第5話  異世界への儀式 

 十日後、魔法陣の部屋、中央に安置された姫の遺体を王や王子、魔導士らが取り囲んでいる。ヨヘイ魔導士長が姫に歩み寄り、自分が付けていた腕時計を外し、姫の左腕に付け、それから首に紐を回して、金色の魔法道具ケータイを結び付け、そして胸の上に置いた。


「それでは、姫様の転生の術を開始する。」と号令をかけると、3人の魔道士と4方から囲み、各々両手を合わせ、呪文を詠唱する。


 魔法陣が光だし、光が強くなるに連れて、姫の体は段々と透明となり消えていった。

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