第4話 俺VS20人! かかってこいやァ!!
「ドンぐらいまで行けばあるんだ? その、ぱ、ぱ、パンティー・ライダー?」
「パラグライダーです!! もう少し上ですね。道はまっすぐ!」
ほーん。了解!
さて、2ケツのバイクで山を走って2、30分!
後ろのリリアが言うには、そろそろだそうだが。
まったくそんな気配がな……あ。
「ストップ。ちょっとヤバいのがいる」
「え? あれ、人だかり」
ああ、道脇に人だかりがある。
そして、全員が着ているジャケットに。見覚えのある蛇のマーク。
間違いねぇ。
「ホワイト・スネーク。北町のギャングだな」
薬売ったり、人殺したり。
車とかバイクを窃盗して、解体して売ってる。
北町を拠点にする、半グレだ。
「え!? ド犯罪者じゃないですか!!」
せやな。
っで、そんな奴らがいるってことは……! あ!
「車だな。ボコボコにされてる車だ」
「それって!」
ああ、1年がひかれそうになって! ボコった車!
つまり、犯人の車だ!
それを、解体しようとしてるぞ!! あいつら!!
やっべ!!
「お前は、バイクとここにいろ! ヤバいと思ったら、逃げろ。いいな」
「は、はい! でも、弥勒さんは?」
「ちょっと喧嘩してくる」
「!? え!?」
警察呼んでも間に合わん。
もう、窓割ってるしな! あいつら!
だから、ここで止める!
相手は、見たこと20人!!
気合入れッゾ!!
オラァァあ!!!
「どりゃあああ!!!」
「え? って、ぐわ!!」
――タックル・ドンッッッ!!!
喧嘩は先手必勝!
そして、炸裂するは俺の必殺技!
ランニング・ショルダー・タックル!
諸手突きを添えてぇぇえ!!!
「ぶっ飛べやァァあ!!!」
――更に、もろ手突き! ドンッッッ!!!
「「「「「!? うわあああ!!!」」」」」
うし! 最初の一人を突き飛ばして、周りの人間に当て! 転がせた!!
これで、車の左側にいる奴らはこけた!
まだ立ってる右側に、集中できる!!
「なんだこいつ!?」
「誰でもいいわ! 舐めてんのか!? あ!?」
「俺ら天下のホワイト・スネーク」
悠長に喋んな!
右フック! 顎と首のライン! 打ち抜きィィィ!!!
「!? が!」
――ドサ!!
返す左で、もう一人!
首を殴り抜く! フック! オラ!
「!? ぐえ!!」
――ドシャ!!
「「「「「!?」」」」」
む。俺の左右フック一発で、人間2人が沈んだのに驚いたか?
首は力士でも攻撃受けたら、失神する急所だぞ。
勉強が足りねぇなァ!!
*良い子は絶対にしないように!
「!? う、うわ!! ――ドゴ! ぐへあ!!」
鼻。殴り抜くストレート。
「こ、こいつ ――!! がへ!」
顎。踏み込んで、落とす裏拳。
「と、とまらな ――ズン! がへ!」
鳩尾。鉤突き気味の、左のボディ・フックで、抉るように。
「ぐひ!?」
「おっげ!!」
「あが!?」
「ぐぎ!!」
「ほっげえええ~~~!!!」
顎とボディ。ときどき肝臓。アッパー!
左右のデンプシー・ロールを、叩き込む!!
「こ、この野郎! ボクサーか! 足を狙え!!」
「「「「「うおおお!!!」」」」」
足を狙ってくるので、ステップ・バックし。
「「「「「おっらァ!! ローキックで、死ねぇ!!」」」」」
「し!」
――上段回し蹴り!
「「「「が!?」」」」」
ローキックを放って来る奴らに、回し蹴り!
そのまま!
「せいやァ!!」
――後ろ回し蹴り!
「「「「「ぎっへ!」」」」」
回転する勢いを利用して、後ろ回し!!
くるくる回って、上段! 下段! 上段! 中段! 上段! 上段! 下段! 上段!
っと、飛燕脚っぽい連続蹴りをお見舞い!
腕の3倍強いといわれる! 足の蹴りに、耐えられるはずもなく!
「ぐわァ!」
「ぎゃ!」
「うっひいいい!!!」
っと、バッタバッタと、蹴り倒し!!
車の右側にいた奴らを、片付けたぜ!!
ヒャオ!!!
