鳥籠の学び舎

　志願倍率は毎年三十倍を優に越す、熾烈を極めた受験戦争を勝ち抜いて国立鸞翔〈らんしょう〉高等学校へ入学した主人公・飛鳥〈あすか〉。
　家族の面影を追って母親の出身校へ進学した彼女は、柔和な幼馴染の桜兎〈おと〉、新しい友人兼ルームメイトの夜猫〈よねこ〉、教師によって生徒から選抜された組織「寮鳥会〈りょうちょうかい〉」の会長である戌月〈いづき〉、飄々として掴みどころのないＯＢの狐塚〈こづか〉と出会う。
　アンダーグラウンドでまことしやかに囁かれる「国立鸞翔高等学校の校舎のどこかには、第二次世界大戦から隠され続けている秘密がある」という噂を確かめる過程で、飛鳥は自身の母親と酷似している少女の写真を発見した。
　学校の「秘密」と、身元不明な少女の写真。
　少女は、二つの謎を解明すべく奔走する。
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