第14話  バトルエルフ


 先程から弟は、レモティアが繰り出すパンチやキックをどうにか凌ぐことで精一杯だ。


 カウンターを狙うも、なかなか隙を見せない。


 どうしてこんなことにと考えた瞬間、クリーヒットを喰らって、後ろの柱に体がめり込んだ。


 しまった早く立ち上がらないととどめの一撃が。


 レモティアは武人の情けか、操作をまだ完全にマスターしていないのか、追ってはこない。しかし、長くはもたなかった。


 誕生日プレゼントの格闘ゲームのやり方をレモティアに教えたのは、昨日の夕方で、1時間ほど遊んだだけなのに、弟は、運動は苦手だが、反射神経は良い方で、ゲームもそこそこ得意だと自負していたが、今日は防戦一方。エルフの戦闘力恐るべし。


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