、当て! 走る!


 これを繰り返し! 


 数十人を、ぶっ飛ばしたのさァァあ!!!


 オラァァあ!!!


「ひ、ひええええ!!!」


「つ、強い! 強すぎる!?」


「一人で、30人は倒してるぞ!!」


「やっべえええ!!!」


「あ、あれが! 南校の番長! 極道の弥勒!!」


「つよすぎんだろぉぉお!!!」


「ひええええ!!!」


 おうおう! 雑魚どもが逃げよるわ!


 向かってきても! オラ!


「ぐえ!」


「がっへ!」


「ごっへぇ!」


 殴って、殴って、蹴りィィい!!!


 もろいなァ!! 俺はァ、ガッコに入ったぞぉ!! 


 ヒューーー!!!


「おいこら!! 飛ケ谷とかいう、クソガキィィい!!! 出てこいやァァあ!!!」


 ぶっ殺してやんよぉ!!


 っと!!


 歩くたびに、殴り! 殴り! 殴り!


 西校ヤンキーたちを、ぶっ飛ばしながら!


 ズンズン! ズカズカ! 進んでいって!


「ここか!?」


「ひゃ!?」


 違う!


「ここか!?」


「キャー! エッチ! スケベ! 変態!」


 すまん! 違う!


「あー、もうどこだァァあ!!!」


 って、部屋を開けて、見まくっていったのだ!!


 そして!


「ひ、飛ケ谷番長なら! 1階の奥にある! 美術準備室が! 番長室です!! 保険室のとなりの!!」


 『俺に勝てたら教えてやるよ!! オラァ!!!』っと、威勢よく来た。


 西校3年のヤンキーを、のど輪締めしたら吐いたので!


 いざ、1階の奥へ!!


 ああ、屋上から1階だ! クソが!


 デカいんだよ! 西校!


 うちの南校もだけどな!


 んで!


「うむ! 発見! 保健室! っで、奥のあれか! 美術準備室!!」


 よっしゃ! 待っとれよぉ! クソガキィィィ!!!


 って、わ! 何か濡れてんぞ! この保健室前の床!


 掃除ちゃんとしろよな!!


 これも飛ケ谷が悪い!!(ブチ切れ)


 あああ!!!


「ここかァ!!! 出てこいやァァあ!!! クソガキィィい!!!」


 っと、西校の番長の休憩室である! 美術準備室の扉を開け!!


 入るとぉぉお!!!


「え」


 そこは、血の海だった。


 ああ。床が紅の赤で、そこに、白と紅の壺が割れて、散らばって。


 その近くには、デカい木製のテーブルに寝ている。長ラン。


 うむ。あの、飛ケ谷が! 


 激よわで、クソシャバイ、飛ケ谷のクソガキが!


 頭から、おびただしい血を流して! 死んでいたのである!!!


 !? えええ!?!?


「おっし! 極道! 全員しばいた! 俺らの勝ちじゃって、ええええ!?!?」


「おー! 極道! お前気付いてなかったけど! 元番と、副番の二人! 倒したらしいな! 腹抑えて吐いてるのと、白目むいて失神してるのがいるよ! すげぇなお前って、ええええ!?!?」


「よっしゃあああ!!! 大勝利ィィィ!!! 極道さん! 俺ら勝ちまし、ええええ!?!?」


 お、おお。勝ったか。そうかー。


 じゃ。


「警察呼んでくれ。さすがにこれは通報だわ」


「「「コクコクコク!!!」」」


 集合した皆に話して、通報させたのである。


 まさか、また殺人に会うとは……ビックリしたなァ。


 っと思っていると。


「六道弥勒! 殺人容疑で逮捕する!!」


 ――手錠ガチャン!!


 なんか、俺が逮捕されたのだった!!!


 はァ!?

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