「く、くそぉ!」
「このクソがァァあ!!!」
「「「「「あああ!!!」」」」」
っと、ここで最初のタックル&諸手突きで、寝かされてた奴らが起き上がったな。
ああ、ナイフに、レンチ、鉄パイプ。色々武器をお持ちで。
じゃけん。
「死ねぇぇえ!!!」
「「うおおお!!!」」
「技、使うか」
万が一、リリアの方にいかせるわけにはいかんので。
車の右側から飛び出し、山道の中央に構える。
そこに、叫んでナイフを振りかぶったホワイト・スネークの一人と、レンチや鉄パイプを持った奴が続く。
故に!
――弾き パン!
俺は、まずナイフを振り下ろしてきた男の、手を払い。
ナイフを飛ばし。
*素人というか、ナイフ持った奴のほとんどは。走るとき振りかぶるので、攻撃は振り下ろしが9割。なので、タイミングを見極めれば行ける。でも、絶対に真似するな。
「が!?」
弾かれた痛みで、一瞬動きが止まったそいつの手首を掴んで!
「ぐいっと」
「!? ぎゃ!」
「!? 馬鹿! 止まるな!」
「当たる! わ!」
――ガチン! コチン!
「ぐえ!!!」
はい! 手首を決めて、俺の盾にし!
敵のレンチと鉄パイプを、食らわせる!!
そうしたら!
「せい!」
「!? ぎゃ!」
鉄パイプ持ってる方の金的を! 蹴りあげ無効化!
「うおおお!!!」
「ほい」
「!? わ!」
レンチ持って突っ込んできた方には、盾にした奴を投げ捨てて。足元を妨害。
これで、突撃の勢いが死ぬので。奴の持ってるレンチに、すかさず!
俺の右手を、当てて!
――グルン!!!
っと、片手回し受けで捌き! 回し!
――相手の手首、ゴキ!
「!? ぎゃ!」
相手の手首を決めて、レンチを放させ! 奪い取り!!
ガン! と一発! 打ち下ろし!
「ごふぇ!!」
そいつをどさっと倒したら!
「「「「「うおおお!!!」」」」」
「!! っしゃァァあ!!!」
そのまま、俺の方に来る! ナイフや、レンチ、鉄パイプ! アイスピックや、カッターを持ってる奴らに! 走ってぇぇえ!!!
――ガン! ガン! ガン! ガン!!!
「ぐえ!」
「が!」
「んぎ!」
「ぐえ!」
「がっへ!!」
レンチで、斬り捨て御免!!(斬ってない)
あっという間に倒したぜ!!
ヒューーー!!!
ああ、意外と楽だったな。
去年の暴走族との抗争と比べたら、まだ楽だったわ。
んじゃ。
「ひ、ひいいい!」
「えい」
――ガン!
「ごっへ!!」
最後に、完全に腰が引けた状態で、ナイフ持って突撃してきた奴に。
レンチを打ち下ろして終了!!
こっち被害なし! 相手、撃沈!!
車、ほぼ無事!!!
パーフェクトゲームで終わったのだった!
イエーーー!!!
「よーし。もういいぞ。リリア」
「……すご……」
ん?
「弥勒さんて、めっちゃ強かったんですね」
「まァ、番長だしな」
「確かに! さすが番長!! 強い!!」
ふふん! まァな!!
って、そんな場合じゃねぇ!
「フロントガラスとか割れてるから、車の中見れるな。見てみるか」
「そうですね。では、グローブボックスを……」
ああ、車を探してみよう。
っと、色々とみてみた。
その結果……!!!
「! ありました! これ! 免許証!!」
「! でかした!」
これで、顔と名前が分かる!!
誰だァ!?
「これは……!!!」
「? どうした?」
「高橋先生です!! 入間先生と同じ! うちの学校の先生! てんぷらで入院した!!」
! おお! あの天ぷらファイヤーか!
じゃあ、つまり!!
「決まりですね! 高橋先生が、入間先生を殺した犯人です!
車を調べたら、入間先生の血痕もあるかも! 動かぬ証拠ですよ!」
おおやったぜ!
やっと犯人を突き止めた!
あとは逮捕だ! しゃあああ!!!
と、思ったその時!!
「そこ! 何してる!!」
「「!!!」」
そういって、パトカーを降りてやってきた!!
「今日平日だろうが。それに、なんでこんなにホワイト・スネークのメンバーが倒れてんの? ねぇ?」
「六道よぉ」
警察!
刑事!!!
「!! よかったァ! 土方せんぱーい!!」
「あ?」
「え? 先輩!?」
少年課の、いつもの刑事であり! 俺らの先輩!
土方パイセンが! そこにいたァァあ!!!
無能じゃないので、セーフ!!!
ヒューーー!!!
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