概要
互いの、心の距離が遠いほど長く、近いほど短く見える。
それはそれで便利だし、人付き合いには便利だけれど。
ボクのほうから『モノサシ』を繋げるのは、相手の心に踏み入るようで、どうにも気が引けた。
……だからこれは、本当に、勇気が要ることで。
見えるようになってからは初めて、ボクは彼女と『モノサシ』を繋げようとした。
誰とも『モノサシ』を繋げようとしないクラスメイト――望月 夕奈(もちづき ゆうな)さんと。
※全10ページで完結。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!心の距離が『モノサシ』で見えるボクには、一人だけ近づきたい人がいる
――ボクが高校生になった頃、人と人との間に、『モノサシ』が見えるようになっていた。
この一文から始まる不思議な物語です。
『モノサシ』は人と人との心の距離。ボクは誰に対しても程よい長さに『モノサシ』を保つようになります。
ただ一人を除いて。
人と関わろうとしない望月さんが気になり、拒絶されても声を掛け続けるボク。
やがて彼女とボクのあいだの『モノサシ』が少しずつ短くなっていきます。
そんなある日、望月さんと義理のお母さんを目撃したボクは、思わず余計なことを言ってしまい……。
ここからの展開はぜひ読んでみてください。
爽やかで読後感の良いお話です! - ★★★ Excellent!!!完璧な恋愛小説でした( ;∀;)
僕は久し振りに衝撃を受けました。こちらの物語、完璧です。大絶賛させて頂きます。★が現在の10倍になっても驚きません。とっても不躾で申し訳ない言い方ですが、お読み頂ければ僕の言っている意味が皆様にもご理解頂けるかと思います。
さて、レビューでお褒めさせて頂くなんて僕如きがおこがましいのですが、僕なりの読み方で言わせて頂ければ、とてもフラットな物語です。
何がフラットなのかと言いますと、小説を書く時に当たり前に行うべきことを、当たり前に行えているからです。しかもそれが破綻せずに、ましてやとても魅力的に行えると言う事は、才能と技術とセンスがキチンとバランス良く備わっていなければ出来ない事だと思…続きを読む - ★★★ Excellent!!!とにかく見事!胸一杯のドラマとエンタメを受け取れる、人と人との短編物語
「人の心が見える」のではなく、「人と人との心の距離を測るモノサシが見える」という設定が独創的で、しかも、そのモノサシの長短を利用した表現が素晴らしいです!
ひたむきだったり、可愛かったりする登場人物のことは好きにならずにいられません。グッと心を寄せ、物語が展開するたびに心が揺らされました。
モノサシの設定があるからこその巧みな表現とは? 好きにならずにはいられないキャラとは? そして、見事な構成とは?
約9千文字の小説ですが、10話に分かれていて読みやすいですし、この10話に分けたことにも仕掛けがあります。読み始めたら引き込まれて、あっという間です。
ぜひ読んでお確かめください!
